2019年ツール第3ステージ
ベルギーのワロンヌ地方からスタートしてシャンパンでおなじみのシャパーニュヘ
正式な地名だとバンシュからエペルネ
馴染みのない地名でピンとこないな
まぁとにかくぶどう畑だらけのシャンパーニュの丘を通過するみたいだ
コースの3分の2は平坦
残り73キロ地点から小さな山というか丘がポコポコ
この辺りがシャンパーニュの丘
どうやらスタート10キロでベルギーからフランスへ
いよいよ舞台はフランスである
とは言っても基本中継はレース途中から
放送が始まるとすでに逃げている
5名
どうやらロットのティム・ウェレンスも逃げている
正直これは面白い展開
逃げ切りは難しいかもしれないが今日のコースは彼に向いている
どうやら彼の母親がワロンヌ出身
「母ちゃんアタック」
家族愛の強い外人にはよくあることだ
この日の逃げメンバーは
ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
ポール・ウルスラン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)
ヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)
アントニー・ドゥラプラス(フランス、アルケア・サムシック)
ステファヌ・ロセット(フランス、コフィディス)
そこそこ名の知れた実力派である
しかしウェレンス以外はレベルの落ちるプロコンチチーム所属
サッカーで言えばJ2と言ったところか
この日も逃げを射程圏内に起きつつ追走するメイン集団
現地の予想ではアラフィリップが有力
どうやら最後の山が距離は短いが勾配がきつい
おそらくスプリンターは残れずにパンチャーの戦いになるだろうと
レースはおそらく山に入るまで動かない
途中に中間スプリントポイントがある
この日も後ろ髪をなびかせてオスが前に出る
ヴィヴィアーニがそこそこ踏んでメイン集団でのトップを取りに行く
その後ろにはサガンがつくも踏んではないない
やはりサガンの勝負はあくまでゴールスプリント
逆にヴィヴィアーニ、ここで脚を使うということはゴールスプリントはしないとうこと
ヴィヴィアーニにとってはこの中間スプリントポイントが今日のゴールなのである
そして優勝を狙うはやはりアラフィリップなのだ
放送開始直後5分半あった逃げとのタイム差も順調に縮まっていく
やはりこのあたり計算通り
テレビカメラがアラフィリップを移すと意識してか脚をプルプルさせる
椅子に座っていてもやたら動くアラフィリップ
落ち着きがないのか?意図的なパフォーマンスなのか?
でも嫌いじゃないな
むしろ大好きだ
レースも後半に入るとやたらとパンクする選手が出てくる
単に路面が荒れてるのか?
たまに撒菱をばらまく輩がいるからな
落車も発生
怪我はなさそうな感じではある
レースはポコポコ山岳地帯へ
ウエレンスが順調に山岳ポイントを稼ぐ
実は俺の中で密かにこのティム・ウェレンスは東京五輪の金メダル候補なのだ
そして逃げ集団からウェレンスがアタック
全く反応できない他の逃げメンバー
やはり力の差は歴然だ
こうなると少しだけ逃げ切り勝利も見えてくる
ぐんぐん差を広げるウェレンス
山岳賞ジャージも確定させる
その一方でチームメイトのユアンが遅れていく
やはりユアンといえどもこの日のコースは厳しかったみたいだ
そしてマイヨジョーヌのテウニッセンも集団後方から徐々に落ちて言った
レースはシャンパーニュ
周りは見渡す限りワイン用の葡萄畑
このあたりは良質な石灰岩でとても葡萄の栽培に向いているそうだ
シャンパンか
子供の頃飲みたく飲みたくて
でも当然買ってもらえるわけでもなく
それでもクリスマスになるとシャンメリーが出まわり買ってもらう
シャンパン気分で「酒でも飲まんとやってられんわ」と言ってたのを思い出す
大人になった時に1998年チャンピオンズリーグ決勝
あの奇跡のロスタイム
そのままラッパ飲み
そしてその日の仕事は休んだ
この時からうちはマンチェスターUがチャンピオンズリーグ優勝した場合は当日休みになることを決めたのだった
いわゆる「マンチェスターU優勝おめでとう休暇」である
おそらく世界中探してもうちだけじゃないだろうか
そんなシャンパンの思い出
でもレースはどんどん進んでいく
そして今大会初のボーナスポイント
最後の3級山岳ミュティーニ
単独で逃げるウェレンス
集団も活性化
ボーラ、アスタナ、クイックステップが動く
イネオスも前に出てくる
やはりボーナスポイント争い勃発か?
と思われたところで突然アラフィリップがアタック
かなりキレのあるアタックで集団からは誰も出られない
ベルナルも躊躇している
先頭のウェレンスにぐんぐん迫るアラフィリップ
最大勾配15パーセント
やはりこの男は強かった
なんとか山頂はウェレンスがトップ通過そしてすぐにバイクから降りる
どうやら彼のバイクはパンクをしていたそうだ
もしここでウェレンスがパンクしてなかったら?
二人で仲良くゴールを目指す予定だったらしい
単独先頭に出たアラフィリップ
やたらとアクションの大きいバイクコントロールでガンガン下る
こうなると完全に彼の勝ちパターン
集団も追ってこれない
マイケルウッズ、シャフマン、ランダ、ルツェンコとかなり豪華な追走集団ができるも追いつけない
それでも後ろを何回もチラ見するアラフィリップ
「前だけ向いて踏めよ」と、つぶやく俺
結局追走集団は吸収
アラフィリップは35秒先行
そしてどんどん差を広げるアラフィリップ
メイン集団はイネオスが引いているのに差が縮まらない
この時のアラフィリップの平均時速47・2キロ
山本リンダだな
もうどうにも止まらない
ガシガシと大きな振りのダンシングで単独で坂を駆け上がる
力いっぱいにガッツポーズ
そして両手を広げ雄叫びをあげながら
もう一回
ガッツポーズ
勢い余ってバランスを崩すのもまたアラフィリップ
やはり俺はこの男が大好きだ
そしてマイヨジョーヌも獲得
フランス人歓喜
予想が外れた俺も歓喜
眠気も吹っ飛ぶ第3ステージだった
第4ステージの予想
4級山岳があるが基本スプリントステージ
ただ横風が吹くと面白いことになるそうだ
ゴール前の4級がどんな山なのかよくわからないが
ここでボーラはペースアップするんだろうな
でもクイックステップ2連勝でヴィヴィアーニかな
ジロで勝てなかった雪辱を今日晴らす
2位はおきまりのサガンで