先日発表されたフルームのブエルタ18ステージでのサルブタモール異常値
これを受けてMPCC(世界アンチドーピング倫理運動)がチームスカイに対してフルームの暫定的な出場停止を求めた
暫定的出場停止要求は強制ではなく「出場辞退してくれたら嬉しいなぁ」ってところ
常にギリギリグレーゾーンを行くチームスカイ以外のチームなら自主的に疑いがかかった選手を出場停止にするのが一般的だ
しかしフルームはドーピング検査でA、Bと両方のサンプルが陽性反応したにも関わらず公表すらせずに世界選手権などに出場していた
このことについてはトニー・マルティンもご立腹だった
かつてドーピングスキャンダルで自転車人気が激減したドイツ
ようやくツーツの放送も再開して今年のツールはドイツスタート
それなのに現在の王者フルーム、疑いがかかったまま出場
マルティンもやりきれない気持ちだろう
「何やってんだ!」と
ここで世界アンチドーピング論理運動の説明をしてみたい
MPCC(世界アンチドーピング倫理運動)
2007年に発足したこの団体は
アージェードゥーゼール
ボーラ・ハンスグローエ
キャノンデール・ドラパック
ディメンションデータ
エフデジ
ロット・ソウダル
サンウェブとUCIプロコンチネンタルチームが20チームの他、浅田監督率いるエキップアサダやツアー・オブ・ジャパンなどチームや主催団体、連盟が参加している
「薬物使用による6ヶ月以上の出場停止処分者との契約は行わない」など独自のルールを設定してUCIやWADAよりも厳格なアンチドーピングの姿勢を打ち出しているそうだ
常にドーピングとの戦いだったサイクルロードレース
なんとかクリーンにしたいとチームや選手たちも頑張っているのだ
スカイはこのMPCCに加入していないのでフルームの暫定的な出場停止に関して強制ではないが、「フルームさん今後の自転車界のためにも自粛してくださいよ」と言いたいみたいだ
今のままでは他チームのスタッフや選手たちから信頼を得られないフルーム
何かしらのトラブルの原因にもなりかねないだろう
フルームもきちんと説明して、ちゃんと疑いが晴れたら胸を張って出場すればいいのだ
とは言っても、フルームが合法的に摂取したと主張しているサルブタモールの数値は上限の2倍
この数値はどうやら通常の治療目的での摂取量をはるかに超える明らかにおかしい数値みたいだ
とは言っても人間の体は千差万別
数値の違いも出るかもしれない
その医学的根拠をきちんと示すことができるまで、やはりフルームは走らないほうがいいと思う
今のままでは我々も疑いの目でしか見れない
フルームの同僚のゲラント・トーマスも「フルームを信じる」としながらも紛らわしい治療目的でのTUE制度は廃止しちゃえよとコメント
さすがにそうなると持病のある人は一切レースができなくなるだけに難しい問題でもある
結局、根本的な問題は現ルール内で常に抜け道を探しギリギリ合法的にドーピングしてやろうという考え方の人たちがいること
チームとしてなのか?個人としてなのか?
TUEはそんな人たちの格好のターゲットとなる
なのでそんな考えを起こさないように指導していくことが大事なのだ
仏教でいう「空」の思想
決して苦しみやこだわりの実体は存在しないのだ
全てを無にした時、悟り、覚醒する
やっぱり人間行き着くところは般若心経だな
弟子の舎利子に語りかけるお釈迦様
舎利子よ観自在菩薩はな・・・
そしてラストは真言で終わる
「ぎゃていぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか」
一切の苦しみから解き放たれる魔法の言葉、真言
これでラルプデュエズもゾンコランも、アングリルもドーンと来いなのだ
MPCCは般若心経を推奨すればいい
これが俺の結論だ