鯖棒亭日乗(下)

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卓球部顧問が3位という成績に満足せずパフォーマンスとして生徒の前で賞状を破り捨てる

 

 

「こんな成績ではダメだ!!」

川崎市の市立西高津中学校の卓球部で起きた事件である

顧問の50代の先生

団体戦の3位という成績に納得が行かなかったみたいだ

「なぜだ?なぜお前たちは優勝でなく3位なんだ?」

そこで先生は考えた

「パフォーマスとして3位入賞の賞状を破り捨てれば今後の励みになるのでは?」

そして先生は実際に行動に移した

生徒の前で生徒が頑張って獲得した3位の賞状を破り捨てたのだ

実はこの先生神奈川県の卓球協会の理事も務めてるそうで

「この俺に恥をかかせやがって」的な感情があったんじゃないだろうか?

普段から周りに言ってたのかもしれないな

「悪いけど正直うちは強いからな」みたいに

あくまで俺の妄想だが

47チーム中の3位

十分立派な成績だと思う

それに部活動は勝つことだけが目的ではない

俺の時は中学の野球大会で常に3位どまり

試合後グラウンドに整列してキャプテンが3位の賞状を貰っていたが正直俺は賞状にはあまり興味がないので

そのあとその賞状がどこに保管されたのかもしらないしそれ以降見ることもなかった

俺たちが目指してたのは優勝だったし部の連中もみんな

「3位の賞状なんていらねえ」みたいな感じだった

負けて表彰されるということがとても恥ずかしかった

このように優勝候補の3位と奇跡の3位では3位の価値が大きく違うのである

だからと言って生徒の目の前で賞状は破ってはいけない

実際に生徒は先生には逆らえないしな

俺たちの時なんか正座させられた上でのどぼとけのあたりを蹴飛ばされたからな

それでも何一つ文句は言えない

「この野郎きっといつか見返してやるからな」と思うだけだった

手加減しているとはいえあれはかなり痛かった

そう考えると暴力というのも結果的にはやる気を出す効果にはなってるんだよな

あれも一種のパフォーマンスだったのかもしれないな

でも俺たちの頃は毎日どつかれてたな

どつかれればどつかれるほど

「この野郎!!いつか返り討ちに合わせてやるわ」と思ったが結局は返り討ちなど合わせられる訳もなく卒業していった

 

あのカンプノウの奇跡とよばれた98−99チャンピオンズリーグの決勝

マンチェスターU VS バイエルンミュンヘン

マンUは中盤の要となるスコールズとロイキーンが出場停止

苦肉の策として右にギグスを配置してベッカムをセンターに起用するも全く機能せず90分間はバイエルンに完全支配され0−1で負けていた

サー・アレックス・ファーガソンはいつもの位置にギグスベッカムを戻す

さらにシェリンガムスールシャールを投入

そしてロスタイム

ベッカムの顔がアップで移される

相変わらずイケメンだ

そして彼の目は決して諦めていなかった

彼のCK、クロス一本で十分に得点チャンスは生まれる

そしてベッカムはドリブルで仕掛けCKを獲得

そこからギグスのシュートをクリアされたところを交代出場のシェリンガムが押し込んで同点

さらに怒涛の攻撃を仕掛けるユナイテッド

バイエルンはパニック状態だ

既に優勝を確信していたバイエルンはキャプテンでもあるマテウスをベンチに下げている

そして再びユナイテッドがCKを獲得した

キッカーはもちろんベッカム

右足から放たれるCKはカンプノウの空に美しい弧を描きシェリンガムの頭へ

ボールが叩き落とされたところへこれまた交代出場のスールシャールが右足でゴールへ押し込んだ

俺は生中継で見ていた

早朝の6時過ぎのことだ

一体何が起きたのか?

すぐには判断できなかった

一呼吸おいてようやく頭が理解した

勝ったんだと

90分間何もできなかったユナイテッドがロスタイムの3分で逆転したんだと

ピッチ上に泣き崩れるクフォー

呆然と立ち尽くすマテウス

おそらくバイエルンの選手だけでなく世界中の誰もがバイエルンの優勝を確信していたことだろう

マンチェスターUの選手とサポーター以外は

 

その後の表彰式で銀メダルを首にかけられたマテウスはすぐにその銀メダルを首から外した

 

卓球部の事件とは関係無いがなんか突然思い出しちゃったな

卓球部の部員たちが優勝を目指していて3位では満足していないのなら今回の事件の心のダメージは低いのだろうが

 


Manchester United 2-1 Bayern Munich 1999 UCL Final All Goals & Extended Highlight HD/720P