「道に迷った」
29日午後9時ごろ
仙台市秋保町から山形県へ向かうために林道を自転車で走っていた18歳の少年から家族に連絡が入りすぐに警察に通報
30日朝から警察と消防が40人体制で捜索しているがまだ発見されていない
自転車も途中の林道で乗り捨てられていたそうだ
そして現在携帯は繋がらない状態だという
これは俺も経験がある
山で迷った経験が
今から10年ほど前だろうか
折りたたみのランドナーでのんびりと林道を走りに行った
事前に地図で何回もルート確認
地図にはちゃんと道路があった
実際に走ってみると途中までは車も通れる舗装された道路
しかしやがて道路は未舗装路へと変わる
しかしまだ車の轍がある
どんどん進む
このまま行けば某お寺のそばに出るはずだ
道はどんどん山を登る
気がつくと標高400メートル
「ちょっとした登山だな」
準備は万端
水は2リットル
薄皮あんぱん
ミニ羊羹3個
ウィダーインゼリー
途中で休憩しながら進む
やがて道路は二股に分かれる
「どっちだろう?」
正直わからない
ナビを装着してるがすでに道は表示されていない
後から考えればここで引き返せばよかったのだが・・・
まだ昼前だしと進んでしまう
「行けるところまで行っちゃえ」
選択した道はまだまだ登る
すでに自転車では走れないほど路面が荒れてるので自転車は押して歩く
ところどころ崩壊
倒木多数
確かこの辺りの山は標高600メートル程度
「このままでは頂上まで行っちゃうな」
ふと気がつくと時間はすでに午後2時を過ぎている
タイムリミットがどんどん近づく
山は日が暮れたらおしまいだ
そこから動けなくなる
考える
「今進んでる道が正しいのならこのまま真っ直ぐ行けばいいはずだが・・・」
しかし明らかに道は間違ってる
ここまで登るコースではなかったはずだ
ようやく引き返す決断をする
実は間違ったなりにこの先がどうなるのか確かめたかったのだ
しかしもう時間はない
早め早めの行動
風邪をひいた時のパブロンの法則
すぐに下山をする
しかしどこでどう間違えたのか
先ほどの分岐点が一向に出てこない
「おかしいな?」
気がついたときにはもう迷っていた
山の中でたった一人
周りからは動物の気配がするが何なのかはわからない
一応熊よけの鈴はつけているが
スマホを見ても電波は届かない
周りを見渡しても木しかない
俺の場合は偶然舗装された道を発見して無事下山できたのだが
下った場所は目指してた場所より随分遠く離れていた
そして俺がさまよってた道は舗装された県道のすぐ脇だったのだ
それでも山の中にいると何も見えない
あの時、軽トラがが通らなければ気づかなかっただろう
水もなくなりかけていたし
正直かなり焦ったサイクリングだった
人里に近い低い山でも実際に迷う
俺の時はまだ暖かい時期だったが今の東北はまだ雪が残っている
やはり計画に無理があった
無事だと良いのだが
その時の写真
最初は快適だった
舗装路に出た時の安心感はスゴイ
すんなりとは下らせてくれない
この手の道で迷いやすい
なんとか下山できた
やはり自然は怖い
やはり早めの決断が大事
少しでも不安を感じたら引き返す勇気だ