鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ゲートタワー「MASA'S KITCHEN」あんかけ焼きそばSPランチ2500円

今日は休養日

花粉も少々飛び出してる今日この頃みなさんいかがお過ごしでしょうか?

俺はまだ大丈夫

多分大丈夫

ちなみに薬は飲んでいる

今日はいつものように午前中にリフレッシュ

時間調整でおなじみのスタバへ

なんと値上げしてやがる

「どいつもこいつも値上げばかりしやがって・・・」

しかし値上げが許される業界は本当に羨ましい

まぁ俺みたいに値上げされてもほいほい店に入っちゃうからダメなんだよな

コーヒーはいらないが場所だけ貸して欲しい

なので仕方なく入店した

一番安いドリップコーヒーのショートで税込313円

今まで302円だったのにな

11円の値上げ

これは大きい

昔だったら10円握りしめ駄菓子屋で迷いに迷う

うまい棒にするか?チロルチョコにするか?それとも・・・」

平成最後の値上げラッシュ

「これが安倍政権のやり方かぁぁあああああ」と叫びたくなる、怒りに

俺たちJBOYだしな

浜田省吾とても懐かしい

でもこの30年で守るべき誇りも見失っちゃったな

それでも部屋の埃はダイソンの掃除機が吸い取ってくれる

これでもかと吸い取ってくれるのだ

本日のコーヒーは2種類

コロンビアと忘れた

俺はコロンビアにした

ウラン先輩にキンタナ、ガビリア

今日のコーヒーはいつもと味が少々違うのがわかる

それでもいつものように苦味がすごい

そして苦味以外のものがない

これがスタバの特徴だよな

カルディで「苦いのくれ」と買ってきた豆を自分で挽いて淹れると

苦味の他にコクや香りなど感じられるのだが

隣の席では30代と思われし女性がこそこそと持ち込みの食料を食べている

「持ち込みって大丈夫なのか?」

「それなら俺も自分で淹れたコーヒーを持ち込みたいな」

もう一方の隣では20代と思われし女性が怒涛の勢いでスマホで何か入力している

正面右方向をみれば見事に3人リンゴマークが光ってる

黒い三連星ならぬ銀の三連星

すごいな

まるでガイア、オルテガ、マッシュみたいだ

でも彼らはわざわざマックを持ち込んで何をしてるのだろうか?

俺なんかiPadでさえ重くて持ってくるの躊躇するのに

そして今日は持参していない

今日は文庫本一本勝負だ

 

奇譚を売る店 (光文社文庫)

奇譚を売る店 (光文社文庫)

 

 なかなかおもしろ夢中で読みふける

ちょうど一編を読み終わると左腕のアップルウオッチが震えた

「早く出ろやハゲ」

俺は慌てて店を出た

そして午前中の用事を済ませて名駅へと向かった

 

いつものようにゲートタワー

今日は事前に決めてある

花粉症シーズン前の最後の贅沢ランチ

味がわかるうちに食べておこう

まさの台所のSPランチ

ただメインは決めかねている

先ほど麻婆豆腐の話をしていたので頭の中が麻婆になっている

しかし俺はとりあえず全メニュー制覇を目指している

でも「土鍋麻婆たべたい土鍋麻婆たべたい」と踊りたい気分

あのバイトテロの「パンケーキ食べたいパンケーキ食べたい」を見たときに俺は「そんなにパンケーキが好きなのか?」と思ったのだがどうやら芸人のネタで若い男女の間で流行ってるそうだ

ダメだな俺・・すっかり世間から取り残されてる

「さてどうしよう?」

先ほど電話で来月の仕事が入った

そこそこ大きな仕事だ

そこで俺はランチの予算を特別に3000円に増額した

これでSPランチが食べられる

俺は意気揚々と入店した

今日も店は空いている

カウンターへ案内された俺

メニューを見る

「限定」の文字が飛び込む

すでにあんかけご飯は食べた

すげえうまかった

そしてもう一つの限定メニュー

あんかけ焼きそば

「ここらで食べておくか」

「早い時間にこれた時しか食べられないしな」

俺はあんかけ焼きそばをメインにSPランチとした

通常は1500円で前菜2品がつく

ここに400円プラスすると前菜が4品に増える

そして1000プラスするとSPランチとしてすごいことになる

まず前菜が4品になる

増える2品は「ホワイトアスパラガスの豆腐」と「蒸し錦爽鶏 四川風 よだれ鶏」だ。残りの2品は日替わりである

この前菜4品に加えて「海鮮の棒春巻」と「杏仁豆腐」がつくのだ

しかも杏仁豆腐は中華ランチにありがちな「とりあえずつけとけ」的なマズイ杏仁豆腐ではない

食べれば誰もが驚く絶品濃厚杏仁豆腐である

単品で390円

前菜2品も400円はするだろう

春巻き300円と安く見積もっても1000円オーバー

このようにSPランチは相当お得なのだ

2500円でプチフルコース気分が味わえるのだ

 

カウンターに案内された俺は椅子に腰掛ける

高級店にありがちな椅子を引いてくれるサービス

しかし庶民派な俺はどうしてもあれが苦手なのである

椅子に座るタイミングがつかめない

正直余計なおせっかいでもある

隣にはエリートぽいサラリーマン

まったく手をつけてない料理を前にして電話で話している

皿を見る限りコース料理

しかし一人だ

確かコースは二人から

「と、いうことは・・お連れは先に食べ終えて店を出た?」

いろいろと想像が膨らむ俺である

「しかしエリートはすごいな」

「まさに24時間戦えますかだな」

「俺らは暗黙のルールとして昼飯時は電話しないルールがあるがエリートは御構い無しなんだな」

「しかもせっかくの料理が冷めてるし」

「料理にも料理人にも失礼だ」

俺は妄想をした

彼のスマホを取り上げ床に叩きつける妄想を

「早く食べろや!料理が冷めるだろうが!!」

しかし実際にそんなことできるわけもなく

俺は俺でスマホを鑑賞した

そしてビールが運ばれてきたと同時に厨房から前菜4種盛り

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「オオォオおお」

しかし毎回毎回前菜は変わるのが感心する

まぁ料理人を育てる点においても有効な手段だが

やる気のない店なんか年がら年中同じ前菜だからな

今日の日替わり2種は「ナスの蒸し焼き」と「白魚の佃煮」

そして先ほど書いた蒸し鶏よだれとアスパラの豆腐だ

マサ先輩の前菜はいつ食べても絶品だ

そして俺は何回か通ってるが一度たりとも被ったことがない

これがいかにスゴイことか

本当に毎回毎回感心する

こんな店が並ばずに入れるんだもんな

春に予定されてるミシュランに乗らなければいいなと心から思う

ミシュランスガキヤココイチと味仙と矢場トン、山本屋系、蓬莱軒あたりを乗せておけばいい

俺が行く気のない店だけ掲載してほしい

スガキヤは悪くはないが昔に比べると高いし茹で加減も適当になってきているのが気になる

話を4種盛りへ

俺はまずビールを一口

「ああ、うまい」

しかしこのランチビールを味わうのも今回が最後かもしれないな

俺は近々糖尿病の検査を控えている

すでに初期症状らしきものは出ている

通常の血液検査でも数字は激増した

肝臓の数値も上がってたことからおそらく年末年始の酒

なので今日のSPは糖尿認定前の最後の晩餐なのである

罪悪感なしで食べる最後の贅沢ランチだ

 

まずナスを

相変わらずの安定感だ

このナスすげえうまい

マジでうまいな

一口で食べるのがもったいない気がするが致し方がない

ちまちま食べてると貧乏人と思われる

 

次に白魚の佃煮みたいなやつ

「もうね、これも当然だがうまい」

「白飯!」と叫びたくなる

「味噌汁!」と叫びたくなる

「漬物!」と叫びたくなる

しかし今はまだ前菜だ

祭りはまだ始まったばかりなのだ

 

そして俺はアスパラの豆腐を食べる

これがアスパラの味なのかと言われるとわからないが

とにかく今まで経験したことのない味

しかしこれもまた当然のごとくうまい!

いろんな変わり豆腐食べてきたけど一番うまいかもしれない

こんなこと言うと和食屋に申し訳ないが

ここ中華だよな?

なんでこんなうまい豆腐が食えるんだよ

 

いよいよ前菜のメインでもある

「蒸し錦爽鶏 四川風 よだれ鶏

よだれが出るほどうまいよだれ鶏

俺は一番好きなものは最後までとっておく派である

そのために子供の頃何度となく

「なんだ食べないのか?」と親父に横取りされ泣いたものである

本当に損な性格だ

それでも最後まで取っておく

「まだあるぞまだあるぞ」のワクワク感をいつまでも残しておきたいのだ

ソースをつけて

「うぉおおオオおおおおおおおおおお」

今回も思わず味皇のごとくビームを出しかけたじゃないか!

危ない危ない

厨房どころかゲートタワーを焼き尽くしてしまうぞ

「ま、まさかこれほどとは・・・」

あのパサついたイメージのある蒸し鶏がとってもジューシーで旨味がスゴイぞ

もう完璧だね

さすがプロ

バイトではない

仕事に対するモチベーションがある人たちが作る料理

いつか料理長に

そして独立して自分の店を・・・

やはり外食とはこうあるべきである

セントラルキッチンといえば聞こえが良いが要するに工場である

そんな工場で作られた料理を温め直してきゃくに出すチェーン店とは違う

これこそが本当の外食料理なのだ

これこそが人を幸せにする料理なのだ

もうビール何杯でもいけるな

でもさすがに糖尿の検査を控えてるだけに我慢我慢

 

ここで俺はあることに気づいた

どうやら日替わりの前菜は当日でも変わるみたいだ

目の前で盛り付けられていく前菜が俺のとは違うのだ

そして俺が今までに見たことのない前菜ばかり

スゴイな

一体どんだけ引き出しがあるんだよ

まるで4次元ポケットだな

そしてもう一つ俺は気づいた

隣のエリートがまだ電話している・・・

「おいおい電話相手も空気読めよ・・・」

これは料理人もこまりまくりだよな

次の料理を出すタイミングがつかめない

おそらく相当前から電話している

俺なんか4分以内に話し終えないと料金かかるから用件だけ手短に話す

さすが会社の経費

湯水のごとく使うんだな

エリートは

 

そして春巻の登場

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 見た目は馬のアレだが

「海鮮の棒春巻」

揚げたて熱々である

そのままでも十分美味しくいただけるが

お好みで塩と謎のソースをどうぞとのこと

説明されたがよく聞こえなかったので謎のソースとさせてもらう

まずはそのままで

「うおおおおおおおお」

「これまたプリップリだぞ」

「いったいどんだけ海鮮詰まってるんだよ」

もうなんなんだよ

今回も全部すげえうまいじゃないか

なんで俺はもっと早くSPランチを食べなかったのか?

次に塩を試してみる

春巻が長いだけに飽きさせない工夫だな

そして次は謎のソース

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真っ黒である

そしてシャバシャバである

食べてみる

「どこかで食べたことある味」

「中華である味だが名前が思い出せない」

これもまた雰囲気がガラリと変わってうまい

でも何もつけないのが一番うまいな

俺は最後の一口を何もつけないで食べた

 

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 スープまでつくんだな

本当にプラス1000円で至れり尽くせりだ

そしてこのスープがうまいのはもう知っている

すでに何回も飲んでるからだ

そして今日も思い出す「クマムシ

「あったかいんだからぁ〜」

 

ここで突然俺の体に異変が起きる

スマホの画面が急にぼやけたのだ

「おかしい」

「目が見えない」

「たったこれだけのビールで寄ったのか?」

それにしては急激すぎる

だめだ厨房も全部ぼやけて見える

「もしかしてこれが低血糖?」

空腹時のアルコールはご法度だと聞いたことがある

そして俺はこの日朝飯を食べていなかった

かなりの空腹で花粉症の薬も飲んでいる

花粉症の薬と酒も相性が悪い

急にガーとくる

それにしても今まで経験したことのない目眩

「これマジでやばいな」

「こんなうまい料理を前にしてメインすら食べてないのに倒れるわけにはいかんぞ」

俺は必死に堪えた

目頭を抑えて必死に踏ん張った

その結果なんとか持ちこたえた

どうやら峠は越えた

俺は完全復活した

「さぁ食べるぞ」

まぁ倒れてもアップルウォッチが勝手に通報してくれるんだけどな

ただここで倒れたら恥ずかしくて2度と店に食べにこれない

それだけは絶対に避けなければならなかった

「しかしいったいなんだったんだろう?」

まぁ今度医者に聞いてみよう

 

そして再び俺はあることに気づく

「おいおいお隣さんまだ電話してるよ・・・」

 

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そしてメインの登場

さすがにこれを食べずして倒れるわけにはいかない

俺は食べるのだ

誰が引き止めても

木曜の昼さ、連れ出してあげる

ドーンストッマイラー

マサさんも大好きCOMPLEX

やはり俺と同世代だからな

そして俺は既に知っている

この「平日限定15食 あんかけ焼きそば」がすげえうまいことを

以前に同じく限定のあんかけご飯を食べてるからな

あの時の衝撃はすごかった

このあんかけこそが俺の原点でもあるのだ

「相変わらず素材感がすごいぞ」

「見ただけで野菜もキノコもプリップリなのがわかる」 

そして下に隠された麺は土鍋ラーメンと同じく極細ストレート麺

パリパリな部分もあれば柔らかい部分も

この食感の違いが味の違いにもなりより一層この焼きそばの味の深みへと俺を引き込んでくれる

「なんて楽しいんだ」

このキクラゲも他では見たことないぞ

どこでこんな上等なものが手に入るのか?

野菜はとにかく甘い

素材の良さがこれでもかと伝わってくる

キノコも同様すごいぞ

この優しくも濃厚な餡を麺によく絡ませて

「あぁああああああああ・・・・」

西方浄土が見える」

阿弥陀様・・・」

なんか京都の「からしそば」を思い出すな

味は全然違うのだが

どちらも最高の素材で丁寧に作られたあんかけ麺だしな

本当うまいな

毎回毎回何食べようか迷うが

今度はチャーハンか

今こそ担担か

そういえば冷やし担担が今日出てたな

 

そしてまたまたまたまた俺は気づいた

「お隣さんまだ電話してるよ・・・」

「しかも小声で話してるよ・・・」

 

もうかれこれ40分

少なくとも俺が入店してから40分間お隣さんは電話している

そしてカウンターには手つかずの冷え切った料理が・・・

 

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そしてもう一つのメイン料理と言っても過言ではない

「杏仁豆腐」

もうすげえうまいから

ここの食べたら他では食べられなくなるぐらい濃厚だ

俺はゆっくりとデザートを楽しんだ

 

するとお隣さんが電話を終えた

「やっとか」

慌てて料理を食べまくるお隣さん

すると再びスマホを手に取り電話するお隣さん

「またかよ・・・」

 

その間俺はのんびりと杏仁豆腐を楽しんだ

至福の時間だ

でもマジでうまいなぁ

これこそ自分へのご褒美だよな

まだ頑張ってもいないのに

ご褒美の前借り状態

来月から本気を出す俺である

 

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そしてシメはジャスミンティ

杏里だな

「出会った頃はぁ〜こんな日が〜」

でも昭和の曲っていいよなぁ

 

そしてようやくお隣さんの前に次の料理が運ばれてきたのだった

その時間、俺が知る限り45分

45分以上の間

彼の前には料理が運ばれてこなかった

 

なんかもう食事中の電話禁止にしたほうがいいんじゃないかな

せっかく作られた料理がかわいそうで仕方がない

電話終わってからもゆっくり味わうことなくガツガツ食べてるし

もったいない

せっかくのコース料理

やっぱり連れの人もいたんだろうな

彼女かな?

エリートって大変だな

 

 

支払いを済ませて俺は店を出た

既に午後一時

糖尿病の検査前の最後の贅沢ランチ

俺は必ず帰ってくる

糖尿病と戦い

再び酒を飲んでうまい料理を腹一杯食べるために

 

 

 

俺はビックカメラで調理家電を冷やかした

そしてフライパンを眺めては手に取ってみた

こんなフライパンで玉ねぎ炒めたいなと思った

でもやはり鉄だよな

アイアンだよな

俺は高島屋へと向かった

高島屋の調理器具売り場

俺はいろんな調理道具を眺めて手に取った

店員さんが声をかけにくるが俺の顔を見るとそれ以上何も言わず遠ざかる

おそらく俺が料理を作るなんて彼女たちは想像すらつかないのだろう

俺だって目玉焼きぐらい焼くし

玉ねぎも炒めれば焼きそばも作る

ジャガイモ一個を茹で熱々の状態で皮をむき一口大に切る

マヨ大2、すり黒ゴマ大1と万能ネギの小口切りを混ぜて黒胡椒パラパラする

俺はじっくりと調理道具鑑賞した

 

 

そして俺は今ブログを書きながら浜田省吾You Tubeで聞いている

自動車屋から請求書が届いた

怖くて開封できない

まだ所得税すら納めていない

 

あぁ、週末の夜ぐらい・・・俺に・・

 

久しぶりの浜省・・・

 

 

 

今日の会話で出ていた俺の愛用カメラバック

ドンケF3

これの今は亡き青色である

いい具合に色落ちしてボロボロになった俺のドンケ

宝物である

 

 

 

 浜省は今、Moneyを歌っている

純白のメルセデス・・・

いかにも昭和な歌詞

でもやはりかっこいいな

俺もいつかビックマネーつかんだら焚き火ジャケット買うんだ

そして背中のポッケから焚き木を取り出してあいつらの足元に叩きつけてやる