鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

名古屋「山本屋本店」なめこ丼600円と唐揚げ250円

名古屋で味噌煮込みうどんといえば

山本屋本店と山本屋総本家

この二つの店の違いは良くわからない

この二つ

暖簾分けされたとか兄弟で店を分けたとかでは無い全くの別会社

どっちが元祖なのかも良くわからないと言うことだ

今宮神社のあぶり餅屋みたいな感じなんだろうな

そして俺は生涯で1度だけ「山本屋」で食べたことがあるが、どちらで食べたかは定かでは無い

とにかくやたらと固い麺に驚愕して「こんなの味噌煮込みじゃ無い!」と子供ながらに思った店である

その味噌煮込みは俺が食べてきたどの味噌煮込みとも似て非なるものであった

そして俺は確信したのだやはりスガキヤの袋麺の味噌煮込みだなと

それ以来俺は山本屋系の店には数十年間、足を踏み入れてはいなかった

そんな俺がこのブログを始めた頃に久しぶりなのか初めましてなのかは不明だが

とにかく山本屋の屋号を名乗る山本屋本店のルーセントタワー店へと足を踏み入れたのだった

その時のことはブログの「味噌たまご丼」に書いてある

この時はテレビで紹介された食レポに驚愕し、その味が気になって店を訪れたのであった

そしてその時の食レポは「まるでご飯に味噌汁をかけたような・・・」

味噌たまご丼はまさに味噌汁かけご飯であった

しかしそのチープさがたまらなくクセになる味であった

事実値段も安い

何よりも生ビールが安いのだ

 

そんな俺は連日のハードワークによりカチカチになった筋肉をほぐしてもらいに行ってきた

そんな帰りのランチどきである

7月の中旬から取り掛かっている仕事があるが入金は年末になる

それまでは収入がほぼ0となる俺

贅沢はできない

わずかな貯金を切り崩しながら日々生活しているのである

そんな俺は思い出したのだった

山本屋本店の存在を

あの店なら1000円以内で食べれそうだな

目指すはルーセントタワー店

名駅の雑踏を抜けひたすら地下道を移動する

地下道の壁には様々な影絵が描かれていて歩いてる俺たちを飽きさせることなくルーセントタワーへと運んでくれるのだ

距離はそこそこある

そのために観光客がルーセントタワーまで足を延ばすことは少ない

そしてそれは名古屋めし系の有名店であっても空いていると言うことでもあるのだ

店の前に立った俺はメニューを確認

まだあるぞ

「丼」が

ここルーセントタワー店のみ丼系メニューが存在するのである

これは味噌煮込みが食べたく無い人には嬉しい

そして生ビールも相変わらずの安さであった

俺は迷うことなく店内へと侵入

すぐに店員さんにひとり客だと言うことを告げた

「そちらの二人掛けの席へどうぞ」

俺は空いている二人掛けの席に腰を下ろした

この店のいいところは

休日のランチどきでも空いている

生ビールが安い

ゆったりと椅子に座れる

この3点である

そして味噌煮込み以外のメニューも揃っている

一品おつまみ系も充実しているのだ

俺はメニューをチェックする

一応俺の心は決まっていたのだが慌てない慌てない

ここで再考することにした

「少し時間が欲しい」

俺はそう店員に告げると静かにメニューを広げたのであった

まず俺の目に飛び込んできたのが小さな二つのおすすめメニュー

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生ビールは決定だな

絶対に外せない

しかも360円

鶏の唐揚げが気になる250円

写真を見る限りでは衣がもたっとして非常にまずそうだ

次に丼系メニューを見た

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俺が再考した原因は「なめこ丼」の存在である

俺は豆腐丼に心を惹かれていたのだ

ヘルシーで植物性のたんぱく質まで取れるまさに畑の牛丼

そんな豆腐丼を食べるつもりで長い長い地下道を抜けてきたのだ

しかしなめこ丼の存在が気になって仕方がない

おそらく唯一味噌系ではない丼メニュー

さすがになめこまで味噌味だったら仏のような俺でもご立腹する

秋だしな

ここはやはり「なめこ丼」かな

俺の心は決まったのであった

そして保留していた唐揚げ

人気メニューだと言うことを信じて注文することにした

さすがになめこ丼だけではカロリーが足りない

そしてこの時、俺の体はたんぱく質を欲していたのだ

動物性のたんぱく質

そのためにコレステロールの少ない鶏肉はちょうどいい

衣の脂分が気になるが、その点については見て見ぬ振りをしよう

そこまで考えてたら何も食べれなくなる

俺は思い切って鶏の唐揚げも注文したのだった

すぐに生ビールが運ばれてきた

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360円

通常600円と書いてあるが俺が知る限り常に360円である

正直360円はありがたい

突然の解散に突然の希望の党にパニクった民進党

そんな混乱する日本で360円で生ビールが飲めるのは非常にありがたい

そして学生たちがワイワイ騒ぐような店ではなく大人が静かにのんびりと飲める店で

360円は非常にありがたいのだ

俺は感謝した

全ての神と仏に

周りにの会話に耳を傾けるとどうやら観光客の人が多いみたいである

そしてやはりみんな味噌煮込みを食べている

おそらく「なめこ丼」なんて食べるのは俺ぐらいではなかろうか?

そんな不安が頭をよぎった時に「それ」はやってきたのだ

確かに「それ」は俺の前に置かれたのであった

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なめこ丼 600円

山形県産の大粒なめこを使用してあるそうだ

トッピングはネギとわさび

なめこの茶色にネギの緑が映える一品である

600円ながらそれなりにボリュームもある

さすがにこれで少なかったら低カロリーなだけに俺の体は午後からエネルギー切れを起こしかねない

ちなみに大盛りにするには100円を追加するように店から要求されるのだ

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予想以上のなめこ丼に歓喜した俺は満遍なくわさびをなめこの上にばらまいた

そして軽く混ぜ混ぜしたのだ

途端に粘りを出すなめこ

一体どんな栄養素があるのか気になった俺はネットで調べてみた

「ムチン」と出てくるがどうやらこれは正しい情報ではないとのご指摘を頂いた

ムチンとは動物性のものであって植物性ではないとのこと

俺は頭の悪い人間なんで詳しくは分からないが

なんでもかんでもネットの情報は鵜呑みにするべきではないということだ

それはこのブログにも言えることで適当に読み流してほしい

たんぱく質と糖類の結合によって何かが生まれるらしい

そしてヌメヌメとなる

これはオクラにも含まれるという

胃炎、胃潰瘍の予防

ドライアイの予防

風邪などのウイルスの侵入防止

肝機能、腎機能の正常化

二日酔いの予防

まさに完璧食品

それに加えて疲労回復、夏バテ防止機能も搭載

ガンマGTPが高く疲労困憊な俺の体は自分でも気づかないうちにナメコに含まれるネバネバを欲していたんだな

その他には健康食品でよく聞くコンドロイチン

アンチエイジング、美容に効果があるという

女性も歓喜だな

そして関節の痛みも緩和する

さらにトレハロースも含まれているという

お肌の乾燥を防ぎ腸内環境を整えてくれるそうだ

あとは免疫力を高めるβグルカン

これによりウイルスへの抵抗力を高めてくれる

しかも抗がん剤にも使用されるほどのものだそうだ

食物繊維

ナイアシン

ナイアシン中性脂肪コレステロールをの値を低下させてくれる

なんて素晴らしい食品なんだ

なめこって

伊達にヌメヌメしてたわけじゃないんだな

女子はもっともっとなめこを食べるべきだな

なめこ女子

みんなヌメヌメになるべきだ

 

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続いて唐揚げがやってきた

俺は目を疑った

こ、これがあの写真の唐揚げなのか?

再び俺は唐揚げを見た

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メニューの写真より実物の方がうまそうじゃないか

こんなことは珍しい

俺は250円の唐揚げを食べてみた

とても熱々だ

そしてうまい

人気メニューなのも納得だな

少々塩をつけてみる

より一層鶏の味が引き立つ

脂分は少なめで弾力のある鶏肉

噛めば噛むほど旨味が口の中に広がっていく

コスパ抜群の唐揚げだ

しかもキャベツまでついてるし

この濃厚なマヨがまたうまい

俺は生ビールと唐揚げという黄金コンビを心ゆくまで堪能した

時にはそのままで、時には塩をつけて、そして気が向いた時にマヨをつける

3種類の食べ方が俺を楽しませてくれる

俺はすっかりなめこのことを忘れて休日の昼を楽しんだのであった

そしてついに俺はなめこ丼に手をつけた

ヌメヌメななめこ

レンゲですくい上げて口の中へ

ほんのり醤油ベースで味付けされたなめこ

わさびがいい塩梅で効いている

爽やかさと辛さがとても心地いい

そして何よりなめこなめこが・・・うまいのだ!

自然の恵

なめこ

レンゲですくってもすくってもなめこはなくならない

だめだレンゲが・・レンゲが・・・止まらない・・・

もっとゆっくり味わうんだ

もっとちゃんと嚙みしめるんだ

しかし俺の手が勝手に高速で動いてしまう

ヌメヌメがたまらない

あぁ、アァアアアああああぁぁぁぁぁ・・・・

 

 

完食

 

俺はレンゲにへばりついた2粒のご飯粒までも箸で食べ尽くした

ごちそうさまでした

自然の恵ってやっぱりうまいな

でもこれは養殖のなめこだろうけどな

俺は腹一杯になった

 

合計1306円

 

なかなかいいランチであった

 

 

俺はそのあと名鉄へ移動する

ものすごい行列ができている

どうやら赤福行列

毎月1日限定の朔日餅みたいだ

果たしてここまで並ぶ価値があるのだろうか?

他にうまい和菓子いっぱい売ってるのにな

俺はそんな行列をよそ目に高島屋のデパ地下へ移動した

いつものように美濃吉の惣菜屋へ

「おっ名残ハモじゃないか!」

俺は瞬時に決断

名残ハモの八幡巻きを購入

通常の八幡巻きはうなぎだがこれはハモで巻かれているのだ

しかも名残ハモ

通常ハモは祇園祭の頃に旬を迎える

そのために祇園祭はハモ祭りと言われるのだ

そして秋になるとハモは脂が乗ってくるのだ

これが2回目の旬で「名残鱧」となる

つまり今の季節もハモの旬

季節ものだけに買わずにはいられない

これは今日の酒のつまみ

昨日半分だけ見た京都人の密かな愉しみの続きを見ながら食す

そしてそのあとで食べる寿司も購入

お稲荷さんと干瓢巻き

どちらも俺の大好物である

これにより今日の俺の部屋は簡易的な寿司割烹と姿を変えるであろう

一品料理で飲み

締めに寿司をいただく

実に贅沢な夜になりそうだ

 

このあとで俺はこれまた今が旬の栗きんとんに心を奪われた

恵那から数店が店を出してるがどの店も行列

そしてバラ売りをしていない

俺はお気に入りの和菓子屋「たねや」へ向かった

醤油餅まであるじゃないか

しかしさすがに栗きんとんとの併用はカロリー過多になる

俺は醤油餅は断念して栗きんとんを2個購入

仏壇に備えた

これは寿司割烹のラストをかざるデザート

お茶とともに頂くのだ