鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

大人のお子様ランチ3700円

大人のお子様ランチ

なぜだろう?

「大人」と名のつくものは何故か嫌らしく感じる

やはり大人のおもちゃ的な事なのだろうか?

おそらく誰もが一度は親に聞いた事があるだろう

「大人のおもちゃって何?」

子供に対して本当の事など言えるわけもなく適当にごまかすしか無い

本当の答えを教えたところで何?何?祭りが始まるだけだ

バイブって何?ローターって何?テンガって何?

そんな大人の名を冠する料理が横浜の老舗ホテルで誕生した

日本を代表するクラシックホテル「ニューグランドホテル」である

俺も横浜を旅するときには旧館を定宿としている

とは言っても今までで3回しか宿泊した事は無い

初めて宿泊したのは18歳の時

高校を卒業して間も無い頃だ

新横浜のホームへ降り立つと誰ともなく歌い出す

矢沢永吉の「YOKOHAMA二十才まえ」


矢沢永吉 YOKOHAMA二十才まえ YOKOHAMA二十才まえ

世間ではあぶない刑事が大人気

突然日産レパードが大人気

そんな柴田恭兵舘ひろしに憧れて俺は友達と横浜を旅したのだった

横浜は外車がいっぱい走っている

路駐してあるポルシェ911の横に立ち片手をボンネットに乗せていかにも自分の車です風な記念撮影

当然のごとく矢沢永吉の「チャイナタウン」を歌いながら


チャイナタウン 矢沢永吉

中華街でたらふく食べてホテルへチェックイン

あの頃の俺たちにとってのニューグランドホテルは矢沢永吉のニューグランドホテルであった

「雨音が忍び込む、ニューグランドホテル・・・」


矢沢永吉-ニューグランドホテル【歌詞付】

ニューグランドホテルに宿泊する

それだけで満足であった

たとえ甘いロマンスなどなくても

その時だ俺がナポリタンが横浜生まれの食べ物だという事を知ったのは

そしてここニューグランドホテルのレストランが発祥だという事を

ナポリタンはイタリアのナポリの郷土料理ではなく横浜生まれだったのである

とは言ってもさすがニューグランドホテル

ナポリタンとはいえ10代のガキでは気軽に食べる事のできない値段でもあった

そしてそのナポリタンは俺たちのよく知る鉄板の上で黄色い薄焼き卵を下敷きにしたケチャップケッチャップなナポリタンでもなくただひたすら上品なナポリタンであった

 

そんなニューグランドホテルのナポリタンも含まれる大人のお子様ランチ

値段は3700円

完全に老舗値段である

気になる内容は

初代総料理長のサリー・ワイル氏が考案したシーフードドリア

2代目総料理長の入江茂忠氏が生み出したスパゲティナポリタン

ハンバーグステーキ

カスタードプリン

スープ

コーヒー

当然日本の旗も立ててある

そしてプリンとスープ以外はワンプレート

チキンライスが無いのが気になるが非常に魅力的な大人のお子様ランチとなっている

俺たちの時代のお子様ランチはデパートの最上階にある大食堂だった

それはもう子供にとって夢のようなワンプレートランチだった

大人になった今

自分で金が稼げるようになった今だからこそ

こんな高級お子様ランチを食べてみるのもいいかもしれない

うなぎに4000円出すなら大人のお子様ランチだな

そしてビールを飲みながら食べたいな

矢沢永吉のニューグランドホテルを聞きながら

 

 

 

和歌山ではパンダが交尾を開始

パンダの交尾は2年ぶりだという

2年ぶりか・・・

俺はもうあれから何年になるだろうか?

正直うらやましいな