鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

名駅ゲートタワー「銀座イタリー亭」平日限定「鯖のラグー」1050円

毎日毎日コロコロ変わる天気

休めるときに休んでおく

これ大事なこと

なので今日は休むことにした

俺はいつものように午前中の用事の待ち時間にスタバへと侵入

毎回のことながら緊張する注文

スタバでは一字一句間違えることはできない

少しでも言い間違えようなものなら大衆の前で注文方法を徹底的に指導される辱めを受けるからだ

今日もなんとか間違えることなくドリップコーヒーが注文できた

ただひたすら苦いだけのドリップコーヒー

飲み干すには熱いうちが勝負だ

熱々ならまだなんとか飲めないこともない

しかし俺はスタバで30分弱時間を潰さなければならない

その間に当然ドリップコーヒーは冷めてしまう

そしてただひたすら黒いだけの液体となるのだ

まぁいい

俺は自慢げにアップルウォッチを眺めた

今日はたくさん歩けそうだな

そしてiPadを取り出し

ニュース観覧した

今日から豊洲が始まる

早速ターレが燃えて女性がターレに挟まれて怪我をした

豊洲移転反対派もなにやら行動を起こしたみたいだ

細かな使いかってはこれから出てくることだろう

先ほどから頻繁に俺の隣のテーブルを店員が拭きにくる

俺が入店着席後から俺の隣のテーブルには誰も腰掛けていないのにだ

時間にして5分おきぐらいだろうか

これは本屋の「ハタキ」と同じなのだろうか?

いっその事ぶぶづけでも出してくれた方がわかりやすい

「早く帰れよハゲ」

おそらくこんなメッセージが込められているのだろう

しかし俺のマグカップにはまだ半分以上の黒い水が残されている

まだまだ店を出るわけにはいかぬ

時間がきたらアイフォンに設定してあるリマインダーが教えてくれる

そしてリマインダーはアップルウォッチにも表示される

「スタバ出る」

9時30分俺はスタバを出た

今日も半分以上のコーヒーを残してしまった

そんな俺はなんとかかんとか午前中の用事を済ませていつものように名駅へと向かった

少し小雨が降っている

今の季節は一雨ごとに涼しくなっていく

そして一雨ごとに紅葉が色づいていく

俺の心も何故かセンチメンタル

食欲の秋

読書の秋

スポーツの秋

芸術の秋

しかし名古屋はボストン美術館を潰した

いつも一人一人に頭を下げていた館長とも会えないんだな

最後は特別に館長が所有してるコレクションも展示してあった

他の美術館と比べると圧倒的に少なかった入場者数

跡地はまだ未定

空調が美術館博物館仕様なために飲食店などは入居できないという

改修には数億円規模だったかな

みんな美術館を希望しているが名古屋市の企業はどこも「NO」と回答

家賃が安ければ「俺美術館」を開きたいな

俺所有の美術品数点と俺の作品で構成

さすがに誰もこないな

金山駅の構内でビラ配りしても誰もこないな

来館者へのサービス企画として「あなたのヌード撮ります」をやりたい

要するにアラーキーの人妻エロスの若い子で美人バージョン

これは決してすけべ心ではない

ヌードは芸術だしな

俺の祖父もヌード写真でコンテストに入賞してたし

そんなモノクロのヌード写真を見ながら育った俺である

妄想はどんどん膨らんでいく

秋だしな

 

午前11時30分

俺は腹ペコである

今日も朝から何も食べていない

俺はなぜかうどんが食べたい気分

だからと言って味噌煮込み讃岐うどんはいらない

大好きな博多うどんは大須までいかないと食べられないしな

とにかく俺は普通の鍋焼きうどんが食べたいのだ

しかしどこに行けば鍋焼きうどんが食べられるのかわからない

名駅うどん屋きしめんかみそ煮込みが多い

駅周辺まで足を伸ばせば店はあるのだろうが

今からでは周辺のサラリーマンでごった返すことだろう

そんな俺は堺のうどんすきの店を覗くことにした

確かタワーズに入っていた

俺はタワーズへと向かった

タワーズのレストラン街は今改装中

しまっている店も多い

俺は記憶を頼りに「美々卯」へと向かった

「ん?」

「確かこの場所だったはずだが・・・」

そこはすき焼きの店へと変貌していたのだ

俺は今日も途方にくれた

俺は今日も大沢誉志幸になった

しかし今回は福山バージョンで


福山雅治 魂リク 『そして僕は、途方に暮れる』(歌詞付) 2013.10.05

 

あの顔でこの声でこんな歌歌われたらホモでない俺でも惚れてしまいそうだ

 

しかしいつまでも途方に暮れてるわけにはいかない

とにかく俺は腹ペコなんだ

「さぁどうする俺?」

すぐ近くに山本屋はあるが・・・

なんでうどん屋なのに鍋焼きうどん無いのかなぁ

あの麺で出されても困ってしまうが

あとは讃岐うどん

太くてコシがありすぎるんだよなぁ

うどんは諦めるか

俺はゲートタワーへ移動した

一人クリテ開始である

もうすぐ埼玉クリテだしな

バルベルデもやってくる

気になったのは麻婆丼の店

担々麺などもあるがからさのレベルがわからない

ケツから火を吹くレベルだとヤバイしな

店名からシェフの名前はマサだというのはわかるのだが

思い出すのはマサ斎藤

確か死んじゃったんだよな

俺は一旦保留として他の店を探した

いつもの銀座イタリー亭

「サンマのパスタは終わっちゃったんだな」

「ん?鯖??」

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鯖のラグー

ラグーってなんだろう?

値段も安いし美味そうだ

決めちゃえ

腹ペコだしな

今日もがっつりだ

俺は入店した

鯖のラグーMと生ビールを注文

早速俺はスマホで鯖のラグーを調べた

基本鯖とトマトのソースなんだな

すると早くも生ビールとサラダが運ばれてきた

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ここのサラダはうまい

粉チーズをたっぷりかければ最高の酒のつまみになる

やはり野菜はうまいなぁ

俺はサラダをワシワシ食べた

すると半分も食べ終わらないうちにメインが来てしまった

焦る俺

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鯖のラグー

「タバスコと酢をお好みでどうぞ」と言われた

まずはそのままで

基本だな

俺はフォークでクルクル巻き取った

ナイフとフォークが苦手な俺

今回イタリアンを選択したのにはもう一つの理由がある

近々俺は仕事で超本格的なイタリアンを食べに行かなくてはならないかもしれないのだ

まだ確定では無いのだが

そのために「たまには・・フォークにでも・・慣れておくか・・・」的な意味合いも込めての銀座イタリー亭

フォークなんか普通はブッチャーのモノマネをするときぐらいしか持たないしな

久しぶりのクルクルは緊張する

先ほどからアップルウォッチは俺の心拍数を計測してるが80を超えてる

いわゆる「心臓ばくばく」

落ち着け落ち着け

ここはまだデパート内のカジュアルな下町のイタリアン

何も恥ずかしがることなんか無い

何なら手づかみで食べても構わない

当然右手でだがな

インド人嘘つか無い

イタリア人は嘘つきそうなイメージだが

何とか俺は鯖のラグーを巻き取ることに成功した

そして一思いに口の中に投入した

「あぁ相変わらずのアルデンテ」

噛んだ時に感じるわずかな芯

やはり男はこんな風に一本芯が通ってないとな

そして口の中に広がる鯖の旨み

サバサバ鯖

鯖の大群が口の中で泳ぎまわるのだ

しかし次の瞬間にトマトが襲いかかる

トマトの酸味と甘み

なんてフレッシュなんだ

そして鯖とトマトが融合していく

素晴らしい

こんなに素晴らしいものなのか

鯖のラグー

若狭で育った純朴な青年がイタリアの金髪娘に恋をした

俺の頭の中でユーミンが流れ出す

リフレインが叫んでいる


リフレインが叫んでいる 松任谷由実

 

どうして僕たちは出会ってしまったのだろう?

壊れるほど煮込みあった二人

まずいわけが無い

愛の結晶

それが鯖のラグーなのだ

おそらく男の両親からは猛反対されたことだろう

田舎は保守的だ

「金髪イタリアンなんかに騙されやがって!」

それでも二人はあきらめなかった

まるで朝ドラの「まんぷく」みたいに

そして二人は最高の鯖のラグーとなったのだった

 

それにしても相変わらずここのパスタは食べても食べても減らない

Mサイズなのに減らない

一体俺は何回クルクルすればいいのだろうか?

半分食べたところで俺はタバスコを投入

若干ピリ辛

しかもまろやかな辛さだ

とても味わい深いタバスコ

一気に流れを変えた

再び俺はクルクル

そして後半35分

粉チーズの投入だ

「どんな形でもいいから決めてこい!」

監督の思いを背負った粉チーズ

残り10分

怒涛の攻撃を仕掛ける

そしてついに・・・

なぜもっと早く投入しないのか?

スーパーサブに向けられる言葉である

残り10分

残り10分だからこそ粉チーズマシマシが生きるのだ

もしこれを試合開始から投入したら?

おそらく半分もクルクルしないうちにクドくなることだろう

最後の最後

大事な時間帯で確実に仕事ができる

それが粉チーズなのだ

 

 

毎回毎回満腹になるな

SとMサイズの中間ぐらいがちょうどいいかもしれない

まぁ美味いから問題無いんだがな

そして安い

1000円でこの満足感

1000円でこの満腹感

今度は何食べようかな?

 

 

 

まんぷくな俺は大名古屋の奈良の店に行った

茶巾で使用される麻布で作ったコーヒーフィルターとステンレスのワイヤードリッパーを購入

あとはミルだな

今日は予算オーバー

帰宅してからもう一人の自分と検討を重ねよう

 

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