鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ゲートタワー「和食バル音音」伊達鶏の親子丼とマロンのせ和三盆プリン

今日もとある用事を済ませるために

とある駅へと降り立った俺である

約束の時間まではまだ35分ほどある

俺はいつものように302円を握りしめてスタバへと向かった

スタバは空いている

顧客満足度ランキングでも圏外になったスタバ

しかし俺は比較的満足している

みんな何か勘違いしている

スタバのことを喫茶店だと思うと正直満足できないだろう

まだおばさんが自宅の片隅にて趣味で始めた田舎の喫茶店の方がうまい

しかし俺は気付いたのだ

それも最近になってのことである

スタバに限らず物事は皆視点を変えると突然答えが出ることがある

俺はスタバの視点を変えてみたのだ

「休憩所・・・」

そうなのだ休憩所

有料の休憩所として考えればかなりの満足度なのである

最小で302円を払えば冷暖房完備の部屋でイスとテーブルを確保できる。しかもトイレまで完備。この素晴らしいスペースを常識の範囲内ではあるが自由に何分でも過ごしていいのだ

1時間ぐらいなら問題はないだろう

10分おきぐらいに隣の席のテーブルを拭きに来ることはあるが

ただ302円と引き換えに白いマグカップに入った茶色い液体を渡される

この液体を飲みほす間が一般的に常識のある滞在時間となる

なので長居したい時は茶色の液体を少し残しておくことをお勧めする

茶色の液体を渡されるときにマグカップで提供させてもらってもいいか?と聞かれるが

ここは素直にYES!と答えておいた方が無難だ

あくまで場所を提供させてもらう立場として相手の提案は素直に受け入れるべきである

そんな俺は302円を支払い

茶色の液体を受け取った

この液体は冷たいのと熱いのがあり好きな方を選べる

この茶色の液体が入場券の変わりだと考えてもらえば分かりやすいと思う

そして空いている席に着席してあとは常識の範囲内で過ごすのだ

周りはオープンスペース

仕切り板などでは囲われていないので基本全裸になることは禁止だ

ただミトコンドリアが暴走して自分の体が燃え始めた時は速やかに服を脱いだ方がいいだろう

早く脱がないと全身火傷で死んでしまう

しかし俺はミトコンドリアの暴走で燃えた人を見たのは映画の中だけなので現実にそんなんことが起こるのかは不明である

スタバでは各自様々な時間の過ごし方をする

スマホをいじる人

文庫本を読みだす人

教科書とノートを出して勉強する人

周りを激しく意識しながら最新のMacBook Airを取り出してパチパチする人

たまに神妙な顔つきで画面を見つめるのも忘れてはならない

そして俺の場合はiPad

幸いにもスタバの中はWi-Fiが飛びまくっている

これでネットの海にどっぷりと浸かれるというわけである

たった302円で

そう考えると相当な顧客満足度だと俺は思う

ドトールベローチェも全く相手にならないほどに

やはり何事も視点を変えて考えてみるべきである

そうやって月に数回スタバを利用する俺だがわからないことはまだたくさんある

やたらと店員と長く話し合いを重ねて注文する客や

カウンターの片隅に置かれた調味料みたいなのをふりかける連中

あれは一体なんだろう?

まるでラーメンに胡椒をふりかけるかのようだが

まだまだスタバは謎だらけである

 

 

午前の用事を済ませた俺はいつものように名駅へと向かう

そしていつものように腹ペコだ

「さて何を食べようか?」

一人忘年会は来月だし今日は簡単に済ませるか

俺は自分の中であるルールを作成した

「平日はゲートタワー」

「休日は大名古屋」

基本これを守る俺である

ようやくゲートタワーバブルも崩壊

本当に名古屋人は飽きるのが早い

最初だけはどえりゃ行列を作るがすぐに飽きて地下に引きこもってしまう

そのために平日ならゲートタワーもガラガラなのだ

高級ブランド店など客は皆無

ユニクロGUあたりに数人確認できる程度だ

おそらく休日に本気を出せばなんとかなるんだろうが

それだけ利益率も高いんだろうな、高級店は

俺はなんとなくGUをうろついてみた

初めてのGU

値段の安さに驚く

そしてデザインも保守的なユニクロに比べてチャレンジしているGU

数年で着倒すことを考えれば値下げされた中綿ブルゾンなども悪くはない

さすがにユニクロの値段だとアウトドア系のものを買った方がいい

「知らなかった・・」

今度地元の店でも見てこよう

部屋着にいいかもしれんな

俺は冷暖房を一切使わない生活をしてるので冬場の部屋ではボコボコに着込むのだ

でもHP見てるとイケメンモデルが着ててももっさり感は拭えない

まぁゆっくり考えるか

近所の大型スポーツ屋にノースの良い色のペラペラジャケットが売ってんだよな

ペラペラなのに14000円もしやがるが

あれが気になって気になって仕方がないのである

多分今買っても着る機会はない

バーゲンまで待つか?

それまでに売れてしまうか?

悩むところなんだよなぁ

 

 

そんな俺はようやく12階へ到着した

レストラン街だ

「まさの台所」が気になるが一週間前に来たばかり

相変わらず店員さんが店の前で客引きしてるし

「また来やがったなハゲ」なんて思われそうで入れなかった・・・

自分の意思とは裏腹に店の前を通り過ぎてしまった俺は激しく後悔したのであった

ハゲだけにな

「さてどうする?」

俺は逃げるように13階へと登った

ここにあるのが和食バル音音

これはもうとにかく店の中に入らないと再び一人クリテを行うことになる

俺はとにかく店に飛び込んだ

一人です

カウンターは誰もいない

俺はカウンターに腰掛けた

「どっこいしょ」

トレードマークである丸メガネを外してメニューを見る

ここも一通りメニューは食べてきた

カキフライはまだだが・・・

酒のつまみとご飯のおかずにするには数が少なすぎる

家で食べるなら一個を4口ぐらいにしてちまちま食べることも可能だが

さすがに店で、カウンターでは少々恥ずかしい

「おい見てみろよ!あのおっさんさっきからカキフライを大事そうにちまちま食べてるぜ」

なんて思われないか心配なのである

そんな俺の目に親子丼が飛び込んできた

「伊達鶏の親子丼1200円」

親子丼にしては高い

でも親子丼は大好きな俺

過去には3000円級の究極の親子丼も食べたことがある

結論からいくと調理の水にまでこだわり作られた究極の親子丼は3000円の価値はなかった

正直京都の錦市場の800円の親子丼の方が俺は好みであった

親子丼って値段じゃないんだよな

確かに金を出せば高級素材で作ってくれるが

別にチープな素材でも十分にうまいのが親子丼でもある

とりあえず一度食べてみるか

伊達鶏ってのも初めてだしな

俺は親子丼を注文した

すると小さなスイーツのメニューが目に入った

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「そういえば電車の中吊り広告に出ていたな」

「スイーツフェスタ」

先週もスイーツおっさんな俺

酒も甘いものも大好き

これは長谷川平蔵も同じである

値段を見てみると200円

即決だった

俺は「マロンのせ和三盆カスタードプリン」も追加注文

そしていつもの生ビールも注文だ

やはりフェスタだしな

今年は少しだけ羽振りがいい俺

やはり稼いだ時は金を回さないと日本経済もよくならないしな

どこかのゴーリキを抱いている大富豪は海外で散財してしまうが

俺の場合は国内で散財である

そういえばゴーリキを抱いてる大富豪の会社も売り上げが落ちてたな

結果にコミットする減量屋も大赤字出してた

そしてアップルも株価急落

大企業も大変だな

でもあいつらは会社の業績が悪くても俺よりはるかに稼ぐからな

同情することはないな

「同情してやるから金をくれ」と言いたいぐらいだ

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俺がこの店を気に入ってる理由が

まずは箸で食べられる和食屋であること

いつ来てもガラガラなこと

ランチはメインが1000円ちょいのメニュー構成で大富豪用に2500円程度のメニューも揃えてあるところ

そして味はそこそこ美味いところ

生ビールが錫のタンブラーで提供されるとこである

どうせなら広瀬すずを器にしてもらっても俺は全然構わない

必然的に「わかめ酒」になってしまうがな

錫製の器で飲む酒はなぜか美味い

イオンが酒の味をまろやかにするそうだが

イオンと言っても元ジャスコのイオンではない

実は先日ついに錫製の酒器を購入した俺である

片口とぐい飲みのセットで12000円ほど

もうお値段以上に満足だ

落としても割れないし

紙パックの安酒がうまいこと

錫の力ってすごい

 

 

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そしてこれが「伊達鶏の親子丼1200円」である

小鉢はひじき

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器が大きいので少なく見えるが量はそこそこ入っている

朝はレタスサンドで済ませた俺でも満腹になったからな

そして伊達鶏は大きめに切られてゴロゴロしている

玉ねぎはシャキシャキで

三つ葉が彩りを添える

なかなかの親子丼だ

俺は一口食べてみた

「甘くもなく辛くもなく、薄すぎず濃すぎず」

ちょうどいい塩梅の味付けである

関東と関西の中間点的な味だな

玉ねぎの食感がいいなぁ

なんだかどんどん血液がサラサラになっていくのがわかる気がする

そして俺は伊達鶏をスプーンで救って口の中に入れた

そして俺は伊達鶏を噛み締めた

食感までも中間だ

柔らかいブロイラー

弾力があり固すぎの軍鶏

これらの中間の弾力

これがまた・・ちょうど・・・良い

初めて食べたけど伊達じゃないな伊達鷄は

かなり美味い

伊達と聞いて伊達政宗が仙台が頭に浮かんだがどうやら福島の鶏だそうだ

食べて応援だな

万能系なだけにどんな鶏料理にも合うのが特徴だという

名前の伊達は福島県伊達市の伊達

実は伊達鶏は地鶏ではない

地鶏の定義は在来種の血が50パー入ってること

しかしこの伊達鶏はハーフなのだ

原種鶏はフランス

あの世界一とも称されるフランスの鶏肉の血が流れているのだ

脂の乗りもちょうどいい

肉の弾力もちょうどいい

そして独特のシャキシャキとした食感

これにより究極の万能鶏となったのである

焼く、煮る、揚げる

なんでもこいや!

伊達鶏は美味い

そして親子丼の味付けも申し分ない

あとは個人の好み

卵のとじ具合だな

俺は昭和のおっさんなので親子丼の卵はしっかり目にとじて欲しい派である

しっかりとじた上で一番上に黄身のみ追加で載せるのはアリである

しかしこの方法は高級店しかやってくれない

玉ねぎの火の通し具合は完璧だと思う

後できれば卵の白身の部分が透明でなくなる程度には火を通して欲しかった

俺の好みは少数意見なんで通るわけもないがな

そしてご飯をもう少し硬めに炊いて欲しいな

それかご飯にかかる部分の汁を少なくして欲しい

要するに昔の定食屋の親子丼500円みたいなのが好きなのだ

定食屋の親父が作る親子丼

フワトロにする必要はない

「しまった・・火を入れすぎた・・・」ぐらいの親子丼が好きなのだ

とは言っても時代はフワトロ全盛期

オムライスも親子丼もフワトロ

この流れ誰か変えてくれないかな

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先週に引き続き食後のデザートである

しかも200円

これはランチ限定だそうだ

サイズはかなり小ぶり

プリンか

しかもカスタードプリン

子供の頃に洒落た喫茶店で食べたプッチンプリンでないプリン

上に生クリームが乗っている奴

そしてこのプリンも同じく生クリームが鎮座している

ミントなのか青い葉も鎮座している

そして器の半分を占めるマロン

ここはあえて栗ではなくマロンと言いたい

「マロン乗せ和三盆カスタードプリン」

食後のデザートって幸せだな

今日は無駄に階段を上り下りしてカロリー消費に努めてきたしな

これは自分へのご褒美である

俺はプリンを一口食べた

「濃厚なカラメルソースに包まれたこれまた濃厚なカスタードプリン」

「美味いなぁ・・・」

「なんてまろやかなんだろう」

「口の中に入れた瞬間にほろりと・・とろけていく・・・」

この口どけの良さが和三盆ということらしい

そしてマロン

もうマズイわけないだろ

俺はもう君にマロンマロンだ

午前中も幸せだったが午後からも幸せだ

今日もいい日だな

プリンが美味い

 

 

ごちそうさま

 

 

できればデザートと一緒に熱々のお茶に変えて欲しい

料亭だとこの辺りのサービスは完璧なんだよな

 

 

そして帰りにプレゼントして好評だった鬼おろしを自分用にも購入した

これで大根おろしまくってやるぜ

おろしそばにみぞれ鍋におろしご飯

白飯に乗せて醤油ぶっかけてワシワシ食べてやるぜ

唐揚げにおろしポン酢もいいな

アジフライでも試してみよう

大根おろし祭りだな

 

 

 

漬物ステーキ

 

岐阜のご当地ポテチにもなった

そんな漬物ステーキ

本来は飛騨地方の郷土料理であり保存食である

極寒の冬場の貴重な食料

ちょっと古くなった白菜漬け

または凍りついた白菜漬け

「火をとおしゃなんとかなる」

それで炒めたのが漬物ステーキの始まりである

やがて贅沢に卵でとじてみると・・これまた絶品な!!

 

作り方は簡単

白菜漬けを多めの油で焦げ目がつくまでしっかりフライパンで炒める

ごま油ならなお幸せ

そのあとで醤油や味噌で味を整えて卵でとじる

あとはお好みで鰹節、紅生姜、七味に一味などパラパラ

酒のつまみにもご飯のお供にも最高だ