鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

名古屋ゲートタワー「鶏鉄板料理 かしわ」鶏玉照焼き丼1000円

今日の俺は予定してた用事が午後に変更になったので時間を持て余していた

時は10時

1時間ほど時間を潰し11時から昼飯

そして12時15分ぐらいに名駅のホームへ移動と言う工程を組み直した

ここ数年の名駅の変わりようはスゴイ

すっかり時間を潰せるスポットとなった

あれも欲しいこれも欲しい

でも金がない

見てるだけ見てるだけ

開店時から俺のような冷やかしのおっさんの相手をする店員はいない

俺は誰にも邪魔をされずにのんびりとゲートタワー散策をした

まずはビックカメラ

とりあえずWi-Fiでインスタをチェックする

ついでに電車の時間もチェック

12時24分発に乗れば午後からの予定にちょうどいい

ビックカメラでは自転車のチェーンオイルを買うつもりだったがいつものように俺はすっかり忘れてしまった

歳はとりたくないものだ

また今度だな

そんな俺はビックカメラでは何を見ることなくWi-Fiだけ拝借して三省堂へと向かった

自宅にはまだ読めていない本が山積みだ

軽く20冊はある

それなのに俺は毎月のように本を買ってしまう

もはや病気だな

読みたい気持ちはある

それも強く強くあるのだ

しかしいかんせん俺には時間がない

朝4時半に起きて植物の世話をして

神棚と仏壇へ朝のお勤め

その後で簡単な朝食を作り

「不味いな」と思いつつ胃袋の中に押し込む

3パック98円の納豆を平らげて

シャバシャバな98円の低脂肪乳を飲み鉄分を採った気になる

と同時にめざましテレビで世間の情報を軽くチェックする

と同時に女子アナもチェックする

「なんか今日は昨日より大きく見えるな」

そんなことを毎朝考えているのだ

そしてインスタをチェック

脇ではアマゾンのタブレットで前日のジロのステージ鑑賞

まるで頭に入らない

そうこうしてるうちに6時半だ

慌てて仕事に必要なものを奈良ホテルトートバックに押し込み家を出る

最近の車は優秀だ

10万キロ以上走破してる車でも一発でエンジンがかかる

18歳の時に購入したハコスカなんか毎朝車のご機嫌をとることから始まる

「なんか今日はいつもに増してカッコイイな」

そして祈る

「かかれ!」

失敗すると数分置いた後で再び車のご機嫌をとることから始まるのだ

しかし今の中古のカローラハッチバックは一発でかかる

やはりトヨタ伝統のブランドだけにちゃんとした車だ

全体のデザインも悪くはない

まるで当時のアウディA3かのようだ

しかしそこはトヨタ車、そしてカローラ

なぜか地味になる

なんか関係ない話で長くなったが要するに俺には時間がない

仕事が終わればジロを見なければならない

こころ旅と半分、青い。も見なければならないのだ

そにために俺には本を読む暇がない

それなのにどんどん増えていく本

そんな俺はまたしても三省堂へと足を踏み入れてしまったのだ

「今日は買わないぞ。何も買わないぞ」

しかしふと気がつくと俺の手には一冊の本が

江戸春画孝  永井義男

 

江戸春画考 (文春文庫)

江戸春画考 (文春文庫)

 

 春画を巡る江戸時代の性の面白コラムだ

 

こうなった俺はもう止まらない

山本リンダのように止まらない

次に手に取るのは同じ文春文庫の新刊

スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介

スクラップ・アンド・ビルド (文春文庫)

スクラップ・アンド・ビルド (文春文庫)

 

 これは話題作だったのですでに読んだ人も多いだろう

ついに文庫化されたので買うことにした

俺は芥川賞好きなのだ

羽田圭介の一番のオススメはSM小説とにかく衝撃的な作品だったな

流石の俺もここまで変態ではない

メタモルフォシス (新潮文庫)

メタモルフォシス (新潮文庫)

 

 次に俺が手に取ったのは

海うそ  梨木香歩すると

海うそ (岩波現代文庫)

海うそ (岩波現代文庫)

 

 これはもうハズレはない安定感感抜群の梨木香歩

内容の確認もしないで購入決定

「もういいだろ」「いい加減にしないと破産するぞ」

俺は自分で自分を戒めた

レジに向かう俺の目に気になるキーワードが飛び込んでくる

「フーテン」

ここ数日俺は寅さんロスの症状が悪化してきてるのだ

当たり前のように土曜日になれば寅さんが見れた日々

寅さんに会いたい・・・

そんな浅丘ルリ子みたいな心境の俺は「フーテンのマハ」という本に目が釘付けになったのだ

フーテンのマハ (集英社文庫 は 44-3)

フーテンのマハ (集英社文庫 は 44-3)

 

タイトルのフーテンはやはり寅さんのフーテン

原田マハさんは寅さん好きみたいである

そして確か元キュレーターだけあってアートを題材にした小説を書かれる原田マハさんの取材旅行エッセイなのだ

旅好きアート好き

これはもう買うしかないとうことで破産覚悟で購入決定

結局4冊も買ってしまった

ジロはクライマックス

明日からはあのハンマーシリーズも始まる

そして仕事も忙しい

植物の世話もある

自転車にも乗らなければならない

半分、青い。も見なければならない

まだ東京バンドワゴンの新しいやつも買っていないのに

時は10時半

俺は連絡通路を通り高島屋へと向かった

おめあては日本の酒蔵展

しかしたどり着いてみれば全国の美味しい老舗が大集結

よく見たら世界の酒蔵展は一角で行われていてメインは

「老舗の挑戦 味百選」となっていた

とりあえず俺は一周することにした

すると俺の眼の前にイートインのコーナーが

通り過ぎようとした俺は思わず2度見した

店の前で呼び込みしてるおっさんに見覚えがあったからだ

賛否両論の笠原将弘シェフがおばちゃん二人組と話し込んでいたのだ

どうやら賛否両論がイートインで出店してるみたいだ

メニューは一つ

鯛茶まぶしセット 1620円

裏メニューだという

裏と聞くとどうしてもいやらしい方を想像してしまう俺である

「だめだ、三省堂で散財しすぎた・・・」

そしてビールが飲めないのも辛い

俺は断念した

その他だと花折など俺の好物が出店してきている

干物店の作るサバサンドもうまそうだが1400円

サバサンド

調べてみたらトルコで食べられている人気料理

最近日本でもメジャーになりつつある

京都のしば漬けもあるぞ

村上重本店

「なんでさっき4冊も買ってしまったのか?」

まぁいい

日曜日にまた来るかもしれないしな

でも日曜日は人が多すぎてまともに歩けないだろうな

 

時は11時

俺は再び連絡通路を通りゲートタワーへと向かった

目指すは「鶏鉄板料理 かしわ」

名古屋コーチンの店だ

他店に比べて安くて比較的空いてるので俺は気に入っている

そして案の定、誰も並んでいない

俺はメニューを見つつ一番先頭で並んだ

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今日の俺の予算は1000円(ビール別

できることなら名古屋コーチンのセットを食べたい

前回は期間限定の焼きそばを食べた

スタミナのつくムネ肉が食べたい

俺はおっぱい好きでもあるしな

しかし予算オーバー

今回の俺は丼にすることにした

丼なら1000円だ

とり天も良いがとりあえずは鶏玉照焼き丼だな

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俺は1番最初に案内された

席は定番となりつつあるカウンターの一番はしっこだ

池波先生もカウンターの端に座ることが多かったという

やはり端は良い

誰にも邪魔されることなくグルメを楽しめる

孤独にな

ランチビールが290円

いつもなら普通サイズのビールを注文するところだが午後から大事な用事があるのでランチビールでお茶を濁すことにした

名古屋コーチンを使用してることから俺はてっきり名古屋の店かと思ったら

どうやら東京から名古屋に進出してきたらしい

多分あちらでは軍鶏なんだろうな

どうせなら軍鶏を食べさせてくれれば良いのに

名古屋で名古屋コーチンを食べても何も珍しくもない

やはり観光客用のメニューになってしまうんだろうな

熟成八丁味噌コースなんてのもある

重ね重ね言うが名古屋で八丁味噌など食べたくはない

すでに飽き飽きしている

しかも岡崎だしな八丁味噌って

こういったところ店は戦略を間違えてるな

俺は軍鶏が食べたいのだ

とは言っても今日の俺は貧乏だ

そのために名古屋コーチンですらない「かしわ」とだけ称された鶏肉を食べることとなったのだ

これも全て三省堂のせいだ

カウンターの前には大きな鉄板が備え付けれてある

手際よく早速鶏肉が俺の眼の前で焼かれている

そんな俺にビールが運ばれてきた

ランチビールが

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ランチビールを一口飲んだ俺の前に早くも薬膳水炊きスープが

通常なら「頼んでないよぉ」となるところだが全てのランチにはこの薬膳スープがつくのだ

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ビールと比較して見て貰えばわかる思うが、結構でかい

正直丼ぶりサイズだ

赤いのはナツメグと何か

説明してもらったが聞き取れなかった

聴き直すのも恥ずかしいので分からないのだ

確か大きいのがナツメグ

中央には大きな豆腐が鎮座

その上には鶏そぼろ

スープ全体に卵がふわふわと漂い

丼の底には春雨が隠されているのだ

正直これだけでお腹いっぱいになる

そしてこのスープを飲むためにこの店に訪れても良いなと思うぐらいうまい

俺は汁とビールという酒飲みの組み合わせで飲んだ

「前から失礼します」の掛け声とともに鉄板越しに丼が現れた

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鶏玉照焼き丼である

とにかく鶏の量がすごい

これならビールのつまみで食べても大丈夫だ

脇に添えられた温泉卵はタイミングが大事

いつどこで流れを変えるのか?

間違えるとえらいことになる

俺は鶏の照焼きを一つつまんで口の中に投入した

「濃厚な甘辛タレと相まって幸せが俺の口の中に広がる」

「結構弾力もある良いかしわだ」

焼き方もちょうど良い

俺はビールをぐびぐび飲んだ

そして再び薬膳スープを

豆腐もたっぷりあるので食べても食べても減らない

俺は鶏の照焼きをめくって見た

下にはシャキシャキキャベツの布団が敷かれている

「これは良いぞ」「胃に優しいな」

キャベジンのキャベはキャベツのキャベである

俺はネギを全体にバラマキ鶏玉照焼き丼をワシワシ食べた

「うまいな」

しかしすでに俺のお腹は八分目に到達

そうなのだ薬膳スープがかなり効いているのだ

俺はここで流れを変えることにした

すでに半分食べ終えた

「いつやるのか?」「今でしょ!

ドヤ顔をした俺は躊躇なく温泉卵に一太刀浴びせた

中から黄色いものがどろっと流れ落ちる

俺は素早く鶏肉と絡ませてワシワシ食べた

「幸せだなぁ、ぼかぁ」

まるで光進丸が健在だった頃の加山雄三である

成功だ

流れは確かに変わったのだ

リズムに変化が現れた

例えるならチチャリートだな

小さいが決定力抜群だ

卵によりマイルドになったタレ

しかし徐々に俺の体は拒否反応を起こし始めた

そうなのだ少々クドイのだ

タレがご飯にかかりすぎている

その上に温泉卵

Wでクドイのだ

俺は残りの丼をひたすら我慢してワシワシ食べた

 

丼のタレの量は難しい

牛丼など汁だくが流行ったが俺は大嫌いである

俺はちゃんとご飯の白い部分が残っていて欲しいのだ

そんな俺がベストだと思ったのは同じゲートタワーに店を構えるうなぎ屋の鶏の照焼き丼。本店は多治見市である

この店の照焼き丼のご飯にかけられたタレは一見すると少ないように感じるが実際に食べてみると絶妙なのだ

これには流石の俺も恐れ入った

照焼きのタレはかなり濃い

そのためにほんの少しで良いのだ

ほんの少しで

 

 

どうだろう?

個人的には温泉卵より半熟目玉焼きにした方がバランスが良くなると思う

キャベツももう少し欲しいな

あとアクセントの山椒と七味

これだな

とは言っても値段も含めて全体に満足な俺

次回は何にしようか?

今からワクワクしているのであった

 

 

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