鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

5勝目キッテル

2017年ツール・ド・フランス第11ステージ

ピレネー山脈の入り口の街ポーへゴールする平坦ステージだ

距離は203キロ

ほぼ平坦だが4級山岳が一個だけある

特別この僅かな山岳ポイントを欲しがるものは今年のツールにはいない

レースがスタートすると一斉に3人が飛び出す

マルコ・マルカート(イタリア、UAEチームエミレーツ

マチェイ・ボドナール(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)

フレデリック・バカールト(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)

そしてこの日もこの3人の後に続く者はいなかった

メイン集団も5分差程度で抑えて走る

この日も集団を引くのはクイックステップとロットソウダルとカチューシャ

それぞれキッテル、グライペル、クリストフのためだ

クリストフは水面下でアスタナとの交渉が進んでるらしいが、アル、フグルサングと総合系を抱えるチームだけに大丈夫なんだろうか?

少なくともツールでは満足なトレイン要因は用意してもらえないだろう

この日は向かい風

それでも平均44キロほどで走る逃げ集団

メイン集団も途中からやる気を出して2分半までタイム差を縮めて維持する

コースは直線の平坦

集中を欠く選手も多いだろう

そんな中、補給ポイントで落車が発生した

アスタナのカタルドが手を痛めてリタイア

同じくアスタナのエース、フグルサングも手を痛めたもようだが再スタートした

あとは総合優勝を狙うバルデも落車

怪我の具合は軽いみたいだが、本当のことはわからない

途中から集団が横風を警戒してピリピリし始める

そのために自然とペースアップ

残り30キロ地点では逃げとの差が30秒に

もういつでも捕まえられるタイム差だ

すると逃げの3人の中からボドナールが単独アタック

他の二人をぐんぐん引き離す

さすがに独走力のあるボドナール

去年のツールではサガンやフルームと一緒に逃げ切っている

あと30秒が縮まらなくなる

そしてメイン集団はこの日も激しく位置取り合戦を繰り返す

全チームが横風を警戒している

すると残り22キロ地点でまたまたコンタドールが落車

すでに総合争いからは大きく離されているが、アシストに助けられてなんとか集団復帰を果たした

それにしても引退が近い選手は本当によく転ぶ

逃げのボドナールとの差は一向に縮まらない

残り10キロ地点では40秒

コースも逃げ有利なコースが続く

逃げ切りか?

少しづつだか差を縮めながら残り1キロのフラムルージュを通過

まだ捕まえられない

各チームはスプリントに備えての位置取り

残り250メートルでようやくボドナールが吸収される

あと250メートル

200キロ以上逃げてきて残り250メートル

しかしその250メートルは200キロよりも遥かに遠い

そして集団はそのままスプリントに入る

キッテッルが強すぎるためにまともなスプリントでは勝てない

ボアッソンハーゲンが雪辱を晴らすロングスプリント開始

続いてマイケルマシューズ

キッテルはこの日もかなり後方からのスプリント開始

その番手をフルーネウェーヘンが取る

グングン加速するキッテル

ついにボアッソンハーゲンも捉えて先頭に立つ

フルーネウェーヘンはキッテルに並びかけるも交わすまではいかない

この日も最後まで踏み込まずに勝利を確信してのガッポーズとなった

 

それにしても強すぎるキッテル

 

まともにやりあってはまず勝てない

とりあえずレースはピレネーに入る

スプリンターはしばらくおやすみ

今日は逃げが決まる可能性が大きい

総合も動くが逃げは逃げで逃がしてもらえそうな予感

ウランが総合上位でなければローランとか面白かったが

さすがに自由はもらえないかな

あとはコンタドールの介護をしなくてもいいのならパンタノも狙えそうだ

UAEのウリッシ

BMCはロッシュ

でもやっぱり山岳賞狙いで確実に逃げるバルギルだな

 

優勝逃げ切りバルギル

2位ヴィエルモーズ

3位フルーム