鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

「ヘルメット着用90歳男性」自転車で車と衝突するも命に別状は無し

自転車のヘルメット努力義務化が始まり2ヶ月が経過

6月は自転車事故が増えることから警察の自転車に関する取り締まりも厳しくなってるそのついでに「ヘルメット被れやハゲ」キャンペーンだな

やってる感は大事

多分今しかやらないだろう

俺が見てる限り徐々に着用率は増えている

元々俺が走る峠道ではほぼ100%に近い着用率ではあったが

山の中ほどヘルメットの着用率は高くなる

これはピチパン族が増えるからで

ガチ勢を超えるチームカー従えたガチガチ勢も多い

しかし彼らが完璧に道交法厳守してるか?と言われるとアレで

なんせ練習のために高速でぴっちりくっついてトレインを組んでいる

で、先頭交代

後方から車が追いついても速度は落とさないで譲る気はない

厳密に言えばアウトである

彼らにしてみれば安全マージンとってるのかもしれないが

警察的に通用するはずもなく

融通が効かないと指導となる

ちなみに自転車は軽車両で後方から他の車両に追い付かれたら

左端によりスムーズに進路を譲る義務がある

しかし元々自転車は車道の左端を走行している

さらに道路の端となる路肩には砂など溜まっていて転倒の危険もある

その場合はギリギリまで寄るが

その行為が車側の怒りを買い

「端によれやハゲ!」と幅寄せをくらい

接触

もしくは転倒して後続車にペシャンコにされて

死ぬ

この道交法に関しても解釈が別れていて

最高速度、制限速度でも変わるのだが

警察でもよくわからない

現場の判断に委ねるしかない

最終的には裁判で優秀な弁護士の方が勝つだろうが

で、自転車側が譲らなければいけない場合

交通量の多い道路では常に後方の車へ譲る状況で

まともに走れないと

歩道に入れば徐行でこれまたまともに走れない

道路の整備も大事だが

道交法の整備も大事だな

矛盾してる部分をハッキリしてから指導するべきだな

 

ヘルメットに戻すと

高齢者と学生にヘルメット着用派が増えてきている

特に危ない人たちだな

これに主婦も加えて欲しいが

主婦も以前よりはヘルメットが増えてきている

ダミー人形を使っての実験映像が効果を発揮してるみたいだが

あの映像は人間が持つ回避行動をしないので

実際は無意識に頭を庇う行動が入る場合もあるはずだが

まぁマスコミが実際に事故した経験もないと思われるので

仕方がない

 

ヘルメット努力義務化からやたらと

「ヘルメットは被ってませんでした」と言う事故が報道されるようになったが

そのほとんどは「被っていても助からなかっただろう」と言う事故が多い印象を受ける

しかし今回の事故はヘルメットがあったからこそ命が助かった事故である

90歳男性の自転車とライトバンが信号の無い交差点で出会い頭に衝突

自転車が左から来たとある

時刻は午前10時

車のボンネットが大きくへこみ

男性も頭から出血するも命に別状はない

ただし左足の太ももと足首を骨折した

重傷である

 

まず90歳で自転車というのもアレだな

想像するに蛇行してるような気はする

でもよく助かったな

ママチャリだと重心が低いので車の前方に倒れる場合が多く

特に相手がSUVのような車高の高い車だと可能性もアゲアゲで

近年のSUVブームは不注意で人殺しになりかねないので注意が必要である

自転車が前方に倒れれば下敷きになる可能性も上がり

死ぬ可能性も高まる

しかし逆側であるボンネット方向へ飛ばされれば体は打ち付けるが

ヘルメットで頭を守り

命は助かるかもしれない

で、90歳の男性は助かった

しかし大腿骨と足首の骨折

年齢的に転ぶだけで骨折するだけに仕方がないが

この年齢で骨折すると確実に寝たきりになる

さらにボケる

これが果たして良かったのかどうか

正直なところ命だけでも助かって良かったと

本人的も家族も素直に言えるのかはわからない

ただヘルメットの効果は確実にあったわけで

その恩恵を一番受けたのは車の運転手で

被害者が死ぬのと重傷ではかなりの差がある

「生きていて良かった」と心の底から思うことだろう

なので自動車のドライバーも積極的に自転車ヘルメットを推奨するべきなんだけどね

誰も事故を起こそうとして起こすわけではない

万が一事故が起きてしまった場合に

相手がヘルメットを被っていてくれたら・・・

お互いにその後の人生も大きく変わるだろう

たかが数千円で

 

 

で、自転車と車の事故

双方が動いてる状況なら

過失割合は9対1からスタートとなる

しかし個人で大手保険屋と戦うのは無理なわけで

こっちの話など聞いてもらえずに自転車の過失割合をどんどん増やそうとするだろう

俺は車で加入してた保険代理店の方で交渉力のある人を紹介してもらい交渉を頼んだが

完全に10対0になる事故でもかなり時間がかかった

幸いにGPSで自転車の走行記録を取ってたことも交渉を有利にしたが

事故直前に俺が相手の車を確認して足を止めて減速をしたことはガーミンで証明できた

しかし一般の人は走行ログなんか取ってなく

ましてやドラレコもない

なので車側に委ねるしかない

さらに俺は事故当時警察の前で相手の証言を引き出しておいた

「ぶつかるまで気が付かなかった」「全部私が悪い」と

それもあり結果10対0になり

全額相手が負担となったが

出会い頭の事故ではおそらく自転車側にも過失は発生するわけで

交渉は修理代金の高い方が主導権を持つので

事故の場合は自転車は案外不利なのである

保険は大事だね

ただしネットで加入する自転車保険がどこまで交渉してくれるかはわからないが

俺の場合は保険屋さんに自宅まで来てもらって自転車を前にして事故時の状況を説明した

なぜ俺がピンピンしてるのか?

普通なら死んでいても不思議ではなかったことを

で、今回の事故の90歳男性

「命に別状はない」

これもまた魔法の言葉で

とりあえず生きているということでもある

それまでの生活ができるかは別として

そこに賠償もやってくる

自転車は相手の保険で修理されても2度と乗れない

そして車椅子が必要になり

車椅子生活用に住宅のリフォームも必要になる

年齢的に90歳

ただし自転車に乗れるぐらい元気だった

なかなかと難しいな

本人的にも

人生最後で

なんでこうなったと

ヘルメットの恩恵があったのかどうか

判断は本人しかできない