鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

グローバルゲート「魚料理とすし 下の一色」鯨のレアステーキ丼840円

さて今日の俺は街へ出た

つかの間の休日

さほど忙しくないので今日は臨時休業

来週あたりから本気を出す俺である

午前中の予定が急遽キャンセルとなり俺は途方にくれた

なんか先日も途方にくれてた気がするが

なんだったかな?

思い出した

アラレアのカイガラムシだな

とにかく今日の俺も途方にくれたのである

しかし今日の俺は途方にくれた時間は短かった

それはこんなこともあろうかとあらかじめプランBを練っていたからだ

要するに想定内の出来事なのだ

俺はささしまライブのグローバルゲートに向かうことにした

こんな時でないとグローバルゲートまでいかないのである

そして相変わらず「さだまさしライブ」ではないのだ

グローバルゲートは名駅のお隣だ

名鉄のビルが新しくなればほぼ地下道で移動できるのだろうが現在のとこは地上をトコトコ歩くかあおなみ線か小さなバスで行くしかない

名古屋市的にはレゴランドとの絡みもあり「あおなみ線」推奨なんだろうがほとんどの人は歩くことになる

あおなみ線のホームまで移動するぐらいなら歩いたほうが早いのだ

小さなバスは正直どこから出ているのか俺は知らない

愛知大学の生徒と思われし集団に混じって一人おっさんが歩く

しかも上がオレンジで下が緑色という服装

まるでMA-1か南瓜である

そんな南瓜男と化した俺はグローバルゲートまで歩いた

歩くのは好きだ

許されるのなら体力が続く限り歩きたい

そんな時にお遍路は最適だ

さすがに四国までは行けないので以前知多半島を歩いて一周した

しかし普段の生活では1日1万歩すら歩かない

そのために休日はなるべく歩くというのが俺の使命なのだ

俺は女子大生の後ろ姿を眺めつつ歩いた

グローバルゲートには10時半頃に到着

しかしまだほとんどの店は閉まっている

営業してるのはカフェ系ぐらいだろうか

仕方がないのでランチチェックしながら屋上を目指す

ここグローバルゲートには屋上庭園があり俺を楽しませてくれるのだ

屋上庭園へ行こうとした俺はふと足を止めた

「ここはオープンしてるんだな」

前回訪れた時にフランネルフラワーを購入した植物屋だ

園芸屋というよりインテリアショップに近いおしゃれ系植物屋である

俺は暇つぶしに店を冷やかすことにした

前回この店に着た時の俺はズボンの股がぱっくり割れていたのである

屋上庭園で座った瞬間にぱっくりと行ったのだ

そのために俺は足早に店内を物色しただけであった

「今日はゆっくりできそうだな」

俺は一つ一つ丁寧に値段もチェックしながら店を冷やかした

多肉、サボテン、エアプランツ、東京で人気の塊根植物も置いてある

5000円オーバーか

流石に植物に5000円は出せないな

育て方も良く分からんし

早くブーム終わらないかな

でも終わったら終わったで東京の専門店なんかあっという間に潰れそうだ

東京は凄いな

数万円する植物を自慢げにインスタに投稿

俺なんか100円のばかりだ

鉢も見たこともないおしゃれな鉢が所狭しと並んでいる

さすがに重たくて鉢は持ち帰れない

プラ鉢ならと思いプラ鉢も物色するが500円以上のものばかり

悩んだ挙句買い置きの100円鉢で良いやという結論に至った

その他ハサミやジョウロなども欲しいものばかり

エプロンもいいな

自転車の整備にも使えるし

普段の服も売ってるんだな

カバンもあるぞ

ヘンリーネックTがとてもくすんだ良い色だ

土いじりに似合いそうだ

シルエットもユニクロと違ってシュッとしてるぞ

しかし5000円か

昔なら全色大人買いしてたところだが辞めておこう

どうせおしゃれしたところでモテモテになるわけでもない

今の俺はお金がない

250万ほど入金のあてがあるとはいえ今は支払いに追われる毎日だ

我慢我慢

ここにいると欲しいものばかりだ

俺は逃げるように店を後にした

俺が向かったのは屋上庭園

梅雨の湿度がムッとして不快感MAX

それでも都会の屋上でこれほどの植物が出迎えてくれるこの場所はとても居心地が良い

そして誰もいない屋上庭園

俺と植物と蝶々だけである

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紫陽花も咲いている

俺はガクアジサイが好きだ

しかし紫陽花というものは雨の時の方が美しさを増す

静かな場所で濡れ縁に座り雨音を聞きながらぼぉっと紫陽花を眺めていたいものである

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屋上庭園には畑もある

ここで作られた野菜はグローバルゲート内にあるレストランで使用されるそうだ

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そうこうしてるうちに11時となった

俺は腹ペコである

俺はランチにすることにした

すでに行列ができてる店もある

しかもそこそこ値段が張る店ばかり

そして並んでるのはおばさんばかりなのだ

俺が目指したのは魚料理の店

昭和55年創業の魚屋「寿商店」が経営する「魚料理とすし 下の一色」だ

愛知県、三重県で数店舗展開してるみたいだな

以前から気になってた店である

この店のランチメニューは豊富だ

豊富すぎて迷ってしまう

寿司、天ぷら、海鮮、クジラ

この中に一つだけ普段目にしないものが含まれている

そうクジラなのだ

この店はクジラ料理が食べられるのである

クジラといえば給食

クジラの竜田揚げ

懐かしいなぁ

いつからだろうか?給食にクジラが出なくなったのは

そんなクジラが食べたくて俺はここまでやってきたのだった

とは言ってもメニューも見てしまうと迷いだす

天ぷら食べたい刺身食べたい煮魚に焼き魚

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クジラメニューだけでも4種類

レアステーキ、クジラレアカツ、クジラペラカツ、鯨どて

そして新メニュー候補も登場

「とろ鯖も良いな」

この他お値段も張るが御膳も揃っている

「限定の海鮮丼もいいな」

俺は迷いに迷った

しかしやはり一番最初は一番人気からという法則がある

値段の安さも俺の背中をドンと押したのだ

「名物 鯨レアステーキ丼 840円」

俺は人気ナンバーワンを指名したのだった

ご飯は無料で大盛りにもできる

こういったサービスをする店は元々のご飯の量が少ない場合が多い

丼と呼ぶにはあまりにも少ない店が増えているのだ

一番ひどかったのがえびふりゃぁの「まるは食堂

あの少なさには流石の俺も衝撃を受けるほどであった

味は良いのだが

全く腹が膨れない

あれなら丼ではなく茶碗と名乗るべきである

そんな俺は初めてであるにも関わらずご飯大盛りで注文をした

お茶はセルフ

コップはプラチック

プラチックで飲むお茶は正直不味い

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味噌汁と茶碗蒸し付きである

俺はまず生ビールを飲んだ

蒸し蒸しする中を歩いてきた俺の体を癒してくれる麦の液体

さぁ準備完了

俺は柚子胡椒を鯨レアステーキに満遍なく塗りたくった

大葉は邪魔なので最初に食べてやった

ガリは端にどかす

ガリは流れを変えるための選手

後半開始15分だな

俺は一思いに鯨レアステーキ丼を食べた

「嗚呼 な、なんて柔らかなんだ・・・」

臭みはほとんどないと言って良いだろう

甘めのステーキソースと相まって鯨レアステーキは俺の口の中をとても幸せにしてくれる

 想像と全く違った味であり

いい意味で俺は裏切られたのだ

食感ももっと噛み応えのあるものを想像していた

いわゆる「噛めば噛むほど・・・」

しかし鯨レアステーキはとても柔らかかったのだ

まるで上等な和牛か新鮮なカツオ

しかしそのどちらとも違う

外側だけ焼かれた鯨レアステーキは見事なまでに旨味を中に閉じ込めることに成功している

そのおかげでステーキソースに肉が負けていないのだ

そしてそのステーキソースはご飯と融合して俺を止まらなくさせる

「これうまいぞ」

俺はワシワシ食べた

そして茶碗蒸しにも手をつける

茶碗蒸しは小さいサイズながらも具沢山

よくありがちな喫茶店の無料モーニングについてくるシャバシャバな見た目だけ茶碗蒸しではない

ちゃんと茶碗蒸しなのだ

俺は茶碗蒸しがとても好きなのだ

熱いうちに俺は茶碗蒸しを片付けた

ここで味噌汁を一口

「良いぞ良いぞ」

どことなく甘みもあり非常に好みのタイプである

赤一辺倒が多い名古屋において赤白融合系は俺を幸せにしてくれる

赤だしは味噌の個性が強すぎるために出汁との兼ね合いが非常に難しいのだ

赤だしのうまい店は非常に少ない

俺はガリを食べた

普通だな

それでもガリはそれまでの流れを一気に変える

いついかなる時でも

それはカンプノウでのチャンピオンズリーグ決勝であってもだ

シェリンガムスールシャール・・・」

「ソーシャァぁ嗚呼嗚呼あ アンビリーバボー、アンビリーバボー」

今でも興奮した現地の実況解説を思い出す

あれから随分と俺も歳をとった

人生の中で2度と戻らない物を数多く失った

なぜこんな人生に・・・

ガリは俺の心の流れまで変えてしまった

幸せだった俺は現実と向かい合うこととなった

「いかんいかん」

俺は再び鯨レアステーキを食べた

時間が経ち少しぬるくなった鯨レアステーキ

俺は再びこの手に幸せを取り戻そうとワシワシ食べた

完食

 

やはり大盛りは正解だったな

ちょうどいい

これがいいのだ

俺が食べ終わるとガラガラだった店内にも客が入り出した

俺はプラチックのコップでお茶を飲み

会計を済ませて外に出た

合計1456円

 

俺たちの業界だと支払いの時に端数は必ず切られる

1456円だと1400円ではなく1000円になる

端数まで取ろうとすると「ケチな奴」とレッテルを貼られるからだ

俺はきっちり1456円を払い店を後にした

まぁこれが当たり前なのだが

 

 

そういえば八ツ橋買ってくるの忘れた

あの騒動で久しぶりに食べたかったんだが

なにやらあんこが入ってない餅だけの奴が美味いらしい

でも売ってるかな?JR高島屋

京都なら近いし

美濃吉の惣菜も京都で作った奴を運んできたりするしな

西尾の奴が食べたいな