鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

2019ツール・ド・フランス第15ステージ

2019年ツール第15ステージ

休息日前のピレネー最終決戦

リムー〜フォア・プラットダルビ
距離185キロで獲得標高3900メートル

中盤から1級山岳が3つ

そしてボーナスタイムに最後は山頂ゴール

この日も総合が動くステージ

 

放送が始まると大きな逃げ集団

ツールも終盤の山岳ステージになると既に総合争いから脱落したエース級が逃げに乗る

これはステージ優勝、山岳賞、あわよくば総合TOP10返り咲き

これらの思いを込めて逃げに乗ってくる

メイン集団もボーナスポイントがいらないのなら逃がしても構わない

最後の山岳まで力を残してエースに託す

 

逃げは28名

 

ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)7分19秒遅れ
アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)
マルク・ソレル(スペイン、モビスター)
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーンメリダ
ヤン・トラトニク(スロベニアバーレーンメリダ
ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーンメリダ
バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)9分03秒遅れ
ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード
ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード
ダニエル・マーティンアイルランドUAEチームエミレーツ)9分50秒遅れ
ロマン・クロイツィゲルチェコ、ディメンションデータ)9分55秒遅れ
パトリック・コンラッドオーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)17分13秒遅れ
アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ)
ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ)
オマール・フライレ(スペイン、アスタナ)
ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)
ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール)
ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)
レナード・ケムナ(ドイツ、サンウェブ)
マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)
イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)
サイモン・ゲシュケ(ドイツ、CCCチーム)
アマエル・モワナール(フランス、アルケア・サムシック)
ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス

 

 

昨日の放送中は映像もバタバタで正直誰が逃げてるのかはっきり把握できてなかったが

キンタナ含むモビスタ連

山岳ジャージが欲しいニバリ

とにかく頑張らないと存在すら忘れられてしまうバルデ

アダムがダメなら俺が行く、サイモン・イェーツ

その他各チームのエース級がステージ狙い

もう誰が勝ってもおかしく無い逃げである

 

メイン集団はドゥクーニンクがコントロール

タイム差的にはまだ逃げを捕まえられるタイム差

でもペースは上がらない

現状維持的なペーシング

イネオスはいつものポジションで睨みを利かせる

しかし例年ほどの凄みは無い

 

やがて逃げ集団は16名に絞られる

モラール、ライヒェンバッハ、ルツェンコ、Sイェーツ、ケムナ、ロッシュ、エラダ、バルデ、ガロパン、マーティン、チッコーネ、クロイツィゲル、アマドール、ウッズ、マルタン、フライレ

 

残り65キロ

バルデがアタック

さすがにこのままではフランス人にさえそっぽを向かれる

何か爪痕を残さなければ

ボーナスポイントが設定されてる1級山岳

ここでゲシュケがアタックで独走に持ち込む

相変わらずのヒゲで安心する

CCCとしても何も出来ていないだけになんとかしなければならない

追走集団からサイモン・イェーツがアタック

先頭のゲシュケに追いつき二人でダウンヒルで逃げる

追走するバルデ

かなりイライラしている

仕切りに逃げメンバーに喧嘩を売りだす

一番の被害者はルッェンコ

ネチネチと何か言われている

そしてあろうことか若かりし頃にベットの下に隠し持ってた牛乳を腐れせたDマーティンにまで文句を言いだす始末である

 

 

残り40キロ

メイン集団から眉毛の濃いランダがスルスルっと前に出る

これは彼のお家芸

「なんとなくアタック」

すかさずフグルサングも反応するが振り切るランダ

前に待つチームメイト

アマドールとソレルを目指して走る

やはり山を登らせたら強いランダ

眉毛の太さは伊達じゃない

ハイペースで1級山岳を登りきり下へ入る

ここで前方の集団から落ちてきたチームメイト

アマドールとソレルに合体

これが「前待ち作戦」である

チームメイトをあらかじめ逃がしておいて勝負どころでエースが飛び出し合体

合体したチームメイトはロケットでいう燃料役

とにかく全開でエースを前方へ引き上げるのだ

とにかくモビスター製ランダロケット発射である

 

先頭はサイモンとゲシュケ

追走のバルデ、キンタナグループから1分30秒

メイン集団から3分30秒をつけて最後の1級山岳へ突入だ

ここでサイモンがゲシュケを引き離して独走に入る

やはりコンディションさえ整ってればサイモンは強い

ここでもう彼のステージ優勝はほぼ確定

あとは総合争いに注目だ

 

追走のランダロケット

途中で燃料を使い果たしたアマドールを切り離しソレルも切り離す

そしてキンタナを含む追走集団に追いつく

追走集団の後方ではエースキンタナが苦しんでいる

実は前日のキンタナ

かなり体調が悪いことをチームメイトに黙っていた

それであの失態である

レース後のチームバスどんな会話が行われたのか?

ランダはキンタナの顔を見ることなく前方へ出る

画面越しなんとなく伝わってくる空気感

「あいつ無視な」

まるで小学校の頃になんでもないことでイジメが始まる時のようだ

そのまま追走集団の先頭に出て引きまくるランダ

キンタナは一人遅れた・・・

 

 

さらに飛び出すランダ

ついにゲシュケも捉える

 

一方メイン集団

イネオスは既にかなりのアシストを失っている

アラフィリップはなんとか踏ん張っている

Gトーマスも苦しそうではあるが大丈夫だ

そんな中でピノが元気だ

この暑さの中でもまだ溶けていない

そしてピノがアタック

なんとか食らいつくアラフィリップ、ブッフマン、ベルナル

しかしここでまたしてもGトーマスが遅れる

そしてクライスヴァイクも遅れた

しかしペースで登るタイプな二人

後で追いつく可能性はある

 

とにかくピノが元気だ

再三のペースアップ

ダンシングでぐいぐいと突き放そうとする

どうやら今年のピノは6個入りではなく24個入りの大箱

「食べても食べても無くならないぜ」

「おまけに箱にはミニオンの絵まで書いてあるんだぜ」

しかもバニラ、アーモンド、チョコの3種類の味が楽しめるのだ

ちなみにピノ1個約30キロカロリーである

ツールを見ながらのピノタイムは計画的に

 

ピノの攻撃でついにアラフィリップが遅れる

ベルナルとブッフマンも遅れてピノ単独でランダを捉えに行く

フランス人も連日の大興奮

FDJのマディオ監督もチームカーの中で大変なことになってるだろう

崖から落ちないことを願う

 

アラフィリップはGトーマスグループに吸収

それでも苦悶の表情でGグループを引くアラフィリップ

本来マイヨジョーヌの彼はここで先頭を引く必要は無い

ここで引かなければならないのは総合順位下位のGトーマスとクライスヴァイクである

しかも幸いなことにGトーマスはアシストのポエルスを従えている

なのでここはポエルスに引かせるが正しい

アラフィリップは最後尾まで下がるのは危険なのでGトーマスの後ろでクライスヴァイクの前に入るのが一番良いのである

それでも必死に前を引くアラフィリップ

もはや無線からの指示すら聞こえないのかもしれない

「前へ行かなければ、前へ行かなければ、ピノピノピノピノピノ

おそらく限界を超え思考能力が低下して本能だけで走っている

 

 

激走を続けるピノ

ついにランダを捉え2番手に浮上

あとはサイモンのみ

先頭はサイモン・イェーツ

ブエルタチャンピオンでもある彼を捉えることは容易では無い

最後までハイペースで踏み続けたサイモン・イェーツが胸のロゴを指差し

「ミッチェルトン・スコット」のスポンサー名を全世界にアピールする余裕のゴールパフォーマンス

ピレネー最終決戦を制した

 

 

ピノはランダに先行して登ってくる

おそらく総合が遅れてるランダはピノのために2位を譲る

ボーナスタイムがあるからだ

これもまたロードレースである

 

 

Gトーマスがアタック

どうやら前日ほど調子は悪く無いようだ

これにクライスヴァイクも食らいつく

しかし既に限界を超えていたアラフィリップ

ついにここで脱落した

 

 

4位5位はそれぞれブッフマンとベルナルが51秒遅れで入った

 

 

 

総合順位

1位 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 
2位 ゲラント・トーマス(チームイネオス) 0:01:35
3位 ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィズマ) 0:01:47
4位 ティボー・ピノ(グルパマFDJ) 0:01:50
5位 エガン・ベルナル(チームイネオス) 0:02:02
6位 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ) 0:02:14
7位 ミケル・ランダ(モビスター) 0:04:54
8位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター) 0:05:00
9位 ヤコブ・フルサング(アスタナ) 0:05:27
10位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト) 0:05:33

 

アラフィリップはマイヨジョーヌを守ったものの30秒タイムを失った

Gとクライスヴァイクの差は7秒

Gとピノの差は15秒

ベルナル、ブッフマンも僅差だ

アラフィリップから約5分遅れているランダも十分チャンスが出てきた

そしてバルベルデも何気にほぼ同タイム

そこから30秒遅れてフグルサングとウラン

 

今年のツールは面白い

全く予想がつかない

次の勝負はアルプス3連戦

18、19、20ステージ

ここまでにどれだけ回復できるか?

今日の休息日で体調維持できるのか?

とりあえず16ステージは平坦ステージ

横風さえなければ休める

でもユンボとドゥクーニンクはスプリンターを抱えている

なんだかんだでイネオスが優勢か

他のチームとは経験値が違う

Gトーマスもきっちり復調してくることだろう

あれだけ不調だったポエルスの調子も上向いてきた

対抗となるクライスヴァイクはなんか持ってない気がする

一番怖いのはピノ

しかしツール前から絶好調なだけに最後の最後でガクッと落ちかねない

プラチックの楊枝にさして口の中に入れようとしたら楊枝から抜けて「ポロっと」落ちかねない

アラフィリップはもはや根性のみ

あと1分30秒

Gに食らいついておけばなんとかキープできる

 

 

個人的な予想はベルナルだったが

気持ちとしてはアラフィリップかピノに勝って欲しいな

でも現実的にはGトーマスかな

まぁとにかくまたピノ買ってこないとな

 

 

 

 

第16ステージ予想

アルプス前のスプリントステージ

総合争いをしなければならないドゥクーニンクとユンボ

影響はあるのか?

確実に他のスプリントチームと比べて疲れている

そうなるとここはポケットロケット

第16ステージ予想はユアン

 

 

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第14ステージ

2019年ツール第14ステージ

いよいよ決戦の地 トゥールマレー峠

まずここで誰がふるい落とされるのか?

誰が生き残れるのか?ある程度の判断がつくであろう山岳ステージ

調子に悪い選手は確実に数分タイム差を失うステージである

 

タルブ〜トゥールマレー・バレージ

距離は111キロと短い

しかし獲得標高は3300メートル

山は3つ

4級1級超級山頂ゴール

スタート直後からアタック合戦が想像されるが

果たしてどうなる

 

 

やたらと長いパレードラン

前方に位置取る選手には緊張感が漂う

予定より8キロほど多めにパレードしたそうだ

そしてレーススタート

旗が振られレースが始まっても誰も飛び出さない

みんな警戒してお見合いしている

そして一人が飛び出すと一気に「俺も俺も」とアタックに入る

そんな中でニバリが勢いよく飛び出す

やはり狙っていたこの男

そのニバリにサガンが反応して追いつき

二人で先頭を逃げる

リクイガス時代のチームメイトな二人で仲も良い

なにやら話し合いながら走る

おそらくサガンは途中のスプリントポイントまでの予定

そのあたりの確認なんだろうな

 

集団とのタイム差は開きつつあるが流石に二人で逃げるのは無理がある

しかもこのままではニバリは途中で一人になる可能性が高い

「誰か来ないかな?誰か来ないかな?」

後ろを確認しつつ走る二人

後方からはこの逃げに飛び乗ろうと数名の選手が飛び出す

ニバリたちも追走の選手を待つべくペースを落とす

そして合流

17名の逃げ集団が形成された

 

ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーンメリダ
マテイ・モホリッチ(スロベニアバーレーンメリダ
イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ・アルペシン)
ペテル・サガンスロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
アレクシ・ヴィエルモーズ(フランス、アージェードゥーゼール)
マチュー・ラダニュ(フランス、グルパマFDJ)
カルロス・ベローナ(スペイン、モビスター)
ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ)
セルジオルイス・エナオ(コロンビア、UAEチームエミレーツ
レナード・ケムナ(ドイツ、サンウェブ)
リリアン・カルメジャーヌ(フランス、トタルディレクトエネルジー
ロメン・シカール(フランス、トタルディレクトエネルジー
レイン・タラマエ(エストニアトタルディレクトエネルジー
ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール)
エリー・ジェスベール(フランス、アルケア・サムシック)

 

山岳賞のウェレンス

カチューシャ総合エースのザッカリン

ニバリのとって頼もしいアシストのモホリッチ

クライマーのヴィエルモーズにセルジオエナオ

なんでもできちゃうベテランLLサンチェス

トタルは登れる3人

カルメジャーヌ、タラマエ、シカール

そしてフランス期待の哲学者マルタン

ニバリにとって非常に頼もしいメンバーが仲間に加わった

 

ここまでは俺の予想通りの展開

完全にニバリの勝ちパターン

しかしメイン集団はFDJがコントロール

どうやら今日は逃がしてもらえないらしい

タイム差も2分台しか開かない

それでも最初の1級を見てみないとまだわからない

逃げ集団も登れる選手だけに絞られてペースが上がる可能性もある

 

最初の1級山岳に入ると逃げ集団もバラバラになる

やがて精鋭8名に絞られて

山岳ポイント争いでニバリとウェレンスが飛び出しジェスベールもくらいつく

山岳ポイントはウェレンスがGET

下りに入る

 

一方メイン集団ではモビスタのコントロールに変わる

ついにやってきたモビスターの攻撃

これで完全に逃げの勝機は消滅した

アマドールの鬼引きでどんどん差を縮める

ここでバルデが早くも遅れる

そしてアダムも遅れてすかさず双子のサイモンが助けに入る

美しき兄弟愛

でもどっちがお兄ちゃんなのかはわからない

 

サガンはあえて逃げから落ちてメイン集団へと戻る

すでにメイン集団もかなり人数を減らしている

そしてサガンのライバルとなる選手はとっくに遅れている

これもまたサガンの作戦

一人前待ち作戦で中間スプリントポイント9位をGETした

 

 

逃げは再び8名に

ニバリ、ウェレンス、ジェスベール、カルメジャーヌ、シカール、ザカリン、ケムナ、サンチェス

しかし既に諦めモード

後ろからは相変わらずアマドールが引いている

もう誰も彼からは逃げられない

しかしここで最後の抵抗

フレンチバスク人のシカールが単独で飛び出し若干差を広げていよいよ超級山岳トゥールマレーへ

追い風なこともあり再びジェスベールがシカールに追いつき追い抜く

この二人は敢闘賞争いだ

 

メイン集団もトゥールマレーへ突入

タイム差は1分ぐらい

ジェスベールも吸収して最後は総合エースの力勝負だ

モビスターの引きがとにかくスゴイ

しかし皮肉なことにこのモビスターの攻撃で自分のチームのエースキンタナが遅れた

これにより慌ててモビスターは牽引をやめてキンタナの救出に向かう

この場面も俺の予想通り

キンタナはコロンビアの先輩ウランに続きチーム攻撃の犠牲となった

コロンビア革命記念日に踏んだり蹴ったりのキンタナである

 

 

ここでようやくコントロールがイネオスに変わる

今年はなかなか前でコントロールしようとしないイネオスがついに出てきた

そしてフランスチャンピオンのバルギルがアタック

イネオスはバルギルを見送る

 

どうもいつもと様子がおかしいイネオス

選手全員苦しそうだ

あのクワイトコウスキーですらかなり早い段階で遅れた

山で頼もしいポエルスも今年は調子が悪い

ペースが上がらないイネオス

徐々にライバルチームが気付き始める

「あれ?もしかしてGトーマス調子悪い?」

もはや隠しきれない

苦しい表情のGトーマス

アシストは苦しむGトーマスのために先頭に出てペースを落としていたのだ

これに気づいた各チーム

攻撃開始だ

 

アシストのゴデュを引き連れてピノがアタック!

奇しくも俺が眠気覚ましにと冷蔵庫から「森永ピノ」を出してきたところだ

今日も食べて応援

俺は備え付けのプラチックの楊枝を突き刺しピノを口の中に放り込んだ

一方遠く離れたフランスではピノがキレのいい走りを見せる

心と心が通じあった気がした

ピノ頑張れ!」

もはや俺はピノを食べながらピノを応援している

フランスの期待を背負いピノが走る

先行するのもまたフランス人期待のフランスチャンピオン。バルギル

マイヨジョーヌのアラフィリップもこの厳しい展開の中で踏ん張っている

フランス中が大興奮

山頂で待つマカロン大統領も大興奮

 

残り5キロでFDJコンビはバルギルを捕獲

小さな小さなメイン集団ではリッチーとマスが遅れた

苦しそうなイネオス

粘るアラフィリップ

ユンボも何気にアシストを残している

孤軍奮闘のブッフマンもちゃんとついてきている

14名となる逃げ集団

ここまでくるとエース同士の我慢比べだ

 

ユンボが先頭を引く

クライスヴァイクも苦しみながらも踏ん張っている

ここでフグルサングとウランが脱落

残り1キロ

ブッフマンのアタック

なんとGトーマスが遅れた・・・

やはり今日の彼は調子が悪かった

ベルナルはなんとか食らいつくもいつもの爆発的なキレはない

最後の戦いはピノ、クライスヴァイク、ベルナル、ブッフマン、アラフィリップに絞られる

最後の最後までアラフィリップが残っている

ピノがアタック

反応するアラフィリップ

ピノに譲るような動きも見せる

最後は急勾配

最後の力を振り絞り登る

ベルナル、ブッフマン、クライスヴァイクも追いつけない

 

最後は力でライバルをねじ伏せピノがステージ優勝

そして2位には6秒差でマイヨジョーヌのアラフィリップ

まさか彼がここまで登れるとは

お釈迦様なら知っていただろうが舎利弗は知らなかったかもしれないな

俺でも今日彼はGトーマスから30秒遅れると予想していた

しかし結果30秒遅れたのがGトーマスの方だった

 

終わったと思われたピノが再び優勝候補に復活

既に平坦区間でやらかしてるだけに流石に2回目は無いと思いたい

そして残るは大好きな山山山

カロン大統領も大興奮だな

これでより一層毛糸洗いにも自信が持てることだろう

 

 

 

総合が大きく動いた

1位 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 
2位 ゲラント・トーマス(チームイネオス) 0:02:02
3位 ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィズマ) 0:02:14
4位 エガン・ベルナル(チームイネオス) 0:03:00
5位 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ) 0:03:12
6位 ティボー・ピノ(グルパマFDJ)
7位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト) 0:04:24
8位 ヤコブ・フルサング(アスタナ) 0:05:22
9位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター) 0:05:27
10位 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ) 0:05:38

 

 

マスは大きく順位を落としチームは完全にアラフィリップアシストになるだろう

しかし実質彼の山岳アシストはマスしかいない

これが今後どう影響するのか?

まさかのTTとトゥールマレーで貯金を増やしたアラフィリップ

Gトーマスとの差は2分2秒

何気にブッフマンが好調だしな

ベルナルは3分遅れ

ピノも3分ぐらいか

今年のイネオスは何かがおかしい

チームとしてほとんど仕事していないのにアシストが落ちていく

そしてついにバレてしまったGトーマスの調子

果たして1日だけの不調なのか?

去年は絶好調で一番登れたGトーマスだが俺の個人的なイメージではウィギンスタイプ

調子が良ければかなり登れるが超級山岳はクライマー系に1歩譲るイメージ

それでもチーム力に支えられて優勝候補筆頭なのは間違いない

他の部分では圧倒的に強い

その肝心なチーム力が今年は無い

これで今後の展開がかなり面白くなる

もはや予想は不可能

今日のステージでも2分3分簡単にひっくり返る可能性もある

今現在一番チーム力があるのはモビスター

しかし肝心のトリプルエースは全員順位を落としている

1番良いバルベルデすら5分オーバー

鍵はモビスターだな

今後ランダのステージに切り替えるのか?

おそらくバルベルデの総合成績にはこだわらないだろう

キンタナは来年移籍かな

 

そして全く読めないアラフィリップ

一体どこまで彼が守りきれるのか?

相変わらずピノは調子がいい

相棒のゴデュもいい働きをしてくれる

そこでノーマークのブッフマン

彼もまた孤独な戦いを強いられる

そして何気に良い位置につけてるクライスヴァイク

あとは未知数ベルナルだな

コンディション次第では上位選手の中でピノに次いで登れるはずだ

 

 

で、今日の第15ステージ予想

 

ピレネー最終ステージ

翌日は休息日

なので出し切っても良いステージ

コース全体に山が散りばめられている

今日もスプリントポイント超えてからが勝負か

一番のポイントは2つ目の1級山岳にボーナスポイントが

やはり総合が逃げを捉えてポイント取りに行かないとな

多分ここが今日のピノタイム

ちなみに今日は抹茶ピノを用意した

ここまで来ると誰が勝つかなんて体調次第だしな

イネオスのチーム全体が調子悪いだけに例年のようなコントロールができない

その分ライバルが攻撃できるようになっている

ベルナルにはGの救出命令はでなかったそうだ

Gが遅れたらそのまま行けとのこと

問題はアラフィリップ

普通に考えれば彼は今日は大きくタイムを落とす

でもいくら考えても無駄なのが今年の彼の走り

ますますわからない

 

わからないので直感しか無い

第15ステージの優勝予想はベルナルで

 

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第13ステージ

2019年ツール第13ステージ

ポーで行われる個人タイムトライアル

距離は27・2キロで獲得標高は360メートルと平坦コースだが

最後に勾配17パーセントの短い登りが設定されていて少しいやらしいコース

大本命のローハン・デニスがチームと揉めたようで前日リタイヤ

バーレーン補欠の新城は何を思う

 

距離はそれほど長くないだけにあらゆる選手にチャンスがある

TTが苦手な総合のエース達もどれだけGトーマスからタイム差を広げられずに済むかが鍵だ

まずはデヘントが暫定2位に圧倒的な差をつけてトップタイムを叩き出す

個人TTというのは基本的にTTが得意な選手か総合優勝を狙う選手しか本気で走らない

勝つ見込みのない選手はとにかく体力を温存して走るステージだ

おそらくデヘントも今まではそうだったのだろう

今年のジロは最終日がTTだったので全力で走ったら驚きのステージ3位

考えてみれば世界最強の逃げ屋が遅いわけがない

常に先頭を走り続けるデヘント

やはり本気を出せば早いのである

 

優勝候補の一人でかつて世界最強TTスペシャリストだったトニー・マルティンチームオーダーからかゆっくり走る

これもおそらく今後の山岳ステージに備えてのことだろう

そしてこの日の優勝候補

まだ実力の底がまったく見えない驚異の新人ファンアールトに悲劇が

デヘントに迫るタイムで走行中

少しでもタイムを縮めようとした結果だろう

インコーナーを攻めすぎてフェンスに激突

フェンスとフェンスのつなぎの金具か何かに足が引っかかり高速からの落車

見た瞬間に「ヤバイ・・・」

アスファルトに染み込む血液

すぐに関係者が布で選手を隠す

残念ながら彼はリタイアとなった

詳しい怪我の状況はわからないが太ももに深い傷を負ったとのこと

おそらく筋肉がえぐれてるかもしれないな

自転車選手にとっても大事なところ

そして選手として一番伸びる時期に長期の離脱

1日も早い回復を願うが果たして100パー戻るのか?

ちょっと心配だ

 

 

キュング、シャフマンも落車

特にシャフマンは顔を歪めながらなんとか走りきったが見るからにダメだと言うのが分かる状態だった

そして彼もリタイアした

 

リッチーは良いタイムを叩き出す

マスも予想以上の好タイム

食べて応援のティボ・ピノもなんとか踏ん張った

多分森永効果だな

久しぶりに食べたピノはとても美味しかった

 

頑張ったのはウラン大先輩

そしてクライスヴァイク

バルデはバイク交換というギャンブルに出て大失敗

もはやフランス人でさえ彼の存在は忘れてしまうことだろう

そしてアダムもかなりタイムを落とした

 

こうなると気になるのはイネオスの二人

Gトーマスとベルナル

Gトーマスは総合争いする選手の中では一番早い

ベルナルもそこそこ早い

しかしこの日のベルナルはあまりタイムが伸びない

Gトーマスはステージ優勝を目指して爆走

そしてマイヨジョーヌを守りきれるかどうかアラフィリップがスタートする

計測が間違ってるんじゃないかと思うぐらいの中間タイムを叩き出す

なんとGより早い

マイヨジョーヌマジック」と言う言葉がある

全ての自転車選手憧れの黄色いジャージを着ると実力以上の力を発揮するという

そしてアラフィリップも信じられないタイムで走っている

もうフランス人大興奮

消えたバルデ

ピノの失速

最後の望みアラフィリップがトップタイムで走り抜ける

なんとGトーマスから14秒の差をつけてステージ優勝

大興奮のアラフィリップ

そしてフランス人

総合優勝は厳しかと思われていたアラフィリップもこれで優勝候補に名乗りを上げた

こうなると同じチームのマスは「えっ!エースは僕じゃないの?」となる

しかしチームとしてはカードが増えた

アラフィリップに注目が集まる中でスルスルっと表彰台狙いだな

 

 

総合順位は

 

1位 ジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ) 53:01:09
2位 ゲラント・トーマス(チームイネオス) 0:01:26
3位 ステフェン・クライスヴァイク(ユンボ・ヴィズマ) 0:02:12
4位 エンリク・マス(ドゥクーニンク・クイックステップ) 0:02:44
5位 エガン・ベルナル(チームイネオス) 0:02:52
6位 エマヌエル・ブッフマン(ボーラ・ハンスグローエ) 0:03:04
7位 ティボー・ピノ(グルパマFDJ) 0:03:22
8位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーションファースト) 0:03:54
9位 ナイロ・キンタナ(モビスター) 0:03:55
10位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) 0:02:33

 

 

2位のGトーマスを中心に考えるとわかりやすい

とにかく大本命はGトーマス

そうなると現在マイヨジョーヌのアラフィリップはGから1分26秒の貯金がある

超級山岳が苦手な彼は今後の山岳ステージでこの貯金を切り崩しながら走ることとなる

 

Gトーマスはとにかくライバルから遅れなければいい

金魚の糞のようにケツを眺めながらくっつき、山頂ゴールのステージで力があれば最後の最後で踏んで差を広げる

後は落車をしないこと、体調管理を万全にすることだな

 

3位のクライスヴァイクはGトーマスから46秒遅れ

このタイム差は簡単には縮まらない

どこかで攻撃をしてイネオスのアシスト陣崩さないとダメだな

まずはGトーマスを丸裸にして

「恥ずかしい・・・」

となったところで他のエースとも協力して全開アタックだろう

 

4位のマスは微妙な立場

チームとしてアラフィリップでいくのか?

もしそうならマスは貴重なアシストとなる

全てはアラフィリップ次第だな

でもマスの塩焼きもうまいんだよなぁ

 

5位のベルナルも同様

一応Wエースには変わりないが

自身の順位アップを兼ねた攻撃の許可が出るのか?

それともGを守りなさい指令が出るのか?

とりあえずは今日のステージを見てからだな

 

6位のブッフマン

この辺りになると表彰台争い

7位のピノ

8位のウラン

9位のキンタナ

10位のアダム

も同様だが

そこはツール

何が起こっても不思議ではない

3週間のレースの中で誰でも1日は調子の悪い日があるという

Gトーマスにその日が訪れる可能性も無きにしも非ず

とにかくみんなで協力することだな

Gとのタイム差を縮めるまでは仲間にならないと無理

 

キンタナのモビスターはランダとバルベルデのアシストが交互に攻撃を仕掛けるはず

そこに他の選手も便乗すればいい

そして多分キンタナは自滅する

 

 

とにかく今日の第14ステージ

トゥールマレー山頂ゴール

ピレネーの壮大な景色も楽しめるコースだ

TTでお疲れだろうし

とりあえず逃げを容認して総合は総合で戦うことになるかな

そうなると予想は難しいな

サイモンもアシストに徹するしな

逃げ切り勝利、カルメジャーヌ再びと言いたいところだが

ここを待ってましたニバリが本気を出す

ここで逃げるためにあえて総合の順位を落としたと思いたい

第14ステージはニバリで

 

そしてもう一つの戦い総合争い

最後の最後でピノ、クライスヴァイク、 G、ベルナル、マスが飛び出す

アラフィリップは30秒ほど失うかな

さすがにTTで力を使い果たした

総合争いは上位はアラフィリップ以外ほぼタイム差なしかな

と思ったが

117キロとショートステージか・・・

スタート直後からワチャワチャな展開になりかねんな

考えても仕方がないな

始まってからのお楽しみだ

 

今日は8時05分から放送開始

忘れないように書き記しておく

 

 

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第12ステージ

2019年ツール第12ステージ

いよいよピレネーに突入

しかしまだ軽いジャブ

でも十分総合も動けるステージ

あとはやる気だけ

トゥールーズ〜バニェール・ド・ビゴール
距離は209・5キロ

獲得標高差は調べてるけど出てこないな

まぁ1級が2つあるのでそこそこあるはず

逃げが決まりやすいコース

でもイネオスを倒すには動かないとダメだ

 

放送が始まる

逃げは40名

「40名か・・・」

激しいアタック合戦が40キロ繰り広げられらたそうだ

最初の1時間の平均速度が50キロ

すごいな

いい加減疲れてきて「まぁいいか」ってなったのかな

とにかく40名が逃げた

スプリンター、パンチャーが多いような気がする

あとは山岳狙いのついでにステージも系

そして目立ってなんぼの監督命令系

スプリンターはヴィヴィアーニ以外は全員入ってるって感じだ

コース的に最後の1級をそれほど遅れないで通過できればパンチャーにも勝機がある

さすがに40名逃げたらメイン集団は完全におやすみステージ

レースは逃げとメイン集団

まったく別に進むというか

実質逃げだけだろうな

 

 

考えてみれば翌日がTT

個人タイムトライアル

ここで総合エースは全力を出さなければならない

なんせ総合狙いでTTが一番早いのはGトーマス

ライバル勢は彼からどれだけ遅れないでTTをこなせるかで今後の展開も変わってくる

すでにGトーマスが一歩リードしてる状態

できる限りTTでタイムを失いたくない

そのために体力温存なのだろう

気持ちはわかる

でも見てる方はつまらない

こんなときにコンタドールがいたら・・・

とにかく連日のアタックで攻めまくることだろう

と思ったらコンタさんはお仕事で会場にきてたみたいだ

毎日毎日ランスは文句ばかり言ってるみたいだが果たして消極的なレースにコンタは何を思う?

 

タイム差は4分

まだ逃げを捕まえられるタイム差だがいかんせん縮まらない

そして少しづつ開いていく

完全に逃げ容認である

あとは最後の1級で動きがあるかどうか?だな

 

途中にスプリントポイントがある

おそらくスプリンターはこのために逃げに乗ってきた

いつものように後ろ髪をなびかせてオスが前に出る

サガンが結構踏んでいる

多分彼は最後まで逃げる気がない

そしてサガンがトップ通過

案の定サガンはこの後遅れた

 

スプリントポイントが終わると1級山岳が始まる

40名の逃げ集団もここで一気にふるいに落とされる

カルメジャーヌが先頭に出る

かなりいいペースで山岳をこなす

なんかもうこのまま逃げきっちゃうんじゃないのか?ってぐらいだ

しかし気がつくと山頂の手前で山岳ジャージのウェレンスたちが追いついてくる

最後はスプリントでウェレンスがカルメジャーヌを交わしてトップ通過

さらに山岳ポイントを稼いでいく

 

下りに入ると今度はサイモン・クラークが先頭に

どうやら彼はこの日がお誕生日

誕生日アタックである

どうかご安全に

結構なハイスピードで下りを攻めるサイモン・クラーク

「誕生日なんだから・・・」

俺が彼の家族なら怖くて見ていられないかもしれないな

彼は下り区間だけで追走に1分の差をつけた

 

メイン集団との差は6分

まぁ追いつかれる心配はない

サイモン・クラークは最後の1級山岳へ突入した

登り始めに急勾配区間がある

「ここさえ超えてしまえば・・・」

しかし後ろから迫り来るトレンティン

登れるスプリンターよりのパンチャー

ちょっとややこしいがこれが俺の彼に対する脚質の評価

マシューズよりパンチャー寄りかな

サガンは特別枠なのでこの定義には収まらない

 

とにかくヨーロッパチャンピオンジャージを来たトレンティンが迫ってくる

そしてマティアス・フランク、ミュールベルガー、サイモン・イェーツ、ニコラス・ロッシュもその後ろから追走

 

先頭のお誕生日サイモン・クラークをトレンティンが交わす

先頭はマッテオ・トレンティンに

追走のメンバーたちも必死に彼を追いかける

「待ってよ、トレンティン・・・」

おしゃれキャラで偉大すぎる父親を持つニコラス・ロッシュがかなり苦しそうだ

結局追走集団からはもう一人のサイモン登場

サイモン・イェーツとミュールベルガーがトレンティンを追い上げる

ちなみにトレンティンとサイモン・イェーツは同じミッチェルトン

チームとしては切るカードが2枚だが

トレンティン的には複雑な気持ちもあることだろう

脚質は違えどお互いにエース級な二人だ

トレンティンが遅れると今度はアスタナのビルバオが追いつきてきた

これで先頭は3名

サイモン・イェーツ、ミュールベルガー、ビルバオ

残り30キロのダウンヒル

 

かなり高速なダウンヒル

最高速度82キロ

最後は3名でのスプリント勝負

残り200メートルが最終コーナー

ここでサイモン・イェーツが前に出る

ビルバオと壁に挟まれてミュールベルガーが前に出られない

おそらくこの中では一番スプリント力がある

しかし位置取りが悪かった

結局そのままサイモン・イェーツがスプリントを制してステージ優勝

 

多分サイモン・イェーツ

でも双子のアダムと入れ替わっていても誰も気づかないことだろう

 

 

メイン集団はまったくやる気がない

誰も動かない

イネオスがコントロールに入る

「食べて応援」

せっかっく森永の「ピノ」を買ってきたのに食べるチャンスがない

「食べて応援は土曜日に持ち越しかな」

結局メイン集団はのんびりと仲良く9分35秒遅れでゴールした

 

 

 

今日の第13ステージ予想

個人タイムトライアル

距離は27・2キロと短い

高低差もさほどない

毎回登場する町「ポー」でのレース

優勝候補のローハン・デニスはリタイア

「誰がいたっけ?」

名前が出てこない

こんな時は未知数の怪物「ファンアールト」

第13ステージTT予想はファンアールトで

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし京都での放火事件

ひどすぎる

なんであんなことが

詳しいことはこれからだろうが

京アニ」の名は知っていた

涼宮ハルヒがやたらと話題になっていたのでどんなものかと見てみたら

「面白いじゃないか」と再放送と映画全部見た

なんか「なつぞら」見ると今回の事を思い出してしまう

なんか辛い

 

亡くなられた方のご冥福をお祈りします

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第11ステージ

2019年ツール第11ステージ

休息日明けのピレネーへの移動するスプリントステージ

アルビ〜トゥールーズ
距離は167キロで獲得標高1800メートル

山岳も前半に3級4級とあるだけで最後はやや下り基調のスプリントステージ

休息日は体のリズムが変わるために体調を崩しやすい

ここで山岳が設定されてると数分遅れる可能性もある

今年はスプリントステージで距離も短い

例年になく厳しかった前半だけに総合争いの選手たちも一安心といったところか

ピレネー突入前のつかの間の休息ステージである

とは言ってもまた横風が吹かないとも言えない

適度に集中も保ちゴールを目指す

そしてスプリンターにとっては貴重なスプリントステージ

ここで勝たなければどこで勝つ?

常に勝利だけを求められるスプリンターのプレッシャーは計り知れない

 

逃げは4名

集団にとっても比較的コントロールしやすい理想的な人数である

 

リリアン・カルメジャーヌ(フランス、トタルディレクトエネルジー
アイメ・デヘント(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
アントニー・ペレス(フランス、コフィディス
ステファヌ・ロセット(フランス、コフィディス

 

ヴォクレールの後継者カルメジャーヌが逃げてきた

それもそのはずスタート地点は彼の地元

そしてゴール地点はペレスの地元

故郷に錦を飾る逃げである

そしてワンティからはデヘント

あの世界最強逃げ屋と同じ名前であることから間違えられやすいが

チーム事情もあるだろうが彼も比較的逃げる

いつの日か「違う方のデヘント」を返上したいだろう

 

レースはツールでおなじみのひまわり畑を走り抜ける

うちの近所でも今年は小さな小さなひまわり畑が出現していてプチツール・ド・フランス気分を味わっている

とにかくひまわりと言えばツールかアントニオ猪木

アントンナッツと呼ばれるひまわりの種を子供の頃食べたものである

 

逃げとのタイム差は2分台でコントロール

中間スプリントポイントはヴィヴィアーニがGET

後半に入ると横風情報が入ってくる

「今日もやるのか?」

しかしみんなが警戒してる時は分断は起きにくい

よほど強い風じゃないと破壊できない

この日は思ったほど強くは風が吹かなかった

 

残り31キロ

落車発生

キンタナとリッチーが巻き込まれている

怪我はないようだが

相変わらずリッチーは運が悪い

そしてモビスターもトリプルエースの筆頭キンタナが遅れた

チームメイトが必死に集団へと引き上げてなんとか無事集団復帰を果たす

モビスターも事実上キンタナの単独エース状態だけに彼が遅れるのは避けたい

落車のダメージが大きかったテルプストラはリタイア

チッコーネも集団から大きく遅れた

 

残り10キロ

そろそろ逃げを捕まえたいメイン集団ではあるがなかなか捕まえきれない

微妙なタイム差で推移する

逃げからデヘントが単独で飛び出す

なにやらご立腹なペレス

もう一人のデヘントの単独逃げになっても差は縮まらない

かなりいいペースで逃げている

集団も本気で踏み始めている

徐々に差は縮まり

残り4キロで逃げを吸収

下り基調なこともありかなりハイスピードでスプリントへの位置取り開始である

勝負どころは最終コーナー

ここでどの位置にいられるかが勝敗を分ける

残り2キロの最終コーナーを抜ける

ここからはとにかく真っ直ぐだ

ユンボがトレインを作っている

こうなるとライバルスプリンターはユンボ列車にタダ乗りするしかない

勝手に連結して引っ張ってもらうのだ

残り1キロ フラムルージュ通過

時速65キロ以上の高速列車が駆け抜ける

残り200

最終発射台のテウニッセンから解き放たれるフルーネウェーフェン

番手からユアンも発射

そしてヴィヴィーアーニ

横からサガンが迫り来る

勝負はフルーネウェーフェンとユアンに絞られる

ポケットロケットと称される低い姿勢

ユアンが伸びてくる

「どっちだ?どっちだ?」

両者ハンドルを投げる

僅かにユアンか?

 

写真判定

「勝者ユアン!」

「いやぁああああああああああああああああああ」

雄叫びをあげるユアン

チームメイトとガッチリ抱き合い

そして涙が・・・

 

「ようやく勝てた・・・」

 

ずっと夢に見てきたツール・ド・フランスでのステージ勝利

これまで何度となく勝負に絡み僅かなところで負けてきた

しかし今日は10センチ

10センチの差でユアンがツール初優勝を果たした

 

表彰台でも涙が・・・

身長165センチ

小さな体のどこにあのパワーが潜んでいるのか?

最後は若干向かい風

まさにパワー勝負のスプリントでユアンが勝ちきった

 

 

 

勝敗を分けた10センチ

 

167キロという道のりを走る間に消耗した足

そして最後の位置取りとスプリント開始のタイミング

これでスプリント勝負は決まる

何でもない小さなことの積み重ねが最後の10センチに出たのだ

 

 

今日の第12ステージ

いよいよ舞台はピレネー

まずは軽いジャブ的な山岳ステージ

とは言っても後半に1級が2つ

そして例のボーナスポイント

逃げが決まりやすいステージだが

逃げ切り予想してもどうせ当たらない

そしてここから動かないでどうする?フランス勢

ピノとバルデ

ツールはまだ半分ではなくもう半分である

風邪をひいたときは早め早めのパブロン

ツールも同じ

今から動かないと磐石なイネオスは崩せない

たとえ3秒でもいい

西川きよし作戦

「小さなことからコツコツと・・・」

とにかく白いフレームのサングラス男との差を詰めなければならない

でも最後は下ってゴール

こうなるとピノはちょい不利

克服したとは言えスペシャリストでもない

ここはバルデの方が得意分野

でもバルデが勝つことが想像できない

フランス人二人が総合を動かすが

結局もう一人のフランス人

マイヨジョーヌ男アラフィリップが下りで爆走してステージ優勝だな

 

今日の第12ステージ予想はアラフィリップで

 

 

 

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第10ステージ

2019年ツール第10ステージ

休息日前のスプリントステージ

通常なら月曜日が休息日となるが今年は火曜日

日本の3連休に配慮してのことならありがたいが

そんなわけもなく

日本では海の日だというのに梅雨も開けず

街に出ればやたらと咳き込む人がいて直ぐに逃げ帰ってきた

さすがに今はツール期間中

選手同様に観戦する我々の体調管理も大事だ

 

 

サン・フルール〜アルビ
距離217・5キロで獲得標高2900メートル

カテゴリー的には中級山岳か

コース全体に3級4級の山が詰め込まれている

ぞれでも最後の3級超えてからゴールまでは平坦

多分スプリントステージ

でも逃げ切りもあるかもステージ

しかし毎回のことながらレースは蓋を開けてみないとわからない

 

 

翌日は念願の休息日

前日に休めただけにこの日はちょっとだけ頑張るステージ

この日に頑張って足を使っても1日休めるのだ

 

この日の逃げは6名

 

ナトナエル・ベルハネ(エリトリアコフィディス
マッズウルス・シュミット(デンマーク、カチューシャ・アルペシン)
トニー・ガロパン(フランス、アージェードゥーゼール)
ミヒャエル・シェアー(スイス、CCCチーム)
オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、ワンティ・グループゴベール)
アントニー・テュルジス(フランス、トタルディレクトエネルジー

 

ギャロパンがようやく逃げに乗ってきた

かつて表彰台のお姉さんをナンパして嫁にまでしてしまったギャロパンである

ベルハネ、シェアーなどお馴染みの逃げメンバー

しかし集団とのタイム差は3分

完全にコントロール下に置かれた逃げである

もはや夢も希望も何もない逃げ

ただひたすらカメラに映るだけである

 

さすがにスプリントステージとなると集団を牽引するチームが多い

その日のステージを狙いたいチームが多ければ多いほど逃げは難しくなる

逃げがほぼ潰された以上はスプリントステージ

こんな日は残り10キロからで十分だ

 

などと集中を欠いていると選手も見てる方もえらい目にあう

残り80キロ地点

突然チームイネオスがペースアップを始める

スプリンターを抱えていないイネオス

クワイトコウスキーで狙えないこともないが彼はツールではアシストに徹する

「一体何が起きた?」

こんな時はとりあえず観客などの旗を確認

「あぁ横風だよ・・・」

自転車はとにかく横風に弱い

ハンドルはとられまくりバランスを崩す

こんな時はエシュロンと呼ばれる斜めに隊列を作り風除けをする

道幅いっぱいに斜めになり走る

そしてこの隊列に入れなかった選手は風を受けて一気に集団から引き離されていく

今回の風向きは前方右

真横でないのでそこまで斜めな隊列にはならないが

とにかくイネオスがガンガン弾けば集団は破壊される

後に取り残された集団はどんどん引き離されていくのみである

通称「横風分断作戦」

退屈な平坦ステージで何かが起きるとしたらこれである

最初に仕掛けたイネオスは事前にチームスタッフがコースを風力計で風向きと風力をチェックして監督に報告

監督から選手に指令が出る

「まるまるキロ地点で曲がったら作戦決行。全力で踏め!」と

イネオスに続きユンボ、EFも協力

ライバル選手を蹴落としたいチームが作戦に協力してくれるのだ

 

しかし最初の横風分断作戦は決定的なダメージを与えることはできなかった

ペースアップでかなり縮まった逃げとの差も再び広がり始める

そして再び事件は起こる

残り35キロ

周りは田園地帯で風除けになるものが何もない

こんな時に横風が吹いたら?

「GO GO GO GO GO!!」

再び横風分断作戦が決行された

今度はドゥクーニンクが仕掛けた

先頭をマイヨジョーヌのアラフィリップがガンガン引いている

そしてまたお仲間が参戦

一時的な三国同盟

イネオスとEFが先頭交代に加わりペースアップ

やがて集団は破壊された

 

集団が破壊されるとまず誰が後方に遅れたかチェックが入る

ここでライバルチームのエースが遅れていれば作戦成功でさらに踏み込む

ライバルがへばりついていれば一旦振り出しに戻す

見たところメイン集団は3つに破壊された

「誰がいない?」

「誰が遅れた?」

どうやら分断した後方の集団に取り残されたのが

ピノフグルサング、リッチー・ポート、ウラン、チッコーネ、

さらに後ろの集団に現在総合4位のジョージ・ベネットだ

ウランは自分のチームの攻撃の犠牲になった

幸い各チームアシストも残っている

後方に残された各チームのアシストがガンガン弾いてなんとかエースを引き戻そうとする

タイム差20秒

ここが踏ん張りどころだ

 

 

分断したメイン集団の先頭はペースアップにより逃げ集団も吸収

さらに攻撃を続ける

こうなると細かな作戦など何もない

前も後ろもとにかく全力で踏むだけだ

退屈なレースも一気に激しくなる

とにかく全力で走りに抜けていく

そんな中で前の集団内にいたランダがバルギルに弾き出される形で落車

後方集団へと落ちていった

テレビでは確認できなかったおそらくバルベルデが前に出てきた時

前に出てペースを落とそうとしたんじゃないだろうか?

キンタナが前方で残っていることだけが救いなモビスターであった

 

一向にペースは落ちない

先頭集団とピノ、リッチーの第2集団との差はどんどん開いていく

もはやアシストも体力の限界で前を引けなくなったのだろう

こうなるとどうにもならない

追いつくのは不可能

あとはできる限りタイム差を広げないでゴールするかであるが

残り5キロ

タイム差はついに1分を超えた・・・

 

 

各チーム有力スプリンターとパンチャーはしっかり前方に残っている

彼らはご自慢のスプリント力で集団破壊にも対処できる

ただ破壊された時に前方の集団へ復帰するのにフルスプリント状態になる

そこでどこまで足を削られているか?が勝敗を分けるカギとなる

そして途中からのハイペースなレース展開

さらに勾配4パーセントほどのゴール前

残り1キロ

サンウェブが人数を揃えて完璧なトレインを形成している

マシューズの番手にはユアン

その後ろにコロブレッリ、そしてサガン、ヴィヴィアーニ

残り300

後方からトレンティンがロングスプリント開始

これを皮切りに各スプリンターもスプリントに入る

しかし発射台をしたがえたマシューズだけが一瞬遅れた

ユアンサガン、ヴィヴィアーニ、他多数

上り勾配で限界に近い足

もはやスプリント力など関係ない

根性と根性の戦い

ほぼ横一線

ヴィヴィーアニが一歩前に出る

するとまたしても横からユンボの選手が

「誰だ、誰だ、誰だ」

ファンアールトだ!

ハンドルを投げ合うヴィヴィアーニとファンアールト・・・

 

 

お互いに勝利を確信できない

判定は写真判定

 

勝者「ファンアールト!」

 

雄叫びとともにチームメイトと抱き合うファンアールト

圧倒的な強さを誇った元シクロクロス世界チャンピオンもツール初勝利の勝利インタビューでは涙を抑えることができなかった

 

 

後方に取り残されたピノ集団は結局1分40秒遅れでゴール

なんでもない休息日前のステージ

一瞬の判断ミスで彼らは1分40秒ものタイムを失った

まだツールは半分

しかしこのあとに控えるTTでもピノはGトーマスからタイムを失うだろう

ただピレネーとアルプスが控えていることが幸いである

ここで勝負をかけるしかないピノであった

 

リッチーは9ステージを乗り切った安心感からか

やはり今年もダメなのか?

こういったところが勝ちきれないピノとリッチー

そして完璧なまでのリスクマネジメントなイネオス

 

結局はスタッフも含めたチーム力なのかもしれない

 

 

 

今日は休息日

ここでリズムが変わることから体調を崩す選手も多い

そして観戦する我々もしっかり休んで体調を整えなければならない

まだまだツールは折り返し地点である

 

 

明日の第11ステージ予想

前半に3級4級とあるがほぼ平坦ステージ

これは休息日に体調を崩した総合エースにはありがたい配慮

やはりガチガチの勝負が見たいしな

コースは完璧なスプリントステージか

またまたユンボだな

今度はフルーネウェーフェン

ドゥクーニンクがしっかりトレインを作ってくるだろうが

力でねじ伏せられちゃうな

第11ステージ予想はフルーネウェーフェンで

 

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第9ステージ

2019年ツール第9ステージ

バルデの実家付近にゴールするバルデコース

最後に登場する3級山岳はまさにバルデが子供の頃に走った峠

そしてここにはボーナスポイントが

 

サン・テティエンヌ〜ブリウド
距離は170・5キロで獲得標高2900メートル

スタート直後に1級山岳が登場するのでそこそこ獲得標高がある

しかし1週目の序盤に登場する1級山岳はみんな仲良くのんびりと登る傾向が強い

そしてこういったコースは逃げができやすいコースでもある

頑張って1級さえ越えてしまえばあとは真ん中あたりで3級、そしてゴール前にバルデ峠があるだけだ

おそらくバルデ峠までは確実に逃がしてもらえるはず

そして展開次第では

「どうぞ逃げちゃってください」

「僕たちは僕たちで別のレースをしますんで」

となるのだ

 

レースはどうやら激しいアタック合戦が繰り広げられていたそうだ

逃がしていい選手、逃がしてはダメな選手を選別

総合タイムが上位の選手はドゥクーニンクやイネオスが許さない

そんなこんなで15キロまでアタック合戦は続き

15名の逃げが形成された

 

イバン・ガルシア(スペイン、バーレーンメリダ
ヤン・トラトニク(スロベニアバーレーンメリダ
ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
マルク・ソレル(スペイン、モビスター)
オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェードゥーゼール)
トニー・マルティン(ドイツ、ユンボ・ヴィズマ)
サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト)
ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット)
ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード
ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)
ティシュ・ベノート(ベルギー、ロット・スーダル)
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
ロメン・シカール(フランス、トタルディレクトエネルジー
アントニー・ドゥラプラス(フランス、アルケア・サムシック)
ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス

 

かなり豪華な名前がずらりと並ぶ

登れる選手、スプリントできる選手、独走力ある選手入り乱れての逃げ集団

とりあえずはみんなで協力して逃げる

メイン集団からお許しが出るまではチームを超えた仲間なのだ

 

そしてこの序盤のアタック合戦でデマルキが落車リタイア

顔からの出血が心配されたがどうやら怪我は思ったよりひどくない模様で一安心

番組中に情報が入ってこないのはいろいろ勘ぐってしまうからな

マジでヤバイときはチームも公表を控える

 

放送が始まると

ルイコスタがメイン集団から飛び出して逃げに乗ろうとしている

おそらくこれが最終便

逃げ集団まであと25秒

突然横に並ぶチームカー

なにやら監督と話をするルイコスタ

そして右手を上げてご立腹ポーズ

監督命令でルイコスタはメイン集団まで戻ることとなった

あと25秒まで迫っていたのに

これがどう影響するのか?

 

逃げとメイン集団のタイム差は7分を超えている

残り距離から考えるとまだまだ逃げを捕まえれるタイム差ではあるが

一向にタイム差は縮まらない

それどころか少しづつ開いていく

集団の牽引はドゥクーニンクだけ

すぐ後ろにはイネオスが睨みを利かせる

「ダメだ・・今日のメイン集団は明らかにやる気がない」

コース的に考えられるのはサガン、マシューズなどのパンチャー系のステージ勝利

そして逃げ切り勝利だ

昨日のレースが厳しかっただけに総合はお休み気味

やる気を出すのはバルデだけ

しかしこのままではバルデ峠までに逃げを捕まえるのは無理

正直AG2Rのコントロールだけでは逃げは捕まえられない

ボーラ、サンウェブ、バーレーン、ミッチェルトンあたりも協力しれくれないと厳しい

でもみんなやる気がない

それもそのはず

今日は大人数の逃げ

基本的に逃げに選手を送り込んでいるチームは集団の先頭を引かない

せっかく逃げに乗せた自分のチームの選手をわざわざ自分のチームの力を使い吸収することになるからだ

そう考えるとバーレーン、ボーラ、サンウェブ、トレック、AG2R、ロット、モビスター、ユンボ、EF、ミッチェルトン、ディメンションデータ、トタルディレクトエナジー、アルケアサムシック、コフィディス

ほとんどのチームは集団の先頭を引かない

そしてイネオスやFDJ、アスタナなど総合を狙うチームも引く理由がない

なぜなら彼らは別に先頭に追いつく必要もない

この日は彼らが勝負するステージではないからだ

結果的にマイヨジョーヌを持つドゥクーニンク・クイックステップののんびりコントロールとなる

そしてタイム差はどんどん広がっていく

 

 

正直放送開始時点で逃げは容認されたような状態

なんせバルデのチームまで逃げに選手を送り込んでいる

前待ち作戦と言うには平坦すぎるコース

普通に逃げで勝負を狙いに行っている

こんな日は逃げ集団だけ見ていればいい

 

逃げも逃げだが仕掛けどころがないために

最後のバルデ峠までは誰も動かない

ここでスプリント力のない選手は抜け出そうとアタックを仕掛ける

一方スプリント力ある選手はなんとかくらいつき下りで追いつけばいい

 

逃げ集団も逃げ集団で細かなアタックが出るが決まらない

さすがに残り距離が40キロ以上あるような場所で動いても最後まで逃げ切るのは難しい

全盛期のトニー・マルティンなら単独逃げの可能性もあるが

さすがに今のマルティンでは厳しい

そしてペストルベルガーがアタック

これには数人が反応

逃げ集団が割れた

ペストルベルガー単独先頭

ベノート、トラトニク、ナーセン、ストゥイヴェン、ソレル、インピーの追走集団

ペストルベルがーは追走に15秒差で最後の3級山岳サンジュスト峠に入る

そしてメイン集団とは13分差である

 

ここで追走集団が先頭に追いつき8名の逃げ集団に

勾配のきついポイントでロッシュとベノートが抜け出した

おしゃれとの評判の高いロッシュ

パリへ向かう飛行機では新調したスーツをビシッと着こなすという

この辺りキングカズに通じるものがあるな

そしてこの二人にインピーが合流して逃げは3人に

「嫌な奴が来たな・・・」

スプリントのあるインピーの合流

完全に勝ちパターンに持ち込んだインピーであった

 

なんとかしてインピーを引き剝がしたい

しかし引きはがせないまま3名で最後のバルデ峠を登る

正式名称はサンジュスト

最初にロッシュが遅れた

先頭はベノートとインピーに絞られる

山頂を超えて下りに入る

ロッシュが合流した追走も迫り来るが

完全に勝ちパターンなインピー

ベノートは先頭交代を拒み最後の力を溜め込む

こうなったらインピーは引くしかない

自分が引かなければ追走に追いつかれてしまう

もはや力でねじ伏せるしかないのだ

全く牽制することもなくガンガン先頭を引くインピー

残り200

一か八かでベノートが早掛けのスプリント開始

彼が勝つにはこれしかない

しかしスプリンターにも分類される南アフリカチャンピオンのインピー

あれだけ先頭を引いても足はまだ残っていた

完全にスプリント力で相手をねじ伏せて

嬉しい嬉しいツール初勝利

 

ゴール後には涙が止まらなかったインピーだった

 

 

一方メイン集団もバルデ峠に突入

ここでアシストにギャロパンを従えてついにバルデが動いた

バルデ渾身の故郷アタック!

反応したのはすっかり影の薄いリッチー

彼にとってもこの9ステージは特別な思いがある

2年連続第9ステージで落車リタイア

そんな嫌なジンクスをうち破るためにもここで仕掛けなければならないのだ

メイン集団はイネオスが牽引して静観

おそらく山頂までに追いつくペース配分

そして一応バルデに花をもたせたのかもしれないな

さすがにここでバルデをあっさり吸収してしまうと地元民の精神的ショックは計り知れない

あくまで差し障りのないようなペース配分でイネオスはバルデたちを捕まえた

そしてバルデをチラ見するクワイトコウスキー

「これで満足かな?」

メイン集団は下りに入る

おそらく全世界の人が祈ったことだろう

「リッチーが落車しませんように・・・」

 

 

無事下りきるリッチー

これで一安心

あとは集団で仲良くゴールすればいい

そして第9ステージを乗り切ったリッチー・ポート

今年は何かやってくれるのかもしれない

幸いにもフルームはいない

チームは違えど意図せず結果的にフルームのアシストをしてしまうリッチー

もはや本能なんだろうな

かつての飼い主に犬が逆らえないように

それだけに今年は自分のために走れるのだ

 

 

 

今日は海の日

3連休最終日

とは言ってもフランスでは関係ない

今日の第10ステージは基本スプリントステージ

コース全体に小さな山が散りばめられてるだけに逃げ切りもあり得る

そして火曜日は休息日

今日ある程度出し切っても問題はない

ハイペースでいけば案外厳しくなるのかもしれないな

で、第10ステージ予想

どうやら最後は5パーほどの少し上り勾配

こうなるとサガン、マシューズ、トレンティン、コロブレッリ

ここにスプリントチームも加わり先頭をコントロールするチームは豊富だ

そうなると逃げは潰されるかな?

考えても仕方がないな

 

直感でマシューズ

 

第10ステージはマイケル・マシューズで

 

 

2019ツール・ド・フランス第8ステージ

2019年ツール第8ステージ

舞台は中央山塊

マコン〜サン・テティエンヌ
距離は200キロで獲得標高が3900メートル

とにかく数えるのがめんどくさいほど山ばかりのステージ

登っては降っての繰り返し

でも一応数えてみた山は7つ

2級が5つで3級が2つ

この辺りに住む別府3兄弟の末弟は「小さなリエージュ」だと表現

クライマー向けの厳しいコースだと言っていたそうだが果たしてどうなるのか?

 

この日のステージはボーナスポイントが設定されている

果たしてここで総合争いが動くのか?

アラフィリップとチッコーネの仁義なきマイヨジョーヌ争いが勃発するのか?

それとも何事もなく逃げがポイント取るのか?

蓋を開けてみないと誰もわからない

慌てずに十分蒸らしてから蓋は開けるべきだが

たまに炊飯途中で蓋がぱかっと空いてしまった時の精神的ショックは計り知れない

 

放送が始まると4名の逃げ

 

トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、CCCチーム)
ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)
ニキ・テルプストラ(オランダ、トタルディレクトエネルジー

 

なんと世界最強逃げ屋の二人が逃げている

デヘントとデマルキ

他の二人も十分すぎる実績を持つかなり強力なメンバー

油断すると集団は追いつけない

そしてメイン集団はボーラとサンウェブが牽引

どうやらサガンとマシューズが狙いに行くみたいだ

タイム差はほとんど変わらない

アラフィリップはマイヨジョーヌ奪還のためにボーナスポイントを取っておきたいはず

このままでいいのか?

 

展開は何も起こらない

逃げと集団の追いかけっこ

それでもこれだけ山が詰め込まれているとレースに夢中になる

よくあるダラダラ逃げではない

そこそこのペースでレースは展開していく

ドゥクーニンクも集団を引く

やはりアラフィリップも本気で狙いに来ている

タイム差は3分半ほど

一体今はどこの山を登っているのか?わからなくなる

 

逃げがデヘントとデマルキの逃げ屋二人になると

メイン集団はアスタナが引き始める

アスタナのコントロールでメイン集団は人数を減らしていく

スプリンターもここまで

サガンはギリギリのところで踏ん張っている

果たして最後まで残れるのだろうか?

 

そこそこテクニカルな下りでデマルキがオーバーラン

かろうじて落車は回避する

残り50キロ

タイム差は3分30秒ほどで変わらない

さすがに一筋縄ではいかない逃げ職人たち

メイン集団はEFも牽引に加わる

これによりタイム差は縮まり始める

最後の3級山岳

タイム差1分ほどで最後の戦いが始まる

追いつくのか?逃げ切られるのか?

実に微妙なタイム

 

イネオスが転んでいる

嫌な予感が的中だ

Gトーマスが落車に巻き込まれている

どうも落車の多いGトーマス

不思議と落車は続くのだ

幸いGトーマスに怪我はない

そしてバイクも壊れていない

すぐにリカバリー開始

なんとか集団に復帰を果たす

 

先頭では単独逃げとなったデヘントが最後の山岳をトップ通過

いよいよステージ優勝が見えてくる

メイン集団からはアラフィリップがアタック

爆発的な加速力でぐんぐん集団を引き離す

かろうじて反応できたのは絶好調のティボ・ピノだけ

他のメンバーは動けない

アラフィリップとチッッコーネの差は6秒

マイヨジョーヌ奪還へ向けての爆走だ

アラフィリップは2番手通過でボーナスタイム5秒GET

あと1秒

あと1秒でマイヨジョーヌ奪還だ

 

レース開始から繰り広げられてきた追いかけっこ

未だにデヘントは捕まえれない

世界最強逃げ屋のデヘント

まだまだギアを残している

最後最後で再び加速する

アラフィリップも全力で追うがタイム差は縮まらない

相棒のピノも悪くはない

しかしデヘントは捕まえられない

 

 

残り1キロ

フラムルージュを通過

後方確認するデヘント

ここでデヘントが勝利を確信

寡黙なデヘントが少し感傷的になってるようにも見える

とにかく200キロ逃げてきた

逃げ職人として仕事完遂まであと数百メートル

様々な思いがデヘントの頭の中を駆け巡る

なんとしてでもチーム1勝

前日のステージではユアンはあと一歩まで迫った

そして今日は自分が・・・

 

ゴールライン手前

両手で口を覆い、ヘルメットを抱かえる

「信じられないよ・・・」

そしてゴールとともに雄叫びをあげる

「ウォオおおおおおおおおお」

両手は腰のあたりで力強くガッツポーズ

 

トーマス・デヘントはこの厳しいコースを逃げ切った

 

 

そしてアラフィップとピノがゴールへ

アラフィリップとして3位で十分

マイヨジョーヌは奪還できる

一方総合優勝を狙うピノは1秒でも多くタイム差が欲しい

なんとしてでも2位が欲しい

二人の間で話し合いができていたのか?

空気を読んだのか?

アラフィリップはピノに2位を譲った

3位アラフィリップ

マイヨジョーヌ奪還成功

これでフランス革命の日はフランス人がマイヨジョーヌを着てツールを走ることになる

 

 

優勝のデヘント

2位のピノ

3位のアラフィリップ

それぞれがWIN WINなレース

ただ一人チッコーネだけが肩を落とした

 

 

今日はフランス革命記念日

フランス人にとってはとても大事な日である

そんなフランス革命記念日をフランス人のアラフィリップがマイヨジョーヌを着て走る

そしてコースはフランス期待の星バルデの故郷

引き続き中央山塊で1級3級3級で最後は下ってゴール

そして今日もボーナスポイント

逃げが決まる可能性もあるが

やはりフランス革命記念日

そしてバルデの故郷

もう難しいことは考えない

最後の3空山岳はまさにバルデが子供の頃から走ってきた峠

「どうぞ勝ってください」

主催者からのプレゼント

最後3級山岳手前でバルデがピノとともにアタック

下りでピノを引き離し

故郷に錦を飾る

 

今日の第9ステージ予想はバルデで

 

 

 

 

 

 

2019ツール・ド・フランス第7ステージ

2019年ツール第7ステージ

前日のヴォージュ山脈での超ハードなレースをこなし中央山塊へと移動するほぼ平坦ステージ

ルフォールシャロン・シュル・ソーヌ
距離は230キロと、ちと長い

そして平坦といえども獲得標高は2500メートル

山は前半にぽこぽこあるだけなので確実にスプリントステージ

そして選手の誰もが「休みたい」と願っているステージ

昨日の疲れ、明日からの戦い

総合を狙うチームは完全におやすみレース

しかしスプリンターチームにとっては貴重なスプリントステージ

ここで勝つためにスプリンターを雇いツールに連れてきてるのだ

当然休めない・・・

でも各チーム考えてることは同じ

「ゴール前にあるスプリントポイントまでは休もうぜ」

休むと言ってもホテルの部屋で寝ているわけにはいかない

なんせ中央山塊まで移動しなければならない

そこで考えられるのが少人数の逃げ

二人から三人程度が理想か

さすがに一人逃げだと泳がす方もすぐに捕まえすぎてしまう

ジロでは初山選手が一人で逃げたが

あれもまた逃がされたステージである

まぁ少人数ならある程度タイム差つけてもそれほど力を使うことなく捕まえられる

しかも協力してくれるチームもたくさんある

こんな日に逃げるのは目立ってなんぼのプロコンチチームがおきまりのパターン

放送が始まるとレースは前日の俺の予想通りのスローペースな展開になっていた

 

この日もファーストアタックで逃げは決まる

逃げは2名

まさに理想的だ

 

ヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)
ステファヌ・ロセット(フランス、コフィディス

 

今年からツールを見始めた人もすでに名前は覚えたであろうこの二人

実はお友達同志

そんな仲良しコンビ

230キロ逃走劇の始まりである

 

レースはとにかくスローペース

メイン集団が本気で追ってこないのは分かってるので逃げも全力は出さない

さすがに230キロ全力で逃げるのは無理だ

最後まで逃げ切れるペース配分でぼちぼちと逃げる

平均時速35キロ

そこそこ早い日本の自転車が趣味なアマチュア並みの巡航スピード

でもツールに出る選手たちにとってはのんびりサイクリング程度

おやつを食べながら談笑してゴールを目指す

 

見てる方も何も起こらないのは分かっている

こういった日はとにかく眠たい

こっちだって睡眠時間4時間で頑張っている

コーヒーを飲んでカフェイン補給

そして禁断の酒に手を出す

あくまで飲みすぎないようにちびちびと

ダバディさんの日本語はトルシエジャパンの頃となんら変わらない

正直たまに聞き取れないこともある

永井さんの話も賞味期限切れが多い

やはり現場から離れて時間が立ちすぎている

見てる方も集中が切れるが

選手たちもリラックスしすぎて集中が切れる

こんな時はなんでもないところで落車も起きる

どうやらTJが転んだらしい

 

メイン集団はこの日スプリントに参加したいチームがコントロールをする

ドゥクーニンク、ユンボ、ボーラ、バーレーン、ロット他

それぞれ自慢の機関車役を先頭に送り込みチームの垣根を越えてレースをコントロールをする

デヘント、マルティン、アスグリーン他

わかりやすく言えば名古屋市日泰寺

日泰寺にはタイからプレゼントされた仏舎利というお釈迦様の骨が祀られている

その仏舎利を守るために宗派を超えて日本仏教界共同で運営してる寺が「日泰寺」なのだ

お寺の名前の「日泰寺

日本とタイの友好のお寺から「にったいじ」となった

そして最寄りの駅は「覚王山

つまり「覚りの王」

これはお釈迦様を表しているのだ

 

 

放送開始から何時間経過しただろうか?

実況解説の話もあまり頭には入ってこない

ひたすら綺麗な景色を眺め歴史の重さを感じる

タイム差は2分をキープ

そしてようやく残り33キロのスプリントポイント

ここで若干動きが出るが流石に今日は最後がスプリンターたちの見せ所

みんな足を使うことなく形式的にスプリント争いして通過する

 

気がつくと何故かAG2Rが先頭でペースアップ

「何故彼らが引いている?」

スプリンターなど連れてないはずだが?

どうやら後方でDマーティン、キンタナ、ファンアールトが取り残されている

スプリントポイントを過ぎても活性化した集団のペースが落ちなかったために

後方でおしっこしてた人たちが取り残されたのだ

さすがにこれは紳士協定に反する

ルール上は問題ないが

スポーツマンとして失格だ

こういった時はメイン集団はペースを落として遅れた選手を待つ

緊急事態にモビスターのアシスト陣がキンタナを救出に向かう

メイン集団がペースを落としたこともあり無事再合流でことなきを得た

 

 

先頭の二人はまだ逃げている

通常なら残り10キロぐらいまでは逃すだろう

徐々にペースをあげて逃げを吸収する準備に入る

実に200キロ以上逃げてきたお友達同士の二人

 

「そろそろだな」

「あぁ、ようやくプロトンのお出ましだ」

「今日はお前と一緒に逃げれて楽しかったぜ」

「で、ここで相談だが」

「ん?なんだ?」

「俺はここで落ちるからお前一人で逃げろ」

「敢闘賞はお前にやるよ」

「いいのか?」

「ああ、その代わりツールが終わったら飯でも奢れよな」

「よし!たん熊で谷崎潤一郎がいつも座ってた席を予約しておいてやる」

「ハモもつけろよな」

「鮎の背越しもつけてやるぜ」

「それは楽しみだ」

「じゃぁ頑張れよ」

「お互いにな」

 

 

いつものようにこれは俺の妄想である

ロセットは集団に吸収

敢闘賞目指して単独逃げとなったオフルドも残り13キロで吸収された

完全に作戦通りのレース展開

ここからようやくレースが始まる

 

スプリントチーム、危険回避のチームが入り乱れて位置取り合戦勃発

道幅広い場所ではトレインがチームの数だけできる

やがてコースは狭くクネクネと

再びカオスなメイン集団

残り1・6キロ

ここが最終コーナー

あとは長い長い直線だ

この日も後ろ髪を軽快になびかせてボーラのオスが先頭に出る

スロバキアの田舎からイタリアに出てきたサガン

当時は丸坊主で朴訥なイメージ

表彰台では何をしていいのかわからずオロオロ

部屋にこもりゲームばかりしてたサガンを教育役として見守り育ててきたオス

一旦は袂を分けた二人だが再び同じチームで走ることに

誰もが認めるトップ選手に成長したサガンを再びアシストできる喜び

「俺の後ろ髪目指してついてこい!」

そしてこの日も完璧なトレインを組んできたドゥクーニンク・クイックステップ

一チームだけ特急だ

残り500

ランパールト切り離し

残り300

モルコフ切り離し

残り200

最終発射台のリケーゼからエーススプリンター、ヴィヴィアーニ発射!

番手にはサガン

そしてサガンの後ろにユアン

しかしヴィヴィアーニが全く伸びない

すぐにスプリントやめてしまうヴィヴィアーニ

一体何があった?

あれだけアシストが完璧な展開を作ってくれたのに

レースはサガンユアン、そして復活のフルーネウェーフェンの争いに

サガンも伸びない

ユアンかフルーネウェーフェンか?

お互いにハンドルを投げる・・・

 

 

僅差で勝ったのはフルーネウェーフェン

大本命スプリンターがようやく1勝

どうやら落車の影響はもう心配ないみたいだ

そして気になるヴィヴィアーニ

彼の前輪が最後の最後でパンクしていたという

これもまたロードレースである

 

 

確実にヴィヴィアーニの勝ちパターンで俺の予想も当たるはずだったのだが

まぁ終わったことは仕方がない

予想が当たったところで美女から祝福のキスがあるわけでもないしな

気持ちを切り替えて第8ステージの予想

中央山塊

全体に散りばめられた山山山山山山山

2級山岳といえども連続する山岳は選手の足と心を削るには十分だ

そして例のボーナスポイント設定

山岳賞狙いが逃げてくるだろうが

やはりここはアラフィリップコース

マイヨジョーヌ奪還に向けてチッコーネとの戦いに

総合争いが勃発するとエースを守るのか?自分のマイヨジョーヌを守るのか?

葛藤することになるチッコーネ

あくまで彼はリッチーのアシストである

しかしアラフィリップはエースだ

いつでも自由に動けてチームメイトはアシストをしてくれる

今日の第8ステージの予想はアラフィリップで

 

 

 

今日は朝のうちに2時間ロードバイクで走ってきたが

やはりツール期間中に走るのは気分がもり上がる

今日の俺の設定はアラフィリップ

やたらとオーバーアクションで路面に落ちていた空き缶を避けてやったぜ

そして振り幅の大きいガシガシダンシング

大きく振りすぎてバランスを崩しかけたが

 

夜が楽しみだな

 

 

2019ツール・ド・フランス第6ステージ

2019年ツール第6ステージ

舞台はヴォージュ山岳全部のせみたいなコース

ミュールーズ〜ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユ
距離は160・5キロと短いショートコース

しかし獲得標高は3800メートル

第1週の第6ステージ早くも厳しいコース設定

総合系はとにかくライバルから離されないこと

スプリンターはタイムアウトとの戦いである

そして事前情報では最後の登り1キロが未舗装路の激坂

今年のツールは例年と違うコース設定だけに展開が読みにくい

第6ステージでこんなコースは見てる方は楽しいが走る選手にはイジメでしかないな

基本Mじゃないと自転車選手は務まらないが

そして主催者はSだな

 

スタートしてすぐに1級を登り始める

中継が始まると大きな逃げ集団

そしてタイム差がなんと7分

なんとも微妙なタイム差

やる気あるのか?ドクゥーニンク・クイックステップ

アラフィリップはマイヨジョーヌを死守できるのか?

この日の逃げメンバーは14名

 

ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーンメリダ
ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード
ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード
ファビアン・グルリエ(フランス、トタルディレクトエネルジー
クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
アンドレア・パスクアロン(イタリア、ワンティ・グループゴベール)
ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
ブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼール)
ニキアス・アルント(ドイツ、サンウェブ)
セルジュ・パウェルス(ベルギー、CCCチーム)
アンドレ・グライペル(ドイツ、アルケア・サムシック)
ナトナエル・ベルハネ(エリトリアコフィディス

 

公言通りデヘントは逃げてきた

そして今日は休むと行っていたウェレンスも逃げている

ジロの山岳賞チッコーネもようやく始動

これが最後のツールになるグライペルの姿も見れて嬉しい

メイン集団はクイックステップがのんびり牽引

そのすぐ後ろにイネオスがトレインを作るがコントロールに入る気配はない

やはりまだ第6ステージ

ショートステージといえどもここで動くのは早すぎると考えているのだろうか?

タイム差は7分から8分程度でレースは進む

逃げには1分43秒遅れ程度のチッコーネがいるだけにそれほどタイム差もつけられないクイックステップ

一体何を考えているのか?

マイヨジョーヌいらないのか?

それともあえてゆっくり牽引することでタイム差が縮まらずにイライラしてきた総合系のチームに仕事をさせる作戦なのか

とにかくレースは淡々と進む

これが3週目だったらまた違った展開だろう

最初からガンガン攻めるチームも出てくるはず

しかしまだツールは始まったばかり

正直逃しても構わない

総合を狙うチームはライバルから遅れなければいいという選択なんだろう

そして最後の最後足があれば残り1キロの激坂で仕掛けてタイム差数秒稼ぐ作戦だろう

ただアラフィリップだけは状況がちと違う

彼は正直総合優勝は厳しい

それだけに今のうちにできるだけ長くマイヨジョーヌを着ていたい

となると今日は踏ん張りどころ

このままでは確実にマイヨジョーヌを失うタイム差

それでもクイックステップはペースアップをしない

 

逃げ集団では1級2級はウェレンスが山岳ポイントを狙い

3級の雑魚はデヘントが取りに行く作戦

しかしベルハネにポイント横取りされたウェレンス

首をかしげながら

「それはないでしょ」とベルハネに注意する

まぁルール的は問題ない

でもこの些細なことでレース中ギクシャクしかねない

 

残り55キロ

ここでついにモビスターが動く

おそらく我慢の限界

トリプルエースを擁するモビスター

今日のステージも何か仕掛けてくるだろう

モビスターの牽引でようやくタイム差が縮まり始める

ボーラやミッチェルトンも牽引に加わる

それでもイネオスは動かない

タイム差は5分まで縮まるもまだまだ逃げ切り濃厚なタイム差

そしてこのままではアラフィリップがマイヨジョーヌを失ってしまう

結局ボーナスポイントが設定されてる山岳までにはメイン集団は追いつけない

ボーナスポイントは逃げの中からチッコーネがGET

これで8秒マイナス

マイヨジョーヌへ向けて1秒でも早く登り切るだけだ

 

それにしても今回のコースの下り

突然コーナーが石畳になってたりする

幸い落車はなかったが

俺だったら怖くて泣いちゃうな

そして確実に落車する自信がある

そして死んじゃうんだろうな

このコースを知ってたのかどうかはわからないが

各チーム下りはやたらと慎重に下ってた

それだけにタイム差も縮まらなかった

 

勝負は最後の1級山岳山頂ゴールへと

逃げとのタイム差は4分

果たして間に合うのか?

これまた微妙なタイム

総合の争いが勃発すればまだまだわからない

先頭はチッコーネとトゥーンスの2人に絞られた

途中で牽制し合いながらも登っていく

メイン集団では39歳の世界チャンピオン、バルベルデがガンガン引きあげる

そしてついにイネオスがコントロールに入る

ここでフランスチャンピオンのバルギルがアタック

しかしそれほどキレはない

続いてランダがアタック

やはり仕掛けてきたモビスター

大本命はキンタナなのか?

実況解説が興奮しすぎて「キンタマ」と言い間違えないことを祈るのみ

さすがランダ

あっという間にバルギルに追いつき抜き去る

しかし時すでに遅し

先頭まではさすがに厳しいか

それでもレースを搔きまわしライバルたちからタイム差をつけられれば成功だ

1秒でも2秒でもいい

そしてキンタナは動くのか?

 

アラフィリップはかなり苦しそうな表情

その横からフランス期待の星ティボ・ピノがアシストとともにアタック

路面にはピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノ

タイミングを計ったかのようなアタックにおそらくフランス中が大歓喜

その一方で遅れていくバルデ

同年代のライバル同士

できればお互いが先頭で競い合うところを見てみたい

でもそんなことになったらフランス人興奮しすぎて倒れちゃうな

 

逃げの二人は残り1キロ区間

辻さんのレポートで確認済みだが

やはり相当な激坂

もはやここまできたら根性しかない

一踏み一踏み力強く踏み込むが進まない

勾配24パーセント

トゥーンスが先行

残り100メートル

徐々に引き離されるチッコーネ

最後の最後でトゥーンスがチッコーネを引き離して逃げ切りステージ勝利

もはや限界がきているチッコーネ

しかし彼にはマイヨジョーヌの可能性が

それでも全く踏み込めない

ふらつきながらもなんとかゴール

完全に限界を超えたチッコーネだった

あとはアラフィップ次第

 

メイン集団ではそんなアラフィリップが得意な急勾配で満を持してアタック

ガシガシダンシングでマイヨジョーヌ死守へ

そしてついに動くチームイネオスのエース、Gトーマス

アラフィリップとは対照的にシッティングで力強く踏み込んでいく

アラフィリップを交わす、G

他の総合エースも最後の力を振り絞る

ピノが来た

ピノが来た

キンタナも続く・・・

 

結局アラフィリップはピノにも抜かれマイヨジョーヌを失った

 

ゴールした途端に止まってしまう選手たち

こんな光景はなかなか見られない

これが第6ステージなんて

もはや気分的には第20ステージぐらいだな

 

 

マイヨジョーヌは6秒差でチッコーネが獲得

たかが6秒されど6秒

これがロードレース

全ての動きに意味があり結果へとつながる

それにしてもツール初出場でマイヨジョーヌのチッコーネ

ジロに続き大活躍な年だな

 

 

そしてとにかくピノの調子がいい

それだけに3週目が心配

ツールはこれからだ

総合系だけで考えればタイム差もそれほどついていない

まだまだわからないな

 

 

 

今日の第7ステージはスプリントステージ

さすがに総合を狙うチームはおやすみ

少ない人数の逃げでスローペースなレース展開かもしれない

とにかく一番眠くなるやつ

見所は最後だけ

スプリントだけ

 

第7ステージの予想は再びヴィヴィアーニで

今日はトレイン勝負だな