鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

2018年ツール・ド・フランス 第15ステージ

2018年ツール第15ステージ

ピレネーへと向かう中央山塊

休息日前のステージ

とにかく逃げるぜ的な選手が多く大集団の逃げができた

コースは3級2級1級から長い下りと平坦でゴール

1級の登りで抜け出せるかが勝負どころか

しかしこの1級山岳はツール初登場

未知の峠でもある

一日中横風が吹く中

激しいアタック合戦が勃発

レース開始から40キロ過ぎてようやく逃げ集団が作られた

無事スカイ関所を超えられたのは28名

様々なタイプの選手が入り混じる大集団

スプリンター、パンチャー、クライマー、総合、クラシック

サガン、ヴァンアーベルマート、モレマ、カルメジャーヌ、マイカ、ヨン・イザギレ

コルト・ニールセン、ポッツォヴィーヴォ他

ハイペースな展開でデマールがメイン集団からかなり遅れるが逃げが決まるとメイン集団はスローダウン

デマールも無事メイン集団に復帰した

2級山岳で逃げの中から突然カルメジャーヌがアタックする

ゴールまでの距離はまだ100キロ以上ある無謀なアタック

よく見てみると耳から無線のイヤホンが外れている

これは「監督うぜえ」と言うこと

チームの命令を無視してのアタックだ

チームカーは何度も横付けしてはカルメジャーヌの説得に取り掛かる

失望の顔を見せては首を振るカルメジャーヌ

結局は逃げ集団へ戻ることとなった

本人がいけると判断したのだろうがかなり無謀なアタック

これが吉と出るか凶と出るのか

メイン集団とのタイム差は10分を超える

この日もスカイ公認「どうぞお好きに逃げてくださいステージ」

勝負は逃げの中から決まる

そうなると話は別だ

スプリント力の無いクライマー系などは早めに仕掛けて小集団にしたい

そこで逃げ集団の中からファビアン・グルリエ(ディレクトエネルジー

ジュリアン・ベルナール(トレック・セガフレード)のフランス人2人が逃げた

最後の山岳1級山岳

先頭の二人は追走集団から1分30秒つけて突入

急勾配区間で追走集団からマイカが飛び出し先頭に追いつき追い越す

イカ単独先頭

非常に路面が悪い1級山岳

そんな中でダウンヒルが始まる

追走はモレマ、コルトニールセン、カルメジャーヌ、ポッツォヴィーヴォ、ヨン・イザギレなどなど

一方メイン集団からはDマーティンが単独で飛び出す

少しでもタイムを縮めたいのだろう

とてつもなく長い下り

イカは追走にどんどん差を詰められていく

結局は残り14キロ地点でマイカ吸収

先頭集団は8人になる

トレック、アスタナ、バーレーンはそれぞれ2名づつ

カルメジャーヌとマイカが単独である

残り10キロ

クライマーのポッツオヴィーヴォがアタック

彼はここで動くしか勝機が無い

しかもチームメイトのヨン・イザギレもクライマーだ

バーレーンにとっても厳しい展開

なんとか打破しなければ

しかしことごとくコルトニールセンが潰しに来る

集団スプリントでも勝てる力を持つコルトニールセン

チームメイトを使わずに自ら動くとはかなり調子がいいのだろう

残り6キロでコルトニールセン、モレマ、イザギレが抜け出す

不意をつかれた残されたメンバー

カルメジャーヌが必死で捉えにかかるが何故か寸前でやめてしまう

自分だけ脚を使うのがバカらしくなったのだろうが

カルメジャーヌとマイカ以外でこの集団を引く選手はいない

トレックもアスタナもバーレーンも先頭に選手を送り込んでいるからだ

こうなるとどうやっても追いつくことはできない

最初はわずかな差でも気がつけば取り返しのつかない差になる

レースは先頭の3人に絞られた

総合系モレマ、クライマーのポッツォヴィーボ、スプリンター寄りのパンチャー、コルトニールセン

このままいけば明らかにコルトニールセンが勝つ

なんとかしなければ

3人の駆け引きが始まる

お互いがお互いをけん制する

しかし動けない

ギリギリまで動けない

誰が動く?

俺が俺が

否俺が

どうぞどうぞ

え?

残り250

ヨン・イザギレがアタック

すかさずコルトニールセンが反応してそのまま3人のスプリント勝負

先頭に出るコルトニールセン

番手にヨン・イザギレ

しかし番手につけながらもぶっちぎられるほどの実力差

コルトニールセンが逃げ切り勝利となった

 

 

メイン集団は何事もなくそのままゴールした

一日休んで勝負はピレネーに持ち越しだ

 

 

第16ステージ予想

いよいよピレネー

前半こそ4級4級と穏やかだが後半に入ると立て続けに2級1級1級下ってゴール

フルームの調子がよければ最後の1級頂上手前で仕掛けてのSDH

5勝クラブ目指すフルームの最大のライバルはチームメイトのGトーマス

あとはデュムランの絡み方次第か

Gトーマスがアシストするのか自ら仕掛けるのか

今度こそフルームだな

最後のTTで勝負つければいい

なので予想はフルームで