鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

チロルチョコ値上げで20円から23円に

あらゆるものが値上げ

スーパーに行っても以前の半分も買わなくなり

糖尿病には優しい値上げかもしれない

お菓子類なんかとてもじゃないが手が出ない値段で

ポテチなんかも88円じゃないと買う気しないしな

で、今回はチロルチョコが値上げする

現在20円の定番商品4種類が23円へ値上げ

まず俺が驚いたのが

「10円じゃないんだ・・・」

考えてみれば初老の俺が小学校の時にチロルチョコが誕生したはず

当時は画期的で

なんかやたらと勾配をそそる10円と言う価格

10円でチョコが食べられる

ちょっことだが

でも最初は3個くっついていて

それを1個1個でバラ売り

コストもかかるだろうにな

それが1979年

当時俺は8歳

お小遣いで買える値段のチロルチョコ

初めて食べたときは口の中がネチャッとして

「な、なんだこれは!」と

それがヌガーだと言うことは数年後に知ることになるのだが

どうやらこれは全部チョコで作ると原価だけで15円となるために

中身をヌガーにしてコスト削減

さらにヌガー未体験の俺のようなクソガキにも衝撃を与えられる

歯にくっつくことで味が長持ち

これは貧しい小学生には嬉しい

 

 

あれから43年か・・・

今ではすっかりチロルチョコは食べていない

なので20円に値上がりしてたことも知らなかった

43年で2倍ならまだ良心的か

でもなんかあの頃より今の方が貧しい気がする

基本的な生活にお金がかかるようになったのもあるのだろうが

そしてチロルチョコが20円から23円に

本来なら50円ぐらいにしたいんじゃないかな?

しかし流石にそれでは売れない

俺なんか20円でも「高いな」と思ってしまうし

全く買う気にもならない

10円ならついでに手に取って買ってしまうだろうがが

近所の激安系スーパーの惣菜が98円から128円になって全く売れなくなって

再び98円に戻ったら中身がかなり少なくて

容器の中がスカスカで

余計に売れなくなった

98円だから多少不味くても我慢して買ってやってたのにな

それなら他のスーパーで買った方が値段はほぼ同じで美味いものが買える

その激安系スーパーは客が激減した

高齢者と外人しか買いに来ない

結局は日本だけ給料が上がってなくて

そこで値上げしたら売れなくなるというか

買えなくなるわけで

俺も取引先に値上げ交渉して

「いいよ」と言われたが

現実は値上げすると相見積もりで仕事が取れなくて

結局は値下げとなる

ライバル業者は手抜きするだけなんでいくらでも下げれるが

俺は手で抜いて貰うのは好きなんだが

手抜きは自分が許せなくなるのでできない性分なんで

仕事をすればするほど赤字となる

手で抜いても手は抜くなと言うことだな

抜くならお口も有効的に

交渉力は大事

 

 

で、チロルチョコ

このチョコが発売されたことで

俺は人生初のバレンタインチョコをもらう事になる

クラスの女子が男子全員に1個づつチロルチョコを配っていた

俺たちは狂喜乱舞してチロルチョコを歯にくっつけながら食べた

女子から貰ったと言うことはどうでもよくて

単にチョコが食べられることが嬉しかった

その当時はまだホワイトデー習慣もなく

あの女子が何を考えてチョコを配ったのかは不明だが

人生初のバレンタインチョコは義理チョコであった

で、次にチョコを貰ったのが18歳で

これは友達の彼女がついでにくれた

当然これも義理チョコ

その後で俺も人生初の本命チョコをもらい

おフランスの3つ星レストランのチョコで

俺がそれまでチョコだと思っていたのはなんだったのか?と思うほど別物で

あれは衝撃を受けたね

 

それから数十年後

再び俺は義理チョコをもらうことになる

仕事帰りに立ち寄ったコンビニ

店長らしきおっさんがモジモジしながら

「あのぉ、今日はバレンタインデーですので・・男性客には全員にお配りしてまして・・・」

彼はそっと俺にチロルチョコを手渡してくれた

「あ、ありがとう・・ございます・・・」

店内には気まずい空気だけが流れていた

国生さゆりの「バレンタインデーキス」と共に

これが最後に食べたチロルチョコである

なんかお尻の穴が引き締まる気がした

 

 

チョコか

チョコはウイスキーに合う

俺は幼稚園の頃から親父に連れられてスナック通いをしていて

当時はおばさんにしか見えなかったお姉さんたちから

「かわいい」とか言われ

ポッキーを貰って食べていた

ポッキーは氷が入ったグラスに入れてあって

冷たくて美味しかった

あれが一番安いウイスキーとチョコの組み合わせだろうな

で、大人になり

尾道に一人旅

ふらっとBARに立ち寄り

ターキーを飲む

そこで薦められた「尾道ショコラ」800円

小さな高級チョコが2粒出てきて

「これは一口で食べるものなのか?それともちまちま食べるべきなのか?」

貧乏性の俺は高級チョコを一口で食べることはできずにちまちま食べたが

いまだに高級チョコはちまちまとしか食べれない

で、去年かな

近所にゴディバができて

いつもチラ見しながら前を通りかかる

たまに店員さんと目があって気まずくなる

あれは近くで見ることもできないからな

見たら最後

買うしかない