鯖棒亭日乗(下)

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浅草寺が家賃値上げで仲見世が存亡の危機

東京の浅草といえば浅草寺

というぐらい世界的に有名な寺院だ

俺も東京に行くと必ずと言っていいほど訪れるお寺である

周辺には永井荷風池波正太郎が通った店もあるし釜飯発祥の店もある

しかし俺が滞在中毎日のように通う店は水谷である

電気ブラン神谷バーも眺めるだけで入ったことはない

ちなみに電気ブラン明治村で買える

スーパーや酒屋なんかでも見かけるようになった

そんな浅草

浅草寺

そういえばどんな宗派なのか?

調べてみた

聖観音宗の総本山となっている

正直初めて聞く宗派だ

聖観音LOVE的な宗派ぽいが元々は天台宗だったらしい

それが第2次世界大戦後に独立して聖観音宗の総本山になったそうだ

まぁ名前からわかるように本尊は聖観音

様々なバリエーションがある観音菩薩の中の元となるノーマル観音様である

ちなみに琵琶湖周辺には十一面観音がいっぱいである

現代において仏教の宗派から独立するのは大抵は金で揉めた時のような気がする

浅草寺といえば日本屈指の人気観光寺

収入もかなりあると思われる

比叡山に上納金を収めるのが馬鹿らしくなったのかもしれないな

そんな浅草寺

日本最古とも言われる商店街の仲見世通りがなんと存亡の危機を迎えてるというのだ

浅草寺の門をくぐり表参道の左右に店を連ねる仲見世、東に54店西に35店だ

実はこの仲見世は土地は浅草寺の所有だが建物は東京都の所有物だった

そのために今までお店の人は家賃を東京都に収めてきたそうだ

それが7月から大家が変わったのだ

なんと東京都から浅草寺が買い取ってしまったのだ

これで土地も建物も全て浅草寺の所有となった

そして9月

突然2枚の紙が配られたという

そこに書かれた言葉に店主たちは目を疑った

「来年の1月から家賃を16倍にするからよろしくね」

おそらく通常の人間の脳であれば最初から16倍という数字は認識しない

まずは「1・6倍かぁ」「きついなぁ」

それから数秒後に「ん?待てよ」

キムタクなら「ちょ、待てよ」

「1・6倍でなくて16倍だと!!」

そこで初めて大騒ぎとなるのだ

まさかいきなり家賃が16倍になるなんて、もう頭を抱えるどころではない

これからどうすればいいのか?

店をたたむことも検討せざるおえない状況である

そもそも東京都に家賃を払ってた時は破格値の月23000円だという

浅草の一等地で23000円はさすがに安すぎるを通り越してタダみたいな値段である

そこで浅草寺が周辺の家賃の相場から弁護士と相談して決めた金額が16倍の37万となったのだ

そもそもこの騒動のきっかけは東京都

2011年に東京都が仲見世に対して「仲見世通りは収益事業を行っているのだから固定資産税を払え!」と脅しをかけてきたこと

そこで浅草寺が買い取ったのだろうが

今度は浅草寺が家賃を2万3千円から37万円へ値上げ

なんかもう守銭奴だらけの状況だが

今までが破格の家賃だっただけに難しい問題である

周辺の店からすれば「なんであいつらだけ家賃が安いんだ!」となる

そう考えると今回の値上げは妥当なのかもしれない

しかし大家がお寺だということを考えたら

やはり守銭奴のような気もする

一体どうすればいいのか?

相手が東京都と浅草寺

個人の経営者が喧嘩して勝てる相手ではない

かといっていきなり16倍の家賃は無理だ

仲見世も大手資本のチェーン店ばかりになってしまうのだろうか?

そうなったら観光的にも大打撃

何を思う聖観音

これでいいのか?浅草寺