あらゆる分野で若者の〇〇離れが進んでいるが今回は「だし離れ」である
来年の1月28日に第一回「だし検定」が開催されるようで、今回だしに関する意識調査が行われたのだ
すると驚くべき事実が判明した
23・4パーセントもの人がだしの取り方を知らないという結果に
年代別だと30代以下が約3割、だしの取り方を知らないと回答
そして30代以下では41・2パーセントの人がだしを取った経験がない
20代では52・9パーセント
10代では60パーセントと言うではないか
おそらくだし離れ自体は若者に限ったことではない
おっさんもおばさんもおじいさんもおばあさんも離れてるはずだ
よほど料理が趣味でない限り
もしかしたら飲食店なんかでもだしなんか取っていない店も増えてるのでは?
だしを取らない理由の一位は市販のだしの存在
いつでも簡単に最低限のだしが取れる優れもの
俺は粉末のを調味料としても使っている
この便利商品の普及によりあらゆる年代でのだし離れが進んでいるのだ
そしてだしを取った経験がある人の中でもだしをとる頻度は「年に数回」の人が29・3パーセントで「年に一回以下」が15・2パーセント
約半数の人が年に数回以下しかだしを取らないという
だしを必要としない欧米化な食生活も影響してるんだろうな
ただ俺が1番驚いたのは10代の若者が6割だしの取り方を知らないという事実
それは俺が人生の中で唯一だしを取った年代が10代だからである
それは小学校の家庭科の授業である
俺は学校で昆布とカツオでだしを取り味噌汁を作ることを学んだのだ
学校で学んだことはすぐに実践したくなるのが子供である
俺は家でも自らだしを取り味噌汁を作っていたのだ
今は学校で教えないのだろうか?
教えないから知らないんだろうな
30代以下でも4割がだしの取り方を知らないんだし
俺らの年代のすぐ下辺りから教えなくなったのだろうか?
そういえば俺が子供の頃は鰹節も家で削ってた時代だった
カンナの下に箱がついた削り機で鰹節を削るのは面白く、鰹節削りは子供の役目でもあったのだ
気分は大工さんであった
そして削りたての鰹節はとてもいい香りがして美味かったのだ
そんな鰹節も今では削られたものがパック詰めされている
昆布だってだしに加工されたものが粒状や粉末になって売られている時代である
学校でも市販のだしパックを使うのかもしれないな
まずは水に昆布をつけて30分以上時間を置いてから中火にかける
沸騰直前に昆布を引き上げ火を止める
次に鰹節だ
温度が下がった頃合いを見て
多すぎるんじゃないかと思うほどの鰹節を先ほどの昆布だしの鍋の中に入れる
再び火を入れる
30秒ほど煮出し
鰹節を濾して1番だしの完成だ
お吸い物、うどん、そばのだしに最適
この1番だしで使用した昆布と鰹節でさらにだしをとると2番だしになる
煮物や味噌汁なんかは2番出汁がいいそうだ
まぁ基本的なだしの取り方は小学生でもできるほど簡単だ
そこから極めるには才能と経験が必要なんだろうが
そんな和食の基本でもある「だし」
何故人々は取らなくなったのか?
俺が子供の頃はおせちなんかもほとんど家で作っていた
それが今ではスーパー、デパート、コンビニなどで完成されたものが売られている
デパートのおせちなんか洋食に中華などもはやおせちとは呼べないものばかりである
それでも無理やりおせちと呼び高額な値段で販売する
数年前に話題を呼んだスカスカおせちなんか市販の6Pチーズだかが入っていた
こういった日本古来の風習の消滅もだしを取らなくなった原因なんだろうな
でもちゃんとした店でちゃんとしたお吸い物を飲むと感動するほど美味い
日本が誇るだし文化
たまには家庭でもちゃんとだしをとった方がいい
湯豆腐なんて昆布一枚敷くだけだしな