2019年ツール第6ステージ
舞台はヴォージュ山岳全部のせみたいなコース
ミュールーズ〜ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユ
距離は160・5キロと短いショートコース
しかし獲得標高は3800メートル
第1週の第6ステージ早くも厳しいコース設定
総合系はとにかくライバルから離されないこと
スプリンターはタイムアウトとの戦いである
そして事前情報では最後の登り1キロが未舗装路の激坂
今年のツールは例年と違うコース設定だけに展開が読みにくい
第6ステージでこんなコースは見てる方は楽しいが走る選手にはイジメでしかないな
基本Mじゃないと自転車選手は務まらないが
そして主催者はSだな
スタートしてすぐに1級を登り始める
中継が始まると大きな逃げ集団
そしてタイム差がなんと7分
なんとも微妙なタイム差
やる気あるのか?ドクゥーニンク・クイックステップ
アラフィリップはマイヨジョーヌを死守できるのか?
この日の逃げメンバーは14名
ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーン・メリダ)
ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
ジュリアン・ベルナール(フランス、トレック・セガフレード)
ファビアン・グルリエ(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)
クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
アンドレア・パスクアロン(イタリア、ワンティ・グループゴベール)
ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
ブノワ・コズネフロワ(フランス、アージェードゥーゼール)
ニキアス・アルント(ドイツ、サンウェブ)
セルジュ・パウェルス(ベルギー、CCCチーム)
アンドレ・グライペル(ドイツ、アルケア・サムシック)
ナトナエル・ベルハネ(エリトリア、コフィディス)
公言通りデヘントは逃げてきた
そして今日は休むと行っていたウェレンスも逃げている
ジロの山岳賞チッコーネもようやく始動
これが最後のツールになるグライペルの姿も見れて嬉しい
メイン集団はクイックステップがのんびり牽引
そのすぐ後ろにイネオスがトレインを作るがコントロールに入る気配はない
やはりまだ第6ステージ
ショートステージといえどもここで動くのは早すぎると考えているのだろうか?
タイム差は7分から8分程度でレースは進む
逃げには1分43秒遅れ程度のチッコーネがいるだけにそれほどタイム差もつけられないクイックステップ
一体何を考えているのか?
マイヨジョーヌいらないのか?
それともあえてゆっくり牽引することでタイム差が縮まらずにイライラしてきた総合系のチームに仕事をさせる作戦なのか
とにかくレースは淡々と進む
これが3週目だったらまた違った展開だろう
最初からガンガン攻めるチームも出てくるはず
しかしまだツールは始まったばかり
正直逃しても構わない
総合を狙うチームはライバルから遅れなければいいという選択なんだろう
そして最後の最後足があれば残り1キロの激坂で仕掛けてタイム差数秒稼ぐ作戦だろう
ただアラフィリップだけは状況がちと違う
彼は正直総合優勝は厳しい
それだけに今のうちにできるだけ長くマイヨジョーヌを着ていたい
となると今日は踏ん張りどころ
このままでは確実にマイヨジョーヌを失うタイム差
それでもクイックステップはペースアップをしない
逃げ集団では1級2級はウェレンスが山岳ポイントを狙い
3級の雑魚はデヘントが取りに行く作戦
しかしベルハネにポイント横取りされたウェレンス
首をかしげながら
「それはないでしょ」とベルハネに注意する
まぁルール的は問題ない
でもこの些細なことでレース中ギクシャクしかねない
残り55キロ
ここでついにモビスターが動く
おそらく我慢の限界
トリプルエースを擁するモビスター
今日のステージも何か仕掛けてくるだろう
モビスターの牽引でようやくタイム差が縮まり始める
ボーラやミッチェルトンも牽引に加わる
それでもイネオスは動かない
タイム差は5分まで縮まるもまだまだ逃げ切り濃厚なタイム差
そしてこのままではアラフィリップがマイヨジョーヌを失ってしまう
結局ボーナスポイントが設定されてる山岳までにはメイン集団は追いつけない
ボーナスポイントは逃げの中からチッコーネがGET
これで8秒マイナス
マイヨジョーヌへ向けて1秒でも早く登り切るだけだ
それにしても今回のコースの下り
突然コーナーが石畳になってたりする
幸い落車はなかったが
俺だったら怖くて泣いちゃうな
そして確実に落車する自信がある
そして死んじゃうんだろうな
このコースを知ってたのかどうかはわからないが
各チーム下りはやたらと慎重に下ってた
それだけにタイム差も縮まらなかった
勝負は最後の1級山岳山頂ゴールへと
逃げとのタイム差は4分
果たして間に合うのか?
これまた微妙なタイム
総合の争いが勃発すればまだまだわからない
先頭はチッコーネとトゥーンスの2人に絞られた
途中で牽制し合いながらも登っていく
メイン集団では39歳の世界チャンピオン、バルベルデがガンガン引きあげる
そしてついにイネオスがコントロールに入る
ここでフランスチャンピオンのバルギルがアタック
しかしそれほどキレはない
続いてランダがアタック
やはり仕掛けてきたモビスター
大本命はキンタナなのか?
実況解説が興奮しすぎて「キンタマ」と言い間違えないことを祈るのみ
さすがランダ
あっという間にバルギルに追いつき抜き去る
しかし時すでに遅し
先頭まではさすがに厳しいか
それでもレースを搔きまわしライバルたちからタイム差をつけられれば成功だ
1秒でも2秒でもいい
そしてキンタナは動くのか?
アラフィリップはかなり苦しそうな表情
その横からフランス期待の星ティボ・ピノがアシストとともにアタック
路面にはピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノピノ
タイミングを計ったかのようなアタックにおそらくフランス中が大歓喜
その一方で遅れていくバルデ
同年代のライバル同士
できればお互いが先頭で競い合うところを見てみたい
でもそんなことになったらフランス人興奮しすぎて倒れちゃうな
逃げの二人は残り1キロ区間へ
辻さんのレポートで確認済みだが
やはり相当な激坂
もはやここまできたら根性しかない
一踏み一踏み力強く踏み込むが進まない
勾配24パーセント
トゥーンスが先行
残り100メートル
徐々に引き離されるチッコーネ
最後の最後でトゥーンスがチッコーネを引き離して逃げ切りステージ勝利
もはや限界がきているチッコーネ
しかし彼にはマイヨジョーヌの可能性が
それでも全く踏み込めない
ふらつきながらもなんとかゴール
完全に限界を超えたチッコーネだった
あとはアラフィップ次第
メイン集団ではそんなアラフィリップが得意な急勾配で満を持してアタック
ガシガシダンシングでマイヨジョーヌ死守へ
そしてついに動くチームイネオスのエース、Gトーマス
アラフィリップとは対照的にシッティングで力強く踏み込んでいく
アラフィリップを交わす、G
他の総合エースも最後の力を振り絞る
ピノが来た
ピノが来た
キンタナも続く・・・
ゴールした途端に止まってしまう選手たち
こんな光景はなかなか見られない
これが第6ステージなんて
もはや気分的には第20ステージぐらいだな
マイヨジョーヌは6秒差でチッコーネが獲得
たかが6秒されど6秒
これがロードレース
全ての動きに意味があり結果へとつながる
それにしてもツール初出場でマイヨジョーヌのチッコーネ
ジロに続き大活躍な年だな
そしてとにかくピノの調子がいい
それだけに3週目が心配
ツールはこれからだ
総合系だけで考えればタイム差もそれほどついていない
まだまだわからないな
今日の第7ステージはスプリントステージ
さすがに総合を狙うチームはおやすみ
少ない人数の逃げでスローペースなレース展開かもしれない
とにかく一番眠くなるやつ
見所は最後だけ
スプリントだけ
第7ステージの予想は再びヴィヴィアーニで
今日はトレイン勝負だな