鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

名駅「竜むら」銀だら幽庵焼き御膳

2017年9月3日

北朝鮮が6回目の核実験を行いICBM用の水爆が完成したと発表した

これにより各国最大限にきつい言葉で抗議

一気に世界情勢が緊迫し始めた

いくら抗議しようが北朝鮮には効き目がない

経済制裁を加えようが裏で助ける国もあるという噂だ

アメリカのレッドラインは2段跳びで完全に超えてしまった

今の所トランプは無反応

おそらく水面下で日本、韓国、ロシア、中国あたりと電話会談

さらに国連加盟国にも根回しをしてるかもしれない

とりあえず経済制裁で時間を稼ぐのか?

それとも開戦?

そうなったら日本が攻撃を受ける可能性も高い

東京が攻撃されたら世界中の経済が大混乱

日本は完全停止して仕事も進まず俺自身も資金がショートして途方にくれるだろう

しかし日本は何事もないかのように時間が過ぎていく

俺も普通にブログを書いている

そして今日もブエルタを見るだけだ

今回の核実験は各局特別特番で放送するぐらいの大事件だと思うのだが

でも俺としてはブエルタがみたい

ミサイルに対して今更ジタバタしても仕方がない

シブがき隊だって「ジタバタするなよ」って歌ってたしな

なので今日は最後の晩餐ならぬ最後のランチ

俺のとっておきの店

名駅はチカマチラウンジにある割烹スタイルの和食「竜むら」へ行ってきた

俺はここの銀だらが大好きなのである

創業35年以来

変わらぬ味の銀だら幽庵焼き御膳だ

銀だら御膳は品数により3種類ある

以前までは2種類だったが知らないうちに3種類に増えていた

そしてそのことを知らずに俺は華を注文した

店はゲートタワー効果なのか以前ほどの行列はできていない

名前を書いて数分で順番が来た

カウンターだと一人でも入りやすい店である

目の前の板場では止まることなく料理の盛り付けがされてるところを見ると予約の懐石コースの人も多いのかもしれない

この店はひつまぶしを食べる人が多いが

俺としてはとにかく銀だらを食べて欲しい

名代の銀だらを

銀だらの幽庵焼き御膳は月、華、錦の3種類

まず基本となるのが1350円の月である

「銀だらの幽庵焼き、野菜の焚き合わせ、もずく、季節の豆腐、ごはん、汁、漬物」

この基本形に本日の天然魚のお造りが追加されたのが「華」で1700円だ

ここからさらに、ズワイガニの茶碗蒸しを追加すると「錦」になり2000円となる

この最後の「錦」が以前はなかった

俺も店を出てから知ったのだ

そのため今日の俺のランチは「華」である

1700円である

でも300円プラスで茶碗蒸しがつくなら錦にすればよかったな

とりあえず北朝鮮のミサイルが飛んでこないことを願うばかりである

俺が次回ズワイガニの茶碗蒸しを食べるまでは

この店は青森の田酒がおいてある

俺の好きな酒だが今日はビールだけで我慢だ

なんせガンマGTPとやらが高い

俺の体のことを心配してくる人も世界中に一人ぐらいは存在するかもしれないしな

俺はメニューを見ることなく注文した

「銀だら華と生ビール」

もう何回目だろうか?

何度食べてもたまらない美味しさである

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まずは生ビールだ

飲めるうちに飲んでおかねば

ミサイルが着弾したらそうそうは飲めなくなる

俺は少しずつ味わうように生ビールを飲んだ

すっかり涼しくなったために一気に飲まなくてもよくなったのが嬉しい

俺は本を読みながらちびちび飲んだ

ランチ時は料理が提供されるのは早い

銀だら以外は作り置きだしな

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銀だらの幽庵焼き御膳 「華」1700円

相変わらず美味そうだ

はやる気持ちを抑えて俺は刺身から手をつけた

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天然の刺身が2種ついてくる

俺の経験上マグロはいつも出てくる

そして本日は天然のヒラメだ

コリコリムチムチとほんのり甘いヒラメの刺身

名古屋で食べるにしては中々のものである

マグロも安定の美味さだ

そしてこの手の店にしては大きく切ってあるのも嬉しい

たまらん

ビールが進む進む

そして決してわさびは醤油には溶かさないこと

池波正太郎先生の教えである

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もずく酢でインターバルだ

子供の頃は大嫌いだった酢の物も大人になると美味く感じる

特に疲れた体に酢の物は全身に染み渡る美味さだ

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そしてここで主役の銀だらを少々つまむ

やはりこいつを目の前にして我慢はできぬ

箸でほろほろと崩れる柔らかな銀だら

一口食べてみる

「ああ・・・」

しみじみと美味い

いつもと変わらぬ味

香り豊かな醤油に三日間漬けて一つ一つ香ばしく優しく焼き上げられた銀だら

脂の旨味が口の中にじわっと広がり続けるのだ

ここでもビールが進む進む

そして無性に白飯をかきこみたくなる衝動を抑えねばならない

まだだ、まだ早い

銀だらは2切れある

今はとりあえず酒を楽しむのだ

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続いて野菜の焚き合わせ

京都なら野菜のたいたん

俺の大好物の高野豆腐も入っている

一般的な名古屋の和食屋の煮物は味がかなり濃いめだ

そのため俺の口には合わないのだが

ここ竜むらの焚き合わせは出汁を効かした薄味でちゃんと素材の味を引き出してある

ただ一般的な名古屋人には薄いと感じる人も多いのかもしれないな

個人的にはちょうどいい塩梅でもある

日本酒が無性に飲みたくなる

我慢我慢

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最後に季節の豆腐だ

店の手作りで胡麻豆腐

緑色はよもぎなのかな?

竜むらの豆腐はかなり美味い

サイズが小さいのが残念ではあるが

これも日本酒だな

でもやっぱり美味いなぁ

ビールを飲み干した俺は残りの銀だらを白飯の上に置いた

あとはガツガツと

至福の時間の始まりだ

皮のすぐ下のわずかな部分の身が最高に美味い

口の中でとろけていくではないか

幸せだなぁ

再びこの銀だらが食べられるように平和な世界であって欲しいと心の底から願う

俺であった

 

とにかくこの店では銀だらを食べて欲しい

でもひつまぶしを食べる人がやたらと多いんだよなぁ

予算に余裕のある人は松花堂もおすすめ

松花堂にも銀だらは一切れついてくるのだ

休日の昼

カウンターでのんびりと静かに美味い酒を飲み美味いものを食べる幸せ

本当は教えたくない店でもある

これ以上混むと困るからだ

でも一度食べてみて欲しい

ここの銀だらの幽庵焼き御膳を