鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ラーメン800円、高いと感じる人が多いそうだ

今や世界的大人気のラーメン

そしてラーメン大国日本

朝ドラでもただいま「まんぷく」が放送中だ

そんなラーメンだがいつからか高級路線を歩んでいる

なにやらミシュランの星を持ってるラーメン屋もあるとか

そんな中でTOKYO FMの番組が調査したそうだ

「ラーメン800円は高いか?」

結果を言えば73パーセントの人が高いと感じてるという

7割以上か・・・

やはりみんな高いと思ってたんだな

人気ラーメン屋なんかどこも行列なんで俺はてっきり1000円ぐらい平気で出す連中でこの世は支配されているのかと思っていたが

そもそもラーメンは国民食と言っても過言では無い

日本はインスタントラーメンも発明した国である

そしてインスタントはインスタントで独自の進化を遂げてきたのである

まぁインスタントはインスタントで別の食べ物として認識して食べるとアレはアレでうまい

特に周りに生活用品が散乱した部屋のこたつに入り、一人雪平鍋に入ったまま食べる即席麺ほどうまいものは無い

値段も安く高カロリー

栄養価は知らない

気にしない

とにかく生きるためのカロリー補給

それが昭和のインスタントラーメンだった

まぁ今回はちゃんとした方のラーメンのお話

世間では実に様々なタイプのラーメンが開発され次々に店がオープンしては消えていく

家系とか二郎系とか耳にするが俺は正直よく知らない

いつからだろうか?

外食でラーメンを食べなくなったのは?

子供の頃はよく食べた

スガキヤを筆頭に

近所のうどんやのラーメン

近所の一応ラーメン屋だが人気メニューは串カツと土手

大衆食堂のラーメン

テキ屋さん経営の廃車になったバスを改装したラーメンと餃子の店

どの店も最高にうまかった

テキ屋さんの店なんかはいつも餃子をタダで食べさせてくれた

「坊主うまいか?もっと食え」

あの人たちは子供には優しく気前だけは良い人だ

そう考えると寅さんと共通する人たちなんだよな

そんな中でもスガキヤの特製ラーメンが一番好きだったな

当時はいくらだろ?

普通ので170円だったかな?

自分の小遣いで食べるようになった時は普通のラーメンで200円だった

大衆食堂やうどんやが作るシンプルな王道の中華そば

あれもうまいんだよな

黄色いカレーと双璧をなすうまさだ

あとは屋台や夜鳴きそば

夜鳴きそばは正直まずい

それでもなぜか雰囲気でうまいと感じてしまうところが好きだった

屋台は親父に連れられて食べに行ったな

歓楽街の屋台のラーメン

シメのラーメンだな

ラーメンの具はシンプルで良い

チャーシュー1枚にシナチクとナルトにネギ少々

それがいつしか具沢山のラーメンが世間を賑わすようになりそれが標準化してしまった

食べても食べても具材しか無い

一体いつになったら麺にたどり着くのか?

早く食べないと伸びてしまう

俺が食べたいのはチャーシューではなくスープが絡んだ麺なのだ

チャーシューもクドイのが増えてきた

やたら脂身が多いチャーシュー

トロチャーシューというのかな?

一枚食べただけで気持ち悪くなるチャーシュー

普通のラーメンでも昔のチャーシュー麺以上に入ってたりする

以前そのチャーシューを全部残してやったらおかしな顔をしていた店の親父

さすがにこんなクドイチャーシューは食べられない

その頃からかな?

俺が外食であまりラーメンを食べなくなったのは

それでも旅に出るとふらっと店に入る

京都の第一旭、四条駅そばの火野正平のサインが飾ってある店とか京極スタンドとか

あと尾道ラーメンは大好きだ

尾道に行った時は必ず食べる

「みやち」「フレンド」が俺の好みだ

これら店はラーメンを主張しすぎ無いところが良い

どうも最近はラーメン屋自らこだわりの押し付けをしてくる

メニューには「ラーメン」「中華そば」「大盛りプラス50円」

これぐらいでいいのだ

それが一つの店であらゆる種類のラーメンを完備するようになった

正直何食べていいか迷う

なのでメニューは一つでいい

一つがいいのだ

あとは大きな声で「いらっしゃいませ」と言われると俺はそのまま戸を閉めて帰ることにしている

正直うるさいのは嫌いだ

スタッフお揃いの黒Tシャツで店長が髭坊主ならなおさら帰ることにしている

見た目で判断するのはよく無いと理解はしてるが

どうも食欲をなくすのである

理想としては老夫婦が店を切り盛りしてる店がいい

店に入り空いてる席に座る

静かに水が運ばれてきて

「何にしましょう?」

「そうだな・・ラーメン定食と・・」

「あとキリンもお願い」

厨房では親父が忙しそうにラーメンを作り続けている

カウンターでは常連客がそんな親父に話しかけながらビールを飲んでいる

するとそこに店の娘が出前から帰ってくる

娘は当然美人である

そして常連客にからかわれながら俺のラーメン定食を運んでくるのだ

「お客さんは旅の人?」「ゆっくりしてってくださいね」

 

まさに理想だな

こんな雰囲気の店がいい

しかし今ではチェーン店ばかり

どこに行っても同じ店

個性のある人気店はこだわりすぎて手間と原価がUPUP

それが客にしわ寄せとなる

800円

今となってはギリギリの値段だろうな

普通に定食が食べられる値段だ

そもそもラーメンというのはもっと気軽に食べるものである

部活帰りに学生が小遣いで食べられるぐらいがちょうどいいい

今の単価では小池さんも毎日ラーメンが食べられなくなる

要するに高級な食材を使い無駄に手間をかけすぎているのだ

そんなラーメンは味も複雑化

そして一回食べれば

「当分はいいや・・・」となる

やはり毎日食べたくなるのはシンプルな味付け

化学調味料中毒

さっきからドバドバ入れてる白い粉はなんだ?

魔法の白い粉

それで値段はワンコイン

500円

明日も食べるかとなるのだ

毎日食べたくなる味は決してうますぎないこと

そこそこの味でいいのだ

そこそこのな

 

 

最近はスーパーで生中華麺とラーメンスープの素を買って自分で作る俺

市販品のスープをベースに適当にちょい足し

これがまたうまい

半額の麺を買えば100円以下

余計に外では食べなくなる

これで十分なのだ

 

 

ラーメン屋はもう一度原点に帰ってほしいな

特別こだわる必要など無い

熟成とか蔵出しとか炙りとか余計な装飾的な言葉はいらない

朝ドラの「まんぷく」に出てくるようなとてもシンプルなラーメン

食べる人皆幸せにするラーメン

それこそが日本の国民食

ラーメンなのだ

 

 

 

明日は休み

とある場所の予約も入れた

ラーメンラーメン書いてたらラーメンが食べたくなった

でも無いんだよなぁ

ラーメン屋自体あんなにあるのに

食べたいと思う店が

明日は何食べようか?

でも食べたいなぁ

ラーメン

決してうますぎない普通のラーメンが食べたい俺である