鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ハチミツとマグカップと木村伊兵衛

先日ブログでハチミツのことを書いた

そのときから俺はハチミツが気になっていた

正直なところ俺は今までの人生でハチミツがうまいと思ったことはない

俺が今まで食べてきたハチミツはスーパーで売られている純粋ハチミツか学校の給食で出た小袋のハチミツだ

家にあったハチミツは常に純粋ハチミツ

おそらく一番安いからだろう

俺はこれがハチミツの味だと思い50年近く生きてきたのだ

そんな俺が急激にハチミツが気になり始めている

以前からハチミツ専門店など見つけると一応店内は覗いてはみた

しかしおっさん一人ウロウロできる環境ではないのがハチミツ専門店でもある

その他食料品店の一角に作られたハチミツコーナーなど覗いてみるもあまりの値段の高さに驚き逃げ出す始末

店員さんに声をかけられたら最後、断る理由が見つけられないほどそのハチミツたちはキラキラ輝いているからだ

そんな俺がブログでハチミツを書いた

どうやら偽物のハチミツが大量に出回ってるらしい

よく考えてみれば俺がハチミツだと思っていたものと専門店で売られているものは値段が相当違う

「もしかして俺、本物のハチミツ食べたことない?」

そんなふうに思い始めていたのだ

 

そんな俺が先日近所のショッピングモールにある久世福商店で一番安く小さいサイズのハチミツを購入した

カナダ産のクローバー

それはもう小さくて小さくて

でもキラキラ黄金に輝いていた

その他様々なハチミツが売られていたが店のPOPによると基本はクローバー

「やはり基本からだな」

俺は清水の舞台から飛び降りたつもりでその小さなハチミツを購入した

一体俺は何回清水の舞台から飛び降りれば気がすむのか?

実際はそこまで思いつめてはいない

その夜俺はいつものようにコーヒーを入れた

実はコーヒーにハチミツを入れてやろうという計画が密かに進行中なのである

俺はその小さな小さなハチミツの瓶を開封した

そして無印で購入したマドラーを突っ込んで少しだけハチミツをマドラーに絡めて舐めてみたのだ

「な、な、な、なんてことだ・・・」

そのハチミツはごく少量

しかしもの凄い破壊力を秘めていた

無印のマドラーに絡められたごくわずかな量で俺は確信した

「俺が今までハチミツだと思っていたのはハチミツじゃない・・・」

おそらくうちの家族全員があの純粋ハチミツをハチミツだと思い込んでいたことだろう

俺が今舐めたハチミツはあまりにも濃厚でとても優しい甘さだった

自然の恵み

植物の恵み

天然だということがハッキリと感じ取れる

まるでなつの送別会で自身の家族がいる前で告白した天陽くんのような爽やかさだったのだ

「僕はなっちゃんが好きだ」

そして天陽くんは「ずっとその気持ちは変わらない」と言った

今や日本中のおばさんを虜にしたあのイケメンがあの若さで一生童貞宣言をするようなものである

おそらく天陽くんは遊びで女を抱いたりはしない

いつだって本気の愛を貫くだろう

東京へ戻るなつ

十勝が大好きな天陽くん

この恋の行方が気になるところではあるが東京編はまだ見れていない俺である

しかしイケメンばかり登場するドラマなのにいやらしさが無いのは流石NHKである

これが民放ならすぐにズッコンバッコン

友達の彼女と浮気して最終回で仲直りというつまらない内容になるだろう

そんなことを考えてしまうようなナチュラルなハチミツだった

そして俺は人生で始めてプーさんの気持ちを理解したのだ

くまのプーさんが夢中になるのも無理無いな」

俺は一人つぶやいた

「すみませんよく聞き取れませんでした」

どうやらアレクサは盗み聞きしていたみたいである

 

今調べてみた

なんと俺がハチミツだと思っていた純粋ハチミツもちゃんとハチミツだった

ブレンドではあるがそれはまぎれも無いハチミツだった

「ダメだもうわけがわからない」

「なんであんなに味が違うのか?」

「全く別物では無いか」

「やはり花の蜜次第なのか?」

「それにしては値段が違いすぎるし何よりまずい」

値段が軽く10倍以上違うから仕方が無いのだろうが

ハチミツは奥が深いな

 

そして俺はもったいなくてコーヒーに入れられないでいる

なんせあの小さな小さな瓶で約700円だからな

 

 

 

俺はマグカップが好きだ

店をブラブラして気になったものがあるとすかさず値段をチェック

1000円前後なら買ってしまうのだ

やはり実用には1000円までだ

落としたら割れる危険性のある陶器製マグカップ

高価なものはなかなか手が出ないし足も出ない

そして使い倒してこそのマグカップでもあるのだ

使えば使うほど美しさを増すのが日常使いの道具たち

そんな俺が今一番気に入ってるマグカップがこれ

LIVING TALKの奴

www.living-talk.jp

どうやらコンセプトは石庭

白とグレー2種類あるが

俺はグレーの奴で「いし」を表現した奴をしようしている

ちなみに白は砂を表現してるそうだ

このグレーの「いし」でさらに縦溝、横溝と2種類ある

縦が「せん」横が「えん」

俺は「いし」「えん」である

さらに皿もシリーズ化されており

白い皿に置けば

そこはまるで京都の石庭そのものになる

気分は禅

ただひたすら瞑想するのみ

そしてコーヒーは冷めるのだ

 

cekitay いし マグカップ えん TSE001GR

cekitay いし マグカップ えん TSE001GR

 

 

 

 

今日は近所の養護施設で花の売り出しをしていた

1ポット60円

俺はマリーゴールドを2ポット購入

花を購入した俺を見て「ありがとうございました」ととても嬉しそうな施設の入居者たちである

とても純粋な気持ちでの「ありがとうございました」の言葉はとても心地良い

決してマニュアル化された一般店の「ありがとうござました」では無いのだ

花を購入したはいいが植える鉢が無い

「暑くなるしプランターの方がいいな」と思いそのままホムセンへ

ホムセンで安いプランターテーブルヤシの植え替えようの鉢を購入した

そしてお隣の本屋の駐車場に設置してある資源ごみ用のゴミ箱にダンボールをブチ込む

ついでなので本屋へも立ち寄る

ここでも父の日コーナーが作られている

しかし誰一人注目する人はいない

みんなレンタルの客だからだ

本屋と言っても実際に本を買う客は少ない

しかもほとんどは漫画や雑誌だろう

そんな中でひっそりと作られたお父さんコーナー

男の趣味的な本が並ぶ中で一冊の本を発見

「懐かしいな」

以前は大型本だけでとても高価で手が出なかった木村伊兵衛のパリ

数年前に小さなバージョンが出たのだ

「どうせ買うなら大型本だな」と思いつつなかなか買えないでいた

そんな俺が今日衝動買いしてしまった

 

木村伊兵衛のパリ ポケット版

木村伊兵衛のパリ ポケット版

 

 カラーフィルムが登場して間も無い頃にメーカーからカラーフィルムを渡されてパリへ

ドアノーに案内されながら木村伊兵衛が撮り歩いた

まだ開発途中のフィルムが逆にいい感じである

まぎれも無い日本が世界に誇れる名作写真集

この一冊がお父さんコーナーに置かれていて俺はとても嬉しかったのだ

そして思わず購入

しかし一体何人の人がこの写真集を手に取るのか?

果たして水着でもヌードでも無い写真集を貰って世の中のお父さんは喜ぶのだろうか?

甚だ疑問ではあるが

とにかくこの写真集は名作だ

 

 

そんな「木村伊兵衛のパリ」から触発されて今日届いた電動ミルを1枚撮影

カメラはアイフォンX

あくまで綺麗に写りすぎないように

微妙なブレで

ちゃんと雰囲気が出るように

擬似的なボケのデュアルレンズ

ハマると意外と面白いからやめられない

 

f:id:sababou:20190525152202j:plain

 

嗚呼、カリタのコーヒーミルの向こうにパリが見え無いことも無い

しかし今はジロ

山岳コースで誰が脱落するか?

まさかのサイモン脱落

ニバリは踏ん張った

ランダはやはり山では強い

ロペスは不運

グリッチェはどこまで好調が維持できるか

イタリアは雪景色なのに日本は30度超え

イネ科の花粉も飛散中

明日は少し走ろうかな