鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

寅さんの舞台、葛飾柴又が国の重要文化的景観に

かつて毎年お盆と正月に新作が上映され国民的な映画であった「男はつらいよ

その舞台となる葛飾柴又の一部が国の重要文化的景観に選定された

その一部とは柴又駅帝釈天へと続く参道や江戸川沿いなど南北2キロ、東西1キロの範囲

国の文化審議会は、伝統的な風景や人々の暮らしと結びついた景観を保護したいと林文部科学大臣に答申したのだ

おそらく文化審議会に寅さんファンがいたんだろうが

遅すぎる気もする

正式決定は来年の3月だというが、ほぼ正式決定であろう

選定理由は

帝釈天題経寺などを中心に、周囲にある旧家や江戸川などからなる景観は、地域の生活、歴史などによって形成され、現在に伝えることが重要」だということだが

確かに観光客的には残して欲しい風景でもある

住んでる人達が同意しているのなら大賛成である

俺はまだ柴又には行ったことがない

いつか行こうと思ってはいるがなかなか行けないでいる

通称「帝釈天」の題経寺は彫刻の寺として有名だ

当時のトップレベルの彫刻師が共演した素晴らしい透し彫りがある

何度もテレビでは見ているが一度実物を見てみたいものである

そして何と言っても草団子だな

江戸川の堤防も印象に残る景色

そして矢切の渡し

小学生の頃に意味もわからずに歌ってた

もちろん寅さん記念館も絶対に行きたい

今俺がブログを書いている時もBSでは寅さんが放送されている

俺はただいま録画中である

しかし既に寅さんを知らない世代がどんどん増えてきている

俺の世代でも寅さんはちゃんと見たこともないし興味もないという人は多い

俺自身も子供の頃は興味はなく

映画館で見たこともあったが同時上映の釣りバカ日誌目当てであった

そして昔のバスツアー旅行の車内では必ず寅さんが上映されていた

大人には赤玉パンチが配られていたのをはっきりと覚えている

寅さんは俺が生まれる2年前から始まった

寅さんを見てると「俺が生まれた頃はこんな景色だったんだなぁ」と分かるのが面白い

俺が赤ん坊の頃はまだ普通に蒸気機関車が走ってたんだと

そして急速に日本という国が発展して行ったのがよくわかるのだ

最初は時代にマッチしていたテキ屋の寅さんも

次第に時代にそぐわないように見えてくる

俺が子供の頃はテキ屋の人たちも周りにいっぱいいて子供の俺たちにただで食べさせてくれたりして可愛がってくれたもんであるが、厳密に言えばあの人たちはヤクザとも繋がりがあったりする、そのために今ではお祭りからも締め出されている

そして寅さんは組に属さないフリーのテキヤなのだ

寅さんはフーテンではあるが

決して人の道を外すようなことはしない

そして寅さんは基本的にモテモテである

細い目に四角顔

美人を見るとすぐに惚れてしまう寅さん

ほとんどは寅さんの片思いとなるが、たまに本気で寅さんに惚れるマドンナもいる

そんなとき寅さんは自ら逃げてしまうのだ

中には一夜をともにしてもいい女性も現れる

しかし寅さんはあえて寝たふりをする

やはり寅さんはかっこいいのだ

そして寅さんを支える家族

妹のさくらに義理の弟の博、甥っ子のみつお、おいちゃん、おばちゃん、いつも悪いタイミングで登場するタコ社長、御前様、源公

最初の頃はおいちゃんがコロコロ変わって少々戸惑うが

あと俺が好きなのが博の親父さん

寅さんとは真逆のキャラではあるが寅さんが大好きな人でもあった

この二人の絡みはとても好きだった

そんな寅さんの舞台、葛飾柴又

のんびりと旅してみたい町である