鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

大名古屋「浪花ろばた八角」初カツオのたたき定食900円

平成最後の桜日和

今日は朝から体のメンテナンス

いつものようにドトールで時間調整

Tポイントカードはめんどくさくて提出しない

何やら電子マネーみたいな新しいカードを勧められた

しかし俺は月に一回モーニングを利用するだけ

多分ポイントはほとんどつかない

そして俺がドトールを利用する理由の一つに小銭が欲しいからというのがある

チャージしたカードで支払っては小銭がゲットできないのである

それでなくとも既にポイントカード地獄

最近はやたらとpay系が増えてきている

もはやパニック状態

一体どのpayで支払えばいいのか?

なので俺はいつもニコニコ現金払い

やはり現金最強である

古い人間だと言われようが構わない

俺は小銭がないと困るのである

 

車窓からはところどころで桜が見える

今年もなんとか日曜日に満開になってくれた

これも俺の日頃の行いが良いからだな

俺は俺自身に感謝した

体のメンテを終える

コチコチになった筋肉が鮭フレークかのようにほぐされた

俺は意気揚々と名駅を目指した

今日はなんとなく人が少ない気がする

みんな花見をしているのか?

それともフランドルに備えてるのか?

俺は昼飯を食べるべく大名古屋を目指した

ちょっと前まではガラガラだった寿司屋が行列になっている

なぜ人は並んでまで食べようとするのか?

その一方で行列だった店が閑古鳥

やはりみんな飽きやすい

俺はいつものように3階を目指した

俺がたまにバーゲン品を購入してた店が消滅している

何故俺がいつも利用する店は潰れるのだろうか?

世界の7不思議に入れても良いぐらいだと思う

「さて何を食べるか?」

幸いどこも行列は出来ていない

店の前で軽く呼び込みを行うお姉さん

なかなか可愛い

しかし残念ながら俺は箸とスプーンでしか食べれない人間

フォークとナイフを使用する料理は苦手なのである

そして横文字が並ぶメニュー

花粉症で目がよく見えない俺には何が書いてあるのかもわからない

俺は軽く会釈してその場を素早く立ち去った

迷った時はいつものあの店

浪花ろばた八角

俺はガラガラの店内に侵入した

店員の話によればカウンターならどこでも好きなところに腰かけても良いということらしい

俺はあそこにしようか?ここにしようか?

数秒迷った挙句一番近い場所に腰を下ろした

「どっこいしょ」

荷物を足元の物入れに収納

すかさず注文する

実は既に決めてあった

期間限定メニュー

「初カツオのたたき定食」900円

季節ものだしな

俺はお茶を飲みつつ待った

おそらく出てくるのは早い

俺の予想通りすぐにそれは運ばれてきたのだ

俺がお茶を飲み干す暇もないままに

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初カツオはたっぷり5切れ

もみじおろしと刻みネギも完備

唐揚げは2個付属

小鉢は豆もやしナムル

食べ放題のキュウリにの漬物である

俺は無意識にはぼまい昆布醤油をカツオにかけた

「し、しまった・・・」

刺身なら醤油でも構わない

しかしたたきなら・・・やはり・・ポン酢・・・

仕方がないのでとりあえず一切れ食べて見る

「なかなかうまい」

これはこれで悪くはない

少なくとも最悪ではない

しかし最高でもない

俺はおもむろにはぼまい昆布ポン酢を手に取り一思いにカツオのたたきにぶっかけた

「落ち着け落ち着け」

「これで良い」

「何も間違ってはいない」

「俺は正しいことをした。それまでのことだ」

俺は記憶の片隅から醤油をかけたことを消し去った

俺の目の前にあるのはあくまでポン酢のみぶっかけられた初カツオである

こいう時には物忘れの激しさが功を奏す

俺はもみじおろしと刻みネギをからめて食べた

「ん〜うまい!」

やはりポン酢である

しかも優しいはぼまい昆布ポン酢

初カツオにバッチリ合う

決して主張しすぎないポン酢

どこかの味ポンとは大違いだ

以前はいつも尾道で食べていた初カツオ

しかしもうあの店は無い

「久しぶりだな」

あの時食べた初カツオとまではいかないが十分にうまい

スーパーのなんか食べれたもんじゃ無いしな

俺は白飯を食べるのも忘れて無我夢中で5切れ食べつくしてしまった

しかしそんな俺にはまだ唐揚げが2個も残されている

大量の漬物もある

とりあえず豆もやし

無難だ

非常に無難だ

俺は白飯を一口

そして漬物で一口

そろそろ暖気も終了

さぁ唐揚げだ

揚げたての唐揚げはかぶりつくとまだ熱い

「ハフハフ」

とってもジューシーな唐揚げ

味付けもとても優しくて俺好みである

思わず白飯わしわし

唐揚げも2個なら罪悪感なしで食べられる

そしておっさんになると唐揚げが美味しく食べられるのも2個までなのである

まさに絶妙な構成

相変わらず素晴らしいな

そしていつも食べたくなる味

それがこの店の特徴

味噌汁も優しい味だ

決して最高では無い

それだけに毎日飲みたくなる

そして食べたくなるのだ

一ヶ月前マサの店で倒れかけたのであれから怖くて外では酒が飲め無い俺である

それだけに安く済む

900円

俺は900円を支払い店を出た

 

 

 

ハードな仕事の日々

「今日は少しばかり散財しても良いかな?」

俺は奈良の店を覗いた

植物の鉢が新しいのに変わっている

ウツギ

アジサイ科の落葉低木

もう直ぐ花が咲く

「ああ欲しい。とても欲しい」

このひょろひょろした植物が俺は欲しい

しかし俺は考えた

既に俺の部屋は植物を置くスペースが無い

なんかコピーポトスでいっぱいになっている

とりあえず俺は保留にした

また今月出向くことになるかもしれない

花粉が収まり

仕事を抜けられる状態なら

そして次に俺の目に飛び混んできたのは全国の豆皿

実に様々な窯の豆皿が並んでいる

信楽、瀬戸

俺の好きなのもある

それぞれ3種類づつ

「だめだどれも欲しい」

豆皿には目が無い俺である

一個1000円程度で買えるのが魅力で気に入ったものがあると衝動買いしてきた俺である

俺は想像した

ポテサラや魚肉ソーセージを盛るにはどの器がいいのか?

俺は北大路魯山人のように悩んだ

しかしあいにく俺には自分で器を作るまでの暇も財力も無い

すると店員さんがすっと横に並んだ

「素敵ですよね」

「そうですね」

俺は信楽か瀬戸かで悩んでいた

瀬戸の一つは黄瀬戸

黄瀬戸好きな俺はこれは確定

「あと一つ」

これを悩んでいた

瀬戸の三彩も面白い

すると不意に

「陶芸家の方ですか?」

と聞かれた

まるで北大路魯山人みたいに厳しい顔でもしていたのだろうか?

正直俺は実に様々なものに間違われてきた

「変質者」「万引き犯」「残念な人」

しかしさすがに陶芸家に間違われたのは初めてである

「いえ違いますよ」

「ただのつまらないハゲですよ」

そして俺は再び悩んだ

見れば見るほど全てが欲しくなる

しかし俺の予算は3000円

俺は決断した

瀬戸で行こう

もう一つの瀬戸馬の目が店員さんのおすすめらしい

確かにこのくるくる模様は妙に人惹きつける何かがある

描きやすいからという理由でくるくる

しかもくるくる一筋数十年の人が書いているという

そんな裏話を聞かされると・・・

しかし俺は最初のインスピレーションを信じた

黄瀬戸、三彩

お買い上げ

同じ皿でも一つ一つ表情が違うので在庫分も全部見せてもらった

やはり最初のこれだ!と思ったやつがいい

結局は展示してあったものを購入した

6月にはガラスの器が入荷予定だという

ガラスに塩辛でも入れて日本酒のロックでカラカラと

それもまた贅沢な時間だな

頑張ってもう一稼ぎしないとな

 

 

そして本屋で本を一冊

 

 

春の庭 (文春文庫)

春の庭 (文春文庫)

 

 GWに休めたら読もう

こういったなんでも無い話は好きだ

しかし実際に小説にするのは難しい

何気無い日常ほど難しい

 

 

近所で桜並木を見てきた

年々花見客が増えていく

下品に騒ぐ連中も増えていく

相変わらず田舎のおっさんは腰パンを間違えて

トランクス半分丸出しで騒いでいる

それはもはや腰では無いですよ

誰か注意してやればいいのに

桜の木の下で派手なトランクス

 

なかなか風流だな