もし京都へ旅行に行き雨に降られた場合どうすればいいか?
途中で遠くからごろごろ雷の音がしだしたので俺はのんびりと鞍馬山を散策することなく貴船側に下りようとしていた
しかし自然という物は無情である
あっという間の土砂降りで今まで歩いていた道は激流に代わり俺と数人の人達は山の中で身動きが取れずに取り残されてしまった
最初は雨を避ける為に木の下に入ったが雷が激しくなって危ないという事でなるべく木の無い場所へと移動。傘もささずにひたすら雨が止むのを待ち続けたのである
帽子は被っていたものの全身ずぶ濡れ
俺は必死にカメラバックを抱かえてカメラが濡れないようにしていた
あの当時はライカがメインであったがコンタックスのRXとGR1sとヘキサーも持って行ってたかな?
そして当時まだ出始めの頃のカシオのデジカメ
このカメラは高かった割にこの時の雨であっさりとお亡くなりになった
確か30万画素ぐらい
雨が止んでもしばらくは動けない
相変わらず道が川のように流れているからだ
ようやく歩けるようになり俺は下山した
貴船で昼飯を食べる予定であったが全身ずぶ濡れの俺は店に入る事を躊躇して傷心のままバスに乗り叡山電車に乗り帰って来た
真夏だったのでやがて服は乾いたが半乾きの服からは自分でも嫌になるほどの異臭が漂う。俺は逃げるようにして新幹線の改札を抜けてすばやくとり松のばら寿司を買って岐路へとついたのである
あの時は朝TVを見ていて「そうだ京都へ行こう」のCMを見て無我夢中で新幹線に飛び乗った時だった
天気予報すら確認する事無く
そして俺はこの時の経験を生かし服は濡れても安心なアウトドア系に変えデジカメも防滴モデルを使用している
そんな貴船と鞍馬山
やはり夏に訪れる人が多いと思う
ここは周りから隔離されているだけに雨に降られると行き場所が無い
なので俺はあのゲリラ豪雨以降は躊躇しているのだ
俺は夏の京都と言えば俺は大原へ行く事が多い
大原は俺の好きな仏像、庭てんこもりなのである
話を元に戻すが
京都の旅で雨に降られたらどうすればいいか?
とりあえず「雨の京都は風情がある」と自分に言い聞かせるのである
そして京都慕情を聞く
たしかに日本の風景は雨に合うのである
特に新緑の夏の季節は
新緑に苔、歴史ある木造建築のたたずまい、石
これらを総合するとお寺の庭なのだ
そう雨の日は庭を見ろ!!
これが俺の雨の京都の答えなのである
仏像は密教系だが庭は禅寺が良い!
大原ならどこへ行っても楽しめるが雨なら部屋の中から鑑賞出来る額縁庭園で有名な宝泉院が好きだ
ここで抹茶を飲んでお茶菓子を食べてひたすら庭を眺める
晴れた日もいいが雨だと緑が映えてとても良い風情となる
俺が始めてここを訪れた時は早朝でまだ一人しかいなくてその人は真ん中で静かに座禅を組んで微動だにしない
俺ものんびりと1時間ほどこの場所で過ごしたのだがその人は1時間もの間ほとんど動くことが無かった
そしてその人の頭は丸坊主で半袖のTシャツから覗く両腕にはびっしりと入墨が
おそらくイギリス系であろう
UKロック風な風防の彼はこのとき
誰よりも日本を
誰よりも大原を
誰よりも庭を
そして誰よりも一番「禅」の心を堪能していたに違いない
まぁここは天台宗だが天台から派生した禅も密教の一部ということで
雨の三千院もいい感じだ
苔の中には小さなお地蔵さんが隠れている
この時は晴であるが雨の方がきっと素晴らしい景色になると思う
雨の京都は庭を見ろ
俺はまだ訪れた事は無いが詩仙堂なども叡山電車でいけるので貴船からの移動は便利だと思う。あとは京都北部だと大徳寺とか
大徳寺にはいくつかの塔頭寺院があるが俺が好きなのは高恫院
ここの庭もみどりみどりで雨にはおすすめだ
そしてお隣の今宮神社参道にあるあぶり餅が絶品である
白味噌ベースのタレで味付けされていて決して他では食べれない味
餅も丁寧に炭火で焼かれていて最高に美味い
俺はこのあぶり餅が食べたいだけに今宮神社を訪れたりもする
おすすめです
そしてそんな京都庭めぐりに最適なのがこの一冊
俺はここに出てくる半分ぐらいは訪れたがまだまだ制覇は出来ていない
京都は奥が深い
何回訪れても新たな発見がある
庭は年齢を重ねないと本当の良さが分からないかもしれないが
なかなかいいもんだ
俺はそのことに気づくのに40年以上かかってしまったが
今日は京都も天気が悪い
楽しみにしていた京都旅行で雨に降られ落ちん込んでる人がいたらこの駄ブログを少しばかり参考にしてくれると嬉しい
雨の京都は風情がある
とりあえず自分に言い聞かせる事
できれば京都慕情を聞く事
そして雨の京都を楽しもう
雨の京都では庭を見ろ!!