鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

2019ツール・ド・フランス第17ステージ

2019年ツール第17ステージ

アルプス3連戦へ向けての移動ステージ

ゴール前に3級山岳があるためにピュアスプリンターはここでポジションを下げてしまう可能性がある

そのために狙えるのはパンチャー系が有利なコースレイアウト

ポン・デュ・ガール〜ギャップ
距離は200キロで獲得標高2000メートル

あの水道橋がポン・デュ・ガールである

日本だと京都の南禅寺の境内で水道橋が見られるがやはり本場は規模が違う

翌日から大事な大事なアルプス3連戦を控えているために各チーム元気な奴を逃げに乗らせて他はお休みするステージ

とにかく今は休むことが大事なのである

放送が始まると33名の大きな大きな逃げ集団

「みんなで逃げれば怖くない」

 

クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
アンドレア・パスクアロン(イタリア、ワンティ・グループゴベール)
バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード
ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード
トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード
ルイ・コスタポルトガルUAEチームエミレーツ
セルジオルイス・エナオ(コロンビア、UAEチームエミレーツ
スヴェンエリック・ビストラム(ノルウェーUAEチームエミレーツ
ヴェガールステイク・ラエンゲン(ノルウェーUAEチームエミレーツ
ヘスス・エラダ(スペイン、コフィディス
ピエールリュック・ペリション(フランス、コフィディス
ナトナエル・ベルハネ(エリトリアコフィディス
アントニー・ペレス(フランス、コフィディス
グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)
ミヒャエル・シェアー(スイス、CCCチーム)
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
イェンス・クークレール(ベルギー、ロット・スーダル)
ダニエル・オス(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)
ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク、ミッチェルトン・スコット)
ゴルカ・イサギレ(スペイン、アスタナ)
オマール・フライレ(スペイン、アスタナ)
サイモン・クラーク(オーストラリア、EFエデュケーションファースト)
トーマス・スクーリー(ニュージーランド、EFエデュケーションファースト)
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)
カスパー・アスグリーン(デンマーク、ドゥクーニンク・クイックステップ
ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)
アレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼール)
ディラン・トゥーンス(ベルギー、バーレーンメリダ
ニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)
ネルソン・オリヴェイラポルトガル、モビスター)

 

一番総合タイムが良い選手でもムーリッセの28分遅れ

まぁ20分ぐらいは逃がしても大丈夫な逃げ集団

「どうぞ逃げてください」的な展開

タイム差もすでに7分でじわじわ広がっていく

メイン集団のコントロールはドゥクーニンク

その後ろにはFDJ

完全に逃げを追う気はない

放送開始直後で逃げ確定なレースである

永井さんも言っていたがよくわからないのがFDJの後ろにつけてるバーレーン

この日何かをするわけでもないのに何故この位置に?

ただの危険回避なのか?

たまたまこの位置になったのか?

イネオスはいつもより後ろにいる

 

ざっと逃げメンバーを見てみると

コース的にバッチリハマる選手が数名逃げている

トレンティン、ヴァンアーベルマート、ボアッソンハーゲン

展開によっては後ろ髪のオスも行ける

これらスプリント力のある選手をどこでどう蹴落とすのかがその他大勢の逃げメンバーの思惑

とりあえずはレース後半まで仲良く逃げるだけである

 

途中で土砂降りにあったりするが猛暑のフランスだけに返って涼しいのかもしれない

解説のシマノレーシングの話をぼっと聞きながらレースは進んでいく

野寺さんは昨日からしゃべりっぱなしである

さすがに景色は綺麗だ

そのことだけでも見てる価値はある

 

相変わらず野寺さんが喋ってる

すると逃げ集団で動きが出る

どうやらこのままの大集団で行くのを嫌う選手が小集団に絞ろうとアタックを仕掛けてきた

それでも喋るのをやめない野寺さん

そんな中でようやくレースは動いた

 

 

残り26キロ

オス、アスグリーン、グジャール、イサギレ、スクーリー、トレンティン、ヴァンアーフェルマート、ラエンゲン、スクインシュ、ペリション、キング

逃げ集団は11名に絞られた

しっかりと優勝候補たちも名を連ねている

やはり蹴落とせなかった

このまま彼らをゴールまで連れて行くのは危険だ

やはり勝負は3級山岳か

 

と、誰もが思ってたかもしれない

その隙をついたのが一番スプリント力のあるマッティオ・トレンティン

スルスルっと前方に飛び出る

「ん?」「ん?」

お互いにお見合いする逃げメンバー

「おいおい誰か追えよ」

「ここはあなたでしょ」

「いえいえ私はほら今日あれだから」

「あれってなんだよ、女の子の日とでも言うのか?」

「まぁそう捉えてもらっても一向に構わない」

「仕方ねえな、そうなると残るはあいつだな」

「おいお前が行けよ」

「なんで俺が・・・」

「そういうあなたが追ってくださいよ」

「なんだこら!」

「俺様は無駄な足を使いたくねえんだよ」

「そんな理不尽な・・・」

「誰だって無駄な足は使いたくないですよ・・・」

のび太のくせに生意気だぞ!」

 

お見合いをする逃げメンバー

その間にトレンティンはどんどん差を広げていく

ここで危機を感じたペリションが単独でトレンティンを追走開始

「待ってよ!トレンティン」

毎回おなじみの光景だ

そしてトレンティンは待たない

 

 

正直ゴールスプリントになっても勝つ確率の高いトレンティンが3級山岳手前でアタックで独走に持ち込んだ

これはよほど調子が良く自信があるとうことだ

実際に3級山岳に入っても彼のペースは落ちない

このまま下りに入られたら・・・

そんな中で逃げのメンバーからドゥクーニンクの機関車アスグリーンが飛び出す

先行するペリションとの差をぐんぐん差を縮めるアスグリーン

トレンティンは後続に30秒差をつけて3級山岳の下りに突入

ペリションを交わしてアスグリーンが2番手に浮上

しかしここからが縮まらない

トレンティン独走でステージ優勝

見事に狙ったステージでの逃げ切り勝利となった

 

 

毎回のことながらロードレースは一瞬の判断で勝敗が別れる

なぜ?他のメンバーはお見合いしてトレンティンを直ぐに追わなかったのか?

ツールもすでに17ステージ

誰もが限界近くで走っているのだろう

結局は追えないのである

 

 

メイン集団ではちょっとしたいざこざが

途中でマルティンが幅寄せしてルーク・ロウがご立腹パンチ

総合を争うライバルチーム同士のポジション合戦で二人は失格処分となった

お互いに貴重なアシストを失ったイネオスとユンボ

優位になるのはドゥクーニンクとFDJ他

特にフランス人にとっては嬉しい彼らの失格

さすがツールである

ホームアドンバンテージではないと思いたい

 

 

それ以外は何も起こらないメイン集団

20分以上遅れて仲良くゴールした

 

 

さぁ今日の第18ステージ

いよいよアルプス3連戦の始まりだ

とりあえず今日は下ってゴール

しかし最後の超級にボーナスポイントがある

実質ここがゴールとなるのかもしれないな

この超級に入る前にすでに集団は総合エースのみ

アシストはポエルスとゴデュぐらいか

アラフィリップはとにかくイネオスのケツにしがみつくだけ

ペースで登るGとクライスヴァイク

お互いに早い攻撃は仕掛けにくい

モビスタはなんらかの攻撃を確実に仕掛けてくる

アマドール、ソレルを使いランダを走らせる

バルベルデは後方支援

キンタナは蚊帳の外

このモビスターの動きに誰が便乗するかだろうな

孤独なブッフマン

そして絶好調のピノ

とにかく差を詰めたい選手が動く

僅差で登り切れば下りでまた一つに

 

 

難しいな

予想がつかない

ボーナスいらないのなら逃がしちゃうし

そうなるとニバリとかバルギルとかバルデとかキンタナとか

調子の悪いエースたちの争いになる

まだアルプスは2つある

真の戦いは山頂ゴール2連戦だな

 

今日の第18ステージ予想は

視聴率50パーセント越えのフランス人のために

フランスチャンピオンのバルギルだな

でもバルギルって何分遅れなんだろう?

10位のリッチーが6分半遅れだからそれ以上か

でも最後は下り

ニバリ爆走もありえる

でもあまり調子良くなさそう

迷いだしたな俺

 

迷った時はバルデ

彼もまた下りは早い

そしてすっかり忘れているが彼もまた期待のフランス人

 

今日の第18ステージ予想はバルデで

 

 

 

今日は放送時間が早い

5時45分

録画して追いかけ視聴だな

ピノ用意しないとな