鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ジロ開催中なんで今日はイタリアン「銀座イタリー亭」のバジリコ

イスラエルスタートの今年のジロ・デ・イタリア

第4ステージからはイタリアのシチリア島

ニバリやヴィスコンティの出身地だ

そんなジロも仕事が忙しくてなかなか観戦できないでいる

昨日のステージもまだ残り130キロ地点までしか見れていない

そんな激務の中で午前中だけずる休みしてどうしても外せなかったプライベートな用事を済ませてきた

名駅にたどり着いたのは午後1時過ぎ

先程JR高島屋にて「大京都展」が開催中との情報を得た俺はゲートタワーへと向かった

平日の午後1時となればゲートタワーと言えどもレストラン街のほとんどの店は空いているからだ

そして帰りに連絡通路を通りお隣の高島屋へと侵入しようという算段だ

俺はいつものようにエスカレーターで上へ上へと登った

12階へとたどり着いた俺はリトル俺とプチ作戦会議を開始した

「何が食べたい?」「何か提案はあるか?」

俺の中に住んでいるもう一人の俺が答えた

「こないだの孤独のグルメで五郎さんが麻婆豆腐食べてたよな」

「中華か、なかなかいい提案だな」

「よし探すか」

俺はフロア内を歩き出した

すると俺のズボンのポケットの中で4年ローンで購入したアイフォンXのバイブが作動した

「やれやれ」

俺は電話に出た

電話は取引先の社長からだ

その電話はあまりいい内容ではなかった

明日の仕事が急遽キャンセルになった

小さな仕事とはいえ俺は3万ほどの収入を失った

しかしそれに変わるより小さな仕事が入った

まぁやりきれない量の仕事を抱えている俺だが

少しでも多くの金は欲しい

でも休みたい

ジロみたい

様々な矛盾の中で俺はランチの予算を縮小した

元々今日は1500円プラス生ビールの予定だった

しかし俺は急遽いつも通り1000円まで予算を落とした

そして大名古屋展での鯖寿司も断念した

俺は少しばかり動揺していた

いつしか俺の頭の中で麻婆豆腐の存在が消えていた

ミート矢澤やたいめいけんもこの時間帯なら比較的空いてるんだな

俺はふらふらと12階をさまよった

すると俺の目に壁画が飛び込んできた

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ここはいつぞや食べたイタリア亭

そうか、今ジロだしな

イタリアンもいいな

よし決めた

俺は次なるランチメニューの検討に入った

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先日はナポリタンを食べた俺である

とても美味しく満足だった

そもそも俺は自分の意思で外でスパゲッティを食べる時は9割以上はナポリタンを注文するのだ

とにかく俺はナポリタンが大好きなのである

若い頃などは自宅で焼きそばとナポリタンを作り白飯と味噌汁追加という

壮大な炭水化物祭りも開催したりした

俺がナポリタンばかり食べるのは他のメニューをあまり知らないからである

子供の頃はトマトが大嫌いだった俺

おっさんになりようやくトマトも食べられるようになってはきたが

やはり素材や調理次第で美味しくは感じない場合も多々ある

そんな俺は無意識の内にトマトを外すのだ

とは言ってもケチャップは大好きだ

なので俺が食べるスパゲッティはほぼナポリタン

たまに和風パスタとなる

ミートソースも下手な店で食べると後悔することが多いのでなかなか手が出せない

カルボナーラはレトルトのソースで自宅で食べるぐらい

そんな俺は迷うことなく決めた

バジリコ アサリと大葉 1050円

決め手は値段

ただそれだけである

正直に告白すると俺はバジリコなるものを食べるのは人生初である

想像するに緑色であっさり爽やかな感じがする

大葉というのがポイントだな

大葉は大好きだ

幼少の頃コメットさんも大好きだった

子供ながらにいやらしい目で大場久美子を見ていたのも事実である

そんな俺はふと思った

「バジル」と「バジリコ」って違うのだろうか?

確かスーパーのレトルトのパスタソース売り場で「バジル」と書かれた商品を見かけた記憶がある

俺は検索してみようか迷ったがわずかばかりの通信料を惜しみ断念した

なんせピタッとプランは1G超えると月の支払いが増えるからである

そのためなるべくフリーWi-Fiを使用する

このフロアにフリーWi-Fiが飛んでいるのかどうかの確認すらめんどくさくなり俺はそのまま店へと侵入した

店内はガラガラである

やはりこの手の安いガッツリ系の店は観光客でなく周辺のサラリーマンやOLで満杯になるが午後1時ともなるとガラガラになる

俺は二人用の席に腰を下ろした

「どっこらしょ」

ついつい声が出てしまう

俺は荷物置きの箱に信三郎帆布のカバンを入れた

すぐさま店員さんに注文を伝える

「バジリコと生ビールの大きい方」

すると店員さんは俺にある一つの選択を要求してきたのだ

「ニンニクは大丈夫ですか?」

俺はニンニクが大好きだ

この後で自宅に女子高生を呼び出して無理やりキスをする予定もない

「大丈夫です」

俺は答えた

「バジリコってニンニクが入ってるんだな」

バジリコってどんな味なんだろう?

ますます俺の頭の中は混乱した

俺が得た情報はバジリコ、アサリ、大葉、ニンニク

そもそもバジリコの味すら俺はよく理解していないのだ

先ほど自宅にてバジルとバジリコの違いについて調べてみた

結果として二つは同じものであった

英語ではバジルでイタリア語ではバジリコだった

今日の俺はジロな気分なんバジリコで正解だな

フルームではなくポッツォヴィーヴォ

サイモン・イェーツではなくフォルモロ

ただし日本ではこの二つを呼び分けることが多いそうだ

生葉「バジル」乾燥葉「バジリコ」

そして今日俺が食べるバジリコも本場イタリアでは「ペスト・ジェノベーゼ」と言うそうだ

なんか伝染病みたいな名前だな

本格的な店で「バジリコ」と言っても店員からは「はっ?」と小馬鹿にした態度を取られるのかもしれないな

実は今日俺は時間つぶしのために10年ぶり以上にスタバを訪れたのだ

それはドトールが消滅していて仕方なくではあるが

その時に俺はスタバで「ドリップコーヒーS」と注文した

するとイケメンな店員さんは俺に「ショートでいいですか?」とわざわざマグカップまで見せてきたのだ

俺はノリピーのように辱めを受けた

俺みたいな田舎のおっさんは本格的なイタリアンレストランでも辱めを受けちゃうんだろうな

日本名バジリコスパゲッティはどうやらジェノヴァ発祥

あのキングカズが世界に挑戦した時の地だな

いきなり鼻血ダラダラだったが

何もできないキングカズに俺たちは世界のレベルの高さを痛感したのだった

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すぐにビールとサラダが運ばれてきた

そして粉チーズ

この粉チーズがうまい

俺はサラダにたっぷりとかけてサラダを食べた

やはりこの店のサラダも一級品だ

これなら丼ぶりいっぱい食べても足らないぐらいうまい

そして苦手なトマトも素材の良さが感じられる

とにかくトマトがうまいのだ

やはりイタリア料理の店のトマトは抜群だな

俺は仕事をサボり昼から飲む生ビールを楽しんだ

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サラダを食べ終えると登場

これがバジリコである

アサリもたっぷり投入されている

俺はよく攪拌した

どうやら下にはオリーブオイルが溜まっている

俺は念入りにオリーブオイルと混ぜ合わせた

そしてフォークを手に取りくるくる巻き取った

この時に巻が甘いとするりとスパゲッティが皿の上に落下してしまうことがある

まるでローションを塗ったかのようにオリーブオイルはヌルヌルだからだ

俺は慎重にくるくると巻き取り口の中に放り込んだ

「はふはふ」

とても熱々だ

おそらくオリーブオイルが熱を閉じ込めているのだろう

俺は予想外の暑さに驚愕したが

なんとか持ちこたえて食べた

「こ、これがバジリコ」

「なかなかうまいじゃないか」

「アサリも小ぶりながらぷりっぷりだぞ」

相変わらず銀座イタリー亭のスパゲッティは大盛りである

Mサイズながら食べても食べても減らない

生ビールを飲みつつようやく半分ほど食べ終えたところで味の変化を出す

俺はオリジナルのタバスコをパラパラとふりかけた

この店のタバスコはそれほど辛くはないが風味が抜群だ

タバスコにより一瞬で味を変えたバジリコ

味に複雑さからくる深みが出た

「悪くないな」

晩年になりスプリンターが平坦での牽引役に転校するような感じだろうか

横風職人、集団コントロール

そういえば最近あの人の名前を聞かないな

ベンナーティ

どうしてるんだろうか?

俺は永遠に食べ終わらないかのような量のバジリコをひたすらくるくると巻きとった

 

 

総額1670円を支払い俺は店の外に出た

目指すは高島屋

相変わらずゲートタワーと高島屋との連絡通路はわかりづらい

俺は何度も迷いながら高島屋へと移動した

目指すは大京都展

平日とはいえかなり賑わっている

しかし北海道展ほどではないのでまだゆっくりと商品を見る余裕はある

俺は一通り見て回った

菓子関係もうまそうな店がひしめき合っている

たん熊北店のちらし寿司が恐ろしく小さく恐ろしく高い

見たところ駅弁よりしょぼい感じの見た目である

しかしそこには見た目からは想像できないぐらいの手間がそれぞれの具材にかけられていることであろう

しかし俺は買わない

鯖寿司はいづうが出店

今日は予算的に無理だ

GWに少々使いすぎた

そして今日、車の税金払えやハゲと封筒が届いた

俺の心はすでに決まっていた

やはりいつものアレ

とり松さんのばらずし

これなら1000円以下でも最高にうまい

俺はとり松のブースへと向かった

向かいにも鯖寿司が

こちらは焼き鯖寿司

鯖の塩焼きも売っている

だめだ・・・

すげえうまそうだ

どうしよう?

俺は迷いつつも無意識なうちにとり松の行列に並んでしまった

もう後戻りはできない

俺は焼き鯖寿司を断念した

とり松のばらずしはジロを見ながら食べる

今日のステージは明日以降になるだろうな

半分、青い。も録画しておいたやつを全て見れていない

それなのに先ほどから俺の頭の中で星野源の歌声が聞こえるのだ

みうらじゅんに似たトヨエツが五平餅を頬張っているのだ

でも五平餅って温めないとダメだよな

そもそも岐阜の東濃から名古屋に出てきた時点で相当な時間が経過しているはず

すでに水分飛んでパサパサだろうに

そして電子レンジで温めても無駄だ

それでも最高だとトヨエツは言った

それほどあの五平餅は

中村雅俊の作る五平餅がうまいのだろうな

いきなり倒れた時は驚いたが

ただの貧血

結局律は京大受験できずに早稲田と思わしき大学へ進学した

そして今、五平餅が全国的に人気だという

高速道路のSAやPAでバカ売れ

番組開始からGWまでで通常の1日平均の199パーセント

GW中にはなんと驚きの426パーセントだという

すごいな五平餅

やはり味噌だな

そしてわらじ型だな

でも五平餅って全国的な食べ物じゃなかったことを初めて知った

俺はてっきりみたらしだんごのようにどこにでもあるものだと思っていたが

違ったんだな

東海地方の東の山間部の郷土料理

今度食べに行こう

久しぶりに自転車で