イル・ロンバルディア2016
今年のコースは非常に厳しいアップダウンで獲得標高は4400メートル
毎年パンチャーが活躍するレースではあるが今年はクライマー達が本命になるようなレースになった
ワールドツアー最終戦でモニュメント
獲得出来るワールドポイントも大きい為にポイント争いも熾烈になる
スタートからアタック合戦が勃発したもようだが当然中継では見れない
56キロ地点でようやく逃げが決まり
ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング)のアタックにミカエル・シュレル(フランス、AG2Rラモンディアール)、ステファン・デニフル(オーストリア、IAMサイクリング)、ルディ・モラール(フランス、コフィディス)が反応して逃げが形成された
集団はアスタナとキャノンデールがコントロールして4分差程度で押さえてレースは進んだ。カルーゾとモラールが抜け出すもモラールは脱落。カルーゾのマシントラブルにコフィディスのチームカーが助けようとしたがその恩も忘れてトラブルを回避したカルーゾは独走に入る。そのまま最後の丘まで進むかと思われたが意外と早くレースは動き出す
後半のキザキザ区間。最後の丘から三つ手前の山になるサンアントニオ・アバンドナード標高982m/長さ6.5km/平均8.9%/最大15%だ
残り70キロ先行して一人逃げていたカルーゾにバルデ、チャベス、バルベルデが追走に入る。そこにウラン、アル、ブランビッラ達が反応して16名の追走が出来る
この時点でレースはこの16人とカルーゾに絞られてしまった
あとはこの中から誰が勝つのかである
やがてカルーゾも吸収されこの日一番の山岳セルヴィーノ(標高948m/長さ6.9km/平均5.4%/最大9%)に入る。一番先に動いたのはチャベス。そこに同じコロンビア人のウランとフランス人のバルデがくらいつく
バルベルデ、アル、ブランビッラなどは後方の集団に取り残される
献身的にアスタナのローザが追走集団を引き続けるもアルの調子がいまいちな模様
チームからGOが出たのかローザは先頭集団へジャンプアップして逃げ集団は4人となる。そうなると追走集団を引く選手がモビスタのヴィスコンティのみとなりなかなかペースが上がらない追走集団
この中で圧倒的なスプリント力のあるバルベルデを警戒して誰も前を引きたがらない
サガンもそうだが下手にスプリント力があると警戒されまくり少しでも足を使わせようとするために他の選手は絶対に引かなくなる
とりあえずは前に追いつかないと勝負にならないのにといつも思うのだが
先頭に追いつくまではみんなで均等に回ろうぜ!的なリーダーシップがバルベルデには無いのか?他チームから信頼されていないのか?
結果的にヴィスコンティが一生懸命に引き続けるが無情にも先頭の差はどんどんと開いて行くばかり先頭集団は追走に1分20秒差をつけて最後の丘に入った
旧市街のキレイな町並みの最後の丘
ここがこの日最大の勝負所
すでに優勝争いは先頭の4人。チャベス、ウラン、ローザ、バルデに絞られた
何回もローザがアタックを仕掛けるがなかなか決まらない
すると今度はチャベスがアタック
バルデが突然の失速
先頭はチャベス、ウラン、ローザの3人にチャベスとウランのコロンビアコンビが先頭で丘を登りきるが下りでイタリア人のローザが再び合流
やはりイタリア人にとってどうしても勝ちたいレースである
3人で残り1キロのアーチを通過
再びローザがアタックするも吸収されて3人で最終コーナーを抜ける
後ろからはバルデも迫り来るが残り200メートル
勝負は先頭の3人のスプリント勝負に
絶好の位置かと思われたウランだが以外と伸びない
ローザが踏ん張る中でチャベスがローザを交わして見事にモニュメント初制覇となった
やはりこの人の笑顔は性格の良さがにじみ出てるかのような笑顔である
そしてこのロンバルディアはチャベスが2年間過ごした街でもあった
今年はコロンビア人が大活躍の年だったが
最後もコロンビア祭
レース途中でチャンスを得たイタリア人ローザにとってはタイヤ半分の差で負けただけに非常に悔しいレースであった
そしてディメンションデータの選手は誰もポイントを稼げなかった
来年のワールドツアーは果たしてどうなるのか?
ツールであれだけ勝ちまくったのにポイント最下位
ポイント加算の見直しをしても良いんじゃないかと思うが
素人はだまっとけ!とUCIから言われちゃうんだろうな
来週はパリ〜トゥールです