鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

商店街監視員89歳老人「ミリ単位のはみ出しも許さない」

とある松坂市の商店街での出来事

毎日のように商店街をパトロールする89歳の老人

事の発端は老人の自宅近くの質屋の看板

この質屋の看板があろうことか点字ブロックを塞いでしまっていたのだ

これに激怒したおじいさん

警察に通報するが動かない警察

「わしがやるしかないな」

そして正義の商店街パトロールが始まった

 

商店街の歩道には様々なものが置かれていたりする

看板、のぼり旗、植木鉢、自転車などなど

これら歩道にはみ出したものを見つけるとおじさんは店に注意をする

一ミリすら許さない徹底ぶり

注意が無視されると勝手に動かす

時には看板を蹴っ飛ばしたりして破壊したりのぼり旗を切断したり植木鉢などは勝手に撤去してしまう

このような監視は毎日行われる

商店街には観光協会もあり観光客用の撮影看板も歩道から室内へと移動したという

 

どっちが悪いか

意見は賛否両論

おじいさんの功績で確かに現在の商店街の歩道は綺麗になっている

ただパトロール開始以前の姿を見ることはできないので単純に比較はできない

確かに私物を歩道に出すのはダメだ

ただ法的にはやりすぎない程度で許容する寛容さがあるらしい

確かに店の自転車を歩道に出すのはどうかと思うが

看板やのぼりや植木鉢は商店街を盛り上げるための小道具でもある

毎日のように商店街側と揉めるおじいさん

どちらも引くに引けない状態

そこでマスコミの登場である

俺も先ほどテレビで見た

 

ルールというのは難しい

ガチガチに取り締まるのもどうかと思うことも確かにある

ただ子供の教育のためには大人がルールを守るのは大事なこと

車が来ない赤信号の交差点を信号無視して渡る人は多い

そんな時子供は自分の親にこう言うのだ

「あのおじさん赤信号で行っちゃったよ」

子供も大人になれば様々な事情を理解するだろうが

大人が子供の前で法を破るのはやはりよくない

「このぐらいいいだろう」

「みんなやってるし」

世の中そんなことばかりである

最近は早朝5時とかだと信号無視する車も多い

「どうせ車こないし」

「警察もいないし」

という気持ちから来るものだろう

細かなことだが誰かがルールを守るのをやめれば「俺も俺も」と言う人は必ず出てくる

そしてその人数はどんどん増えていく

エスカレーターを歩くのはダメですといくら言おうが

もう誰もやめようとしない

既に歩くのが当たり前になってるからである

「みんな歩いてるし」

自転車の歩道での暴走も同じ

本来自転車は歩道では徐行である

そして徐行で走るには相当な体幹が必要である程度鍛えないと難しい

ママチャリといえどもすぐに徐行を超えるスピード域になるからだ

この辺り法がおかしい部分もあるが

これらを完全に取り締まり正すことは不可能

事故が多発してもなんともできない

既に人々の中で

「みんなやってるし」

という意識があるからだ

 

今回の商店街トラブル

多少の看板やのぼりのはみ出し

これもまた「みんなやってるし」という意識から

そこがおじいさんは許せない

一人を許してしまえば全て許すことになる

ただやり方にも問題がある

破壊などの行為は器物破損になる

しかし商店街側も悪いという意識はあるので強くは言えない

老人と話し合いを持ちたいとのことだが

老人と言うのは相当頑固である

まぁ無理だ

話し合いしても一歩も引かないだろう

89歳のという年齢だと正直ちょっとしたことで大惨事にもなる

人混みで接触して転んで動けなくなった老人を何回か目撃したこともある

話し合いの中でなんらか軽く接触があって老人が転倒する可能性もある

商店街の人の「やりすぎだろ」という気持ちもわかるが

ここは数年我慢するしかないだろうな

現に商店街を利用してる人からは「綺麗になった」という意見も出ている

 

法もある程度のことは許してくれる

ただおじいさんの怒りは治らない

利用者からは「綺麗になった」

商店街からは「このくらい良いだろ」「みんなやってるし」

果たしてどうなるのか?

俺の意見としては商店街など店から出た瞬間に目の前を自転車が横切ることが多い

しかし店側の歩道に看板やのぼりが設置してあればその幅の分は自転車が避けて通る

そしてお互いにぶつかることを回避できるのだ

なので看板はむしろ積極的に出すべきだと思う

バリケード的な意味で

最近は電動ママチャリで暴走する老人や主婦も多いだけにアレは本当に危ない

店も敷地ギリギリまでワゴンなど置いてるから無意識のうちに道路へはみ出してしまうこともあるのだ

 

これだけ多くの人間がいれば様々なトラブルは起こる

法律である程度はルールが決められたり

マナーという自主的なルールもある

しかしそれでも様々なトラブルは起こる

先日の電車内でのイヤホンの音漏れもそうだ

どうすればいいのか?

映画「キャシャーン」の中で「人は許すことができる生き物」とある

動物の中でも人間は脳が発達しているので本能だけで動くのでなく自己的に許すことを知っているのだ

「このくらい良いか」

「黙ってよう」

これもまた大事なことかもしれない

何が何でも注意するのはトラブルの元となる

どうしても我慢できない時は警察に・・・となるのだろうが

警察も些細なことではなかなか動かないのが現実だ

今回の発端も警察が動かなかったことである

やはり難しい問題だな

ルールを完璧に守るべきなのか

それはそれで息苦しい世の中になる

それぞれが他人に迷惑をかけない気持ちを持って生活できれば良いのだが

これだけ人間がいるとやはり無理

そこで仏教

お釈迦様の言葉である

宗教としての仏教でなくお釈迦様の哲学としての仏教

「人はどう生きれば良いのか?」

それを教えてくれるのが仏教である

常に相手の立場に立ち物事を考える

これで自分勝手な行動も治るのだ

 

 

そんな仏教的な要素を持つサイクルロードレース

正式ルールにはない紳士協定、暗黙のルールが多数存在する

例えば「ライバルのトラブルに漬け込まない」とか

勝負どころでライバルがパンクなどのアクシデントで遅れた場合

スピードを落としてライバルが追いつくまで待つ

これもまたサイクルロードレースの心である

みんながお互いをリスペクトしてるからこそ成り立つのだ

それにしても今年のドーフィネは面白い

エースがガンガン踏んでまるでツール本番かのような攻防

その中でもピノがやたらと調子良い

しかしイネオスはすごいメンバーだな

本番ではあの中にGとベルナルが入るとは

真のトリプルエース

でもなんだかフルームはダメそうな気がする

多分今年のツールは相当面白くなる

チーム力ではダントツでイネオス

他のチームは結託が必要

みんなで総攻撃だな

ジロみたいな何もできないレースはつまらないしな