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鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ユリ・ゲラー

昭和49年3月7日のことである

午後7時半から放送された日テレの木曜スペシャルにて日本中が驚愕することとなった

超能力者ユリ・ゲラーが初めて日本のTV番組に登場したのだ

その当時俺はまだ幼少だったのでこの番組を見たのかどうかは定かでは無い

しかし超能力者ユリ・ゲラーと言えばスプーンまげで有名なのは良く知っている

そしてこの番組を仕掛けたのが矢追純一であったことを先日のアナザーストーリーズで知った

矢追純一と言えばUFO

俺は子供の頃は完全にUFOの存在を信じてしたし大人になった今でも信じている

当時はもう夢中でUFO番組を見ていた

エリア51、マジェスティック21、ロズウェル事件

何一つ疑う事無く信じきっているのだ

アメリカは何かを隠していると

他の矢追ものではネッシーも有名だがこれは信じてはいない

のび太の恐竜のモデルでもあるが

あんなのが現代にいる訳が無いと俺は思っている

そして超能力

スプーン曲げや透視や予知能力など

これは半分信じて半分は疑っている

でもユリゲラーだけは信じていたのであるが

これは俺自身もユリゲラーから力を貰いあることに成功したからであるが

俺が当時見たユリゲラーの番組でTVの向こうからしかもユリゲラーはアメリカにいて電話を通じて視聴者に念を送るというのだ

視聴者の人は壊れた時計かスプーンを持ってTVの前で待機せよと

そして時間が来たらユリゲラーが念を送り俺たちは「動け!」「曲がれ!」とただひたすらに祈るのである

もちろん俺は二つとも試した

まずは壊れた時計を用意してユリゲラーの念とともに「動け!動け!」と全精力を注いで念を込めたのである

すると奇跡が起きたのだ!!

おそらく電池切れでずっと放置してあった時計の秒針が僅かに10秒ほどだが動いたのである

これは嘘でもなんでなくまぎれも無い事実なのだ

驚愕

俺はすっかり超能力者になったと思い込んで次のスプーン曲げも試した

「曲がれ!曲がれ!曲がれ!」

しかし俺が握りしめたスプーンは曲がる事は無かった

その直後から番組内に設置された電話がじゃんじゃん鳴り出した

全国の視聴者からスプーンが曲がった!時計が動いた!との報告例であった

奇跡が起きたのは俺だけではなかったのだ

日本中で奇跡が起きていたのである

俺はこの事ですっかり超能力をユリゲラーを信じたのであった

その後に訪れた空前の超能力ブーム

なぜか突然全国的に出現する超能力少年達

しかしそのほとんどは偽物だったみたいだ

このユリゲラーのスプーン曲げのおかげで仕事が激減したのがハンドパワーのMrマリックである

彼は手品師

手品を披露しても子供達からスプーンも曲げられないおっさんという認識になってしまったのだ

マリックはそれから徹底的にスプーン曲げを研究した

マリックですらその当時はまったくどうやって曲げているのか分からなかったと言う

そしてマリックはユリゲラーを自分の目で見る為に渡米を決断

一路アメリカへ飛んだのだ

しかしアメリカでのユリゲラーの公演は急遽中止となってしまう

意気消沈したマリックであったが公演が行なわれる予定だったホテルでアメリカの有名マジシャンでユリゲラーの嘘を訴え続けているアメージング・ランディと出会う

そして彼から手品としてのスプーン曲げを2日間に渡り伝授されたのだ

その後のことはTVでもおなじみであろう

「ハンドパワーです」

Mrマリックは超魔術を名乗りスプーン曲げを初めてとして様々な信じられない魔術を俺たちに見せてくれたのだ

そしてマリックはユリゲラーの念の秘密を初代引田天功から教えてもらうのだ

「あれは催眠術だと」

ようするにユリゲラーの念とは催眠術の事であり視聴者がユリゲラーの催眠術にかかり無意識に力を入れてスプーンを曲げていると言うのである

そしてマリックはスタジオの観客や出演者に対して催眠術を使いスプーン曲げを成功させてしまうのであった

しかし俺が起こした奇跡は動かない時計が動いたと言う事である

この事についての説明はアナザーストーリーズではされなかったのだ

時計は力を入れた所で動かないのだ

いったいどうやって動いたのか?

俺が催眠術により動いたと錯覚していただけなのであろうか?

その謎はまだ解明されていない

ユリゲラーは7歳の時からスプーンを曲げ始めたそうだ

この特殊能力により彼は貧しい家計を支えようとした

やがてマリックのように手品で再現するものが出始めると彼は偽物、嘘つき呼ばわりされるようになった

しかしそんな程度で彼は負けないのである

彼は自分の超能力によって楽しんでくれる人がいればそれでいいと

彼は生粋のエンターティナーなのであった

番組スタッフは彼に質問した

「あなたの超能力は本物ですか?」

ユリゲラーは答える

「それはあなた達が決めること」

ユリゲラーは議論されることを楽しんでおり人を惑わせたいと思っていたのだ

そして彼は最後にこう言った

「謎は謎のままに」

まさにエンターティナー ユリ・ゲラー

この一言で俺は答えなんかどうでも良いと思った

あの当時俺が動かない時計を動かしたことで俺は最高に興奮したし楽しんだのである

結局本物か偽物かなんてどうでも良い事なのだ

現在ユリ・ゲラーは故郷のイスラエルにてユリ・ゲラー博物館の建設を計画中である

博物館の前には世界最大となる19メートルの曲がったスプーンが置かれると興奮しながら語っていたユリ・ゲラー

本当に楽しそうであった

そして彼は街に出る

街を歩く彼を見つけるとイスラエルの人達は興奮して一緒に写真を撮りスプーン曲げを見せてくれとせがむのだ

彼は快く引き受け近くのレストランでスプーンを借りて群衆の前でいとも簡単にスプーンを曲げてみせる

故郷イスラエルでの彼は永遠のエンターティナーであり永遠のヒーローなのである

 

そして番組の最後では再びユリ・ゲラーが視聴者に向けて念を送ったのだ

「動け!」「曲がれ!」と

その答えはみなさんで試して欲しい

「衝撃の超能力ブーム スプーン1本、人生が変わった」

再放送は12月20日火曜日 午後11時45分からである