鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

大名古屋「宮崎料理 万作」チキン南蛮と冷や汁

今日は休日

朝からジロ観戦

20ステージだ

ニエベが逃げている

しかし俺はお出かけしなければならない

続きは夜だ

しかも今日はハンマーシリーズのハンマースプリントも見なければならない

すでにHDDがいっぱいだからだ

そんな自転車漬けの毎日

幸せではあるが体がキツイ

そして自転車にも乗りたいが今日は体のメンテ日

最高気温31度と今年もそこそこ暑くなり自転車に乗るのも楽しくなってくる

やはり汗をダラダラかかないと物足りない

38度あたりまで気温が上がると暑すぎて逆に体が気持ちいいのだ

とは言っても自転車で山を走ってれば結構涼しい

ただ信号などで止まると地獄の暑さ

走り続けてる以上は自転車は風を切り涼しいのだ

こんな晴天に自転車に乗れない俺

しかし体のメンテも大事なのである

何より今日はついでに豆腐の味噌漬けも受け取りに行くことになっていたのだ

熊本名物豆腐の味噌漬け

豆腐を味噌につけて発酵させたもの

酒のつまみに最高である

午前中にマッサージを受けて土産を受け取り俺は名駅へと向かった

理由はただ一つ腹が減ったからだ

今日のメニューはすでに前日から決まっていた

気が変わらないように4年ローンで購入したアイフォンXのリマインダーに仕込んである

時は11時半

俺のアイフォンXのリマインダーが震えた

瞬時に4年ローンで購入したアイフォンXの有機ELに表示される

「チキン南蛮」

そうなのだ今日の俺のランチはチキン南蛮

これは昨日録画しておいた孤独のグルメを見たときに決めたのだ

俺の敬愛する井之頭五朗氏が大口の契約を取った後で宮崎料理の店でチキン南蛮を食べていたのだ

当然井之頭五郎氏は一品二品では終わらない

他にも焼き鳥、鯖串、冷や汁などそれはもう食べきれないぐらいの量を彼は平らげた

大名古屋ビルヂングの3階には宮崎料理の店がある

何を食べてもハズレのない良店だ

屋号は「万作」

全国に何店舗か展開してるみたいである

チキン南蛮と聞いたときにまずこの店を思い浮かべた

そして多分以前ブログにも書いている

確か一番最初にチキン南蛮を食べたはずである

しかしあの時に俺はチキン南蛮が宮崎の郷土料理だということは知らなかった

それは今ではあまりにもメジャーで全国どこでも食べられるからだ

安くてボリュームたっぷり

タルタルのおかげで付け合わせの野菜もワシワシ食べられる

なんて素晴らしい料理なのだろうか

日曜日の午前11時45分

店はまだ比較的空いていた

俺はいつものようにカウンターへと腰掛けて直ぐに注文した

「チキン南蛮で味噌汁を冷や汁に変更と生ビール」

万作は追加料金でライスを鶏めしに味噌汁を冷汁に変更することができる

鶏めしもかなりうまいが今日は冷汁な気分

それは敬愛する井之頭五郎氏も食べていたからだ

そして彼は言った「東京ではなかなか美味い冷汁には出会えないと」

残念ながら俺は本場で冷汁は食べたことがない

なのでこちらで食べるものとは比べようもない

そもそもチキン南蛮の南蛮とは何か?

ずっと俺は疑問に思っていた

魚の南蛮漬け、カレー南蛮など日本において南蛮の名を冠する料理は幾つか存在する

俺の認識では南蛮人とはポルトガルやスペイン、オランダあたりの人のイメージ

しかし俺の中学時代の成績は1と2しか無かったほどバカなので間違いの可能性も否定できない

でも調べてみるとだいたい合ってるみたいだな

で何故チキン南蛮なのか?

もともとは外国の鳥料理なのだろうか?

調べてみた

どうやら南蛮酢なるものが存在するようだ

アジの南蛮漬けなども同じなんだろうな

濃口醤油、薄口醤油、みりん、酢、砂糖、塩、七味

これが南蛮酢の正体だ

熱々の鳥の唐揚げに南蛮酢を絡める

これが元祖チキン南蛮

しかし現在主流なのはタルタルソースがかけられているタイプ

俺なんか唐揚げにタルタルがかかってるものがチキン南蛮だと思ってたぐらいである

このタルタルをかけたチキン南蛮を開発したのが昭和31年に創業した食事処「おぐら」の甲斐義光氏でやはり魚の南蛮漬から原型みたいである

そして宮崎はニワトリの飼育が盛んである

そこで宮崎県延岡市がチキン南蛮の発祥の地として全国にアピールしているそうだ

でもカレー南蛮の南蛮はどこから来た?

そんな俺の前に早くも生ビールが登場

f:id:sababou:20180527143217j:plain

5月の夏日、俺は喉を潤した

シュワシュワと麦とホップが俺を爽快にさせる

大地の恵みに感謝である

今年のジロでアルはリタイヤした

ファビオ・アル、サイモン・イェーツにポッツォヴィーボ、ティボ・ピノ

総合上位争いをしながらたった1日で大きく順位を落としたエースたち

アシストに守られながら必死に走りきろうとする姿は痛々しい

結果を出せないエースと報われないアシスト

どちらも辛さは同じである

そして19ステージのフルームの大逆転

残り80キロから単独で独走逃げ切り

間違いなく歴史に残る走り

サルブタ問題でこの走りが消されなければいいが

そしてダゾーンよこの歴史的なレースを是非DVDで出してくれ

それかDL販売しろ

昨日ブログを書いた時点ではサイモンが遅れてスカイのアシスト人が総攻撃を仕掛けた場面だった

完全にフルーム砲発射への布石

デュムランなど他のライバルも疲労している

まさかフルームのマリアローザあるのか?と半信半疑で昨日はブログに書いたが

しかし現実にあんなことが起きるとは

だからサイクルロードレースは面白い

f:id:sababou:20180527144327j:plain

f:id:sababou:20180527160307j:plain

「お待たせしました」

俺の前にチキン南蛮と冷汁のセットが置かれた

野菜もたっぷりとある

俺は最初に一口ドレッシングがかかってる部分のキャベツを食べた

俺の胃を先発隊のキャベツが優しく守ってくれる

そしていよいよチキン南蛮だ

手前にはナイフとフォークが置かれている

どうやらこれで切りやがれハゲと言うことらしい

俺は右手にナイフを左手にフォークを持った

この時の俺はナイフみたいに尖っては触るものみな傷つける切り裂きジャック

俺は目の前にあるチキン南蛮を切りつけた

チキン南蛮はとても柔らかい

そのためほぼ抵抗を感じることなく俺は切り裂いた

そして一気に全てのチキン南蛮を細かく切り裂いた

「どうせなら店の人が切ってくれればいいのに」

「これ柔らかいから箸でも切れるかもしれないな」

そんなことを思いながら切り裂いた

俺のテーブルマナーは独自のものである

俺のテーブルマナーは切るときには左手に持つフォークを切り終わると同時に右手へと持ち変える

そしてナイフは下に置き、右手のフォークで肉を突き刺して食べるのだ

これが俺のテーブルマナーである

世間一般的に何言われようがこれが俺流なのだ

今まで何度となく「恥ずかしいから止めて!」なんて言われてきた

しかし俺は右手で食べたいのだ

インド人だって右手で食べて左手でケツを拭く

それと同じことなのだ

そしてどうせなら「箸で食べさせろや」と俺は思うのであった

幸いにも万作には箸も添えられている

俺はナイフとフォークを所定の位置に収め、おもむろに箸を取った

そして一切れ食べた

「なんて柔らかな・・・」

f:id:sababou:20180527154246j:plain

チキン南蛮はとても柔らかい

思わず鷲掴みしたくなるほど柔らかい

そして特製のタルタルソースが絶品だ

このタルタルは残さず食べたいな

俺はチキンにかかってる分はこの量で十分だと判断した

残りのタルタルは野菜を絡めて根こそぎ食べてやるのだ

俺は箸で切断されたチキン南蛮をつまんではビールを飲んだ

そしてインターバールでタルタルまみれのキャベツとレタスを食べた

今日に限ってはここで白飯に行く必要はない

俺は選択したのだ

あえてチキン南蛮を生ビールのつまみとして利用するという贅沢な行為を

もちろん白飯のお供としても抜群のコンビネーションを見せてくれるチキン南蛮

しかし俺はあえてつまみに特化させたのだ

例えれば守備を免除されたクリスティアーノ・ロナウド

思う存分俺の口の中で、俺の胃の中で暴れてくれ

俺はワシワシ食べてグビグビ飲んだ

敬愛する井之頭五郎氏は大口の契約を勝ち取ってのチキン南蛮

俺は今月100万稼いでのチキン南蛮だ

頑張った自分へのご褒美だ

俺は300円という大金を追加して味噌汁を冷や汁に変更したのだ

そうここからが本当のクライマックス

冷や汁

説明しよう

冷や汁も宮崎県の郷土料理

他には埼玉県、山形県などでも食べられるという

主に夏場のメニュー

夏限定のソウルフード

古くは鎌倉時代から食べられていた形跡があるという冷や汁

要するに冷たい味噌汁をご飯にかけたものである

とは言っても通常の冷たい味噌汁ではなく冷や汁用に作られた特別な味噌汁

本来は忙しい農民が簡単に食べられるように作られた農民食である

そのためにこれ一杯で栄養がいっぱい取れるように作られているのも特徴だ

一杯でいっぱい

俺はおっぱいも好きだ

主な作り方は

すり鉢にいりこや焼きほぐした鯵などの魚と炒った胡麻と麦味噌を入れて、すりこぎでする

よく混ざったらすり鉢の内側に伸ばして直火で軽く焦げ目がつくまで香ばしく焼く

すりこぎで擦り混ぜながら冷やした出汁を入れて伸ばす

仕上げに豆腐、きゅうり、大葉、茗荷などを混ぜてよく冷やしておく

あとは白飯や麦飯にぶっかけてワシワシ食べるだけである

このように通常の味噌汁よりも準備に一手間も二手間もかけてあり栄養も満点なのだ

f:id:sababou:20180527160324j:plain

俺は最後のシメとして冷や汁をご飯に一気にぶっかけた

俺は味噌汁かけご飯が好きである

うちで飼っていた犬も味噌汁かけご飯が好きだった

俺はためらうことなくワシワシ食べた

途端に香る出汁の風味

とても具沢山で食べ応えもあるぞ

俺は一切止まることなく冷や汁をワシワシ食べ続けたのだった

 

 

最後は香の物をポリポリ

これで本日の俺のランチは無事終了となった

全ては作戦通り

まるでチームスカイであった

 

 

合計1976円を支払い

少しだけ贅沢なランチを終えたのだった

ちなみにチキン南蛮御膳は1000円である

これにプラス300円で味噌汁を冷や汁に変更

あとはビール代だ

 

 

さぁ帰るか

家に帰ってハンマーシリーズとジロの20ステージの続きを見なくては

果たしてニエベは逃げ切れるのか?

デュムランの反撃はあるのか?

ティボ・ピノーはミラノまで走りきれるのか?

俺のジロはまだ数日は続くだろう