鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

花まつり、灌仏会、今日はお釈迦様の誕生日

キリスト教徒でもないのにキリストが誕生したかもしれない日にパーティーを開く日本人も多いことだろう

まぁどんな宗教とか関係なしに誰かの誕生日をお祝いするのは構わない

そして死んだ時はほとんどの人が仏教にて葬式を行う

最近は安く済む神道無宗教で火葬だけするパターンも増えてきてるそうだが

未だに仏教徒として最期を迎える人は多いだろう

そもそも葬式とは出家したものが死んだ時にのみ行われていたもの

そこで昔の人は考えた

葬式を一般の在家にまで広げお布施をいただくようにすれば仏教の存続と繁栄にも役立つんじゃないかと

いつしか一般人でも葬式を行うのが当たり前となった

そしてどんどん葬式は大きくなっていく

社葬なんか結婚式かのように故人の思い出をBGMと共に派手にスライドショーで演出

ただ思うのだ

葬式は残された遺族たちが行うものだから派手でも構わないと思うのだろうが

故人はすでに仏道に出家した状態である

それは本来の葬式の通りに故人に戒名を与えて出家させた状態で葬式を行うからだ

高野山真言宗の場合は水をちょんちょんやって結縁勧請らしきものを執り行っていた

もし俺が死んで出家した状態なら残された家族にはこう言うだろう

「できるだけ質素で構わない」「お金は大事にしなさい」と

仏道とはそういうことでもあるのじゃないかと思うのだ

ただ花だけはできるだけ飾ってあげたい

でも花って結構高いんだよな

葬儀屋さんがかなりサービスしてくれたが

家族葬だと花すら集まらない

夏場だとドライアイス

これも結構金がかかる

食べるかどうか分からないのに来てくれた人のために助六も大量に注文

結局は半分以上残り

ひたすらパサパサになった助六を食べることとなる

そんな仏教で葬式をあげる日本人

一応仏教徒になるのかな?

初詣には神社へ訪れる人も多い

俺もまずは氏神様へお参りに行くし

家には神棚も完備している

そうなると神道

まぁ神仏習合

明治政府に無理やり分裂させられるまでは同じ釜の飯を食べていた仏教と神道でもある

そして平成になった今でも仏教と神道の区別がついていない人も多い

神社を見てお寺といったり、お寺へ行って二礼二拍手したり

神様と仏様の区別もつかない

まぁ二礼二拍手も明治政府が全国の神社で統一させたことらしい

現代は出雲大社は明治以前の参拝方法に戻したが多くの神社はそのままでいるだけだそうだ

そんな政治に介入された為かほぼ無宗教な現代の日本人

クリスマスは祝っても4月8日が何の日だか知らない

それでも今日インスタを見てみたら誕生仏の写真が画面にちらほら

これは俺が多くのお寺さんをフォローしてるからだろうが

それでもなんか嬉しい気持ちになってくる

今日はお釈迦様の誕生日

花まつり灌仏会降誕会仏生会浴仏会などなど様々な言い方がある

まぁ花まつりが一番わかりやすいので浸透してるだろうか

誕生仏と言われるお釈迦様の小さな像

これはお釈迦様が誕生された時の姿を表している

たくさんの花で飾られた花御堂に誕生仏は置かれ

誕生仏に甘茶をかけるのである

この儀式は釈迦生誕時に産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説から来ているそうだ

甘茶

俺は京都観光の際、一休さんとゆかりのある建仁寺塔頭寺院の茶室に招かれて江戸時代の器で甘茶を飲ませて頂いたことがある

砂糖など全く入っていないのにものすごく甘くて驚いたものである

そのお寺の庭には甘茶の原料となる紫陽花に似た植物がたくさんあったのを思い出す

思い出した

仏舎利を見に行った時だ

仏舎利とはお釈迦様の骨である

それは毘沙門天が持っている宝塔の中にあるという

ものすごく小さくて正直よく見えなかったが

俺は間近でお釈迦様の骨を見たのだ

そのお寺には一休さんが弟子達に残した言葉が掛け軸になっていた

苦しくてどうしようもない時に開けなさいと言われた箱にはただ一言

「大丈夫心配するななんとかなる」と書かれていたという

いかにも一休さんらしい言葉だが

俺はアニメの一休さんしか知らない

 

そんな甘茶の思い出

そんな甘茶を誕生仏にかける花まつり

お釈迦様は生まれた時から我々とは違う

お釈迦様は母親である摩耶夫人の右脇から生まれたのである

それだけでも驚きなのに

その直後7歩歩かれたのだ

ハイハイではなくテクテクと歩かれたのだ

俺ならハイハイすらできないだろう

さらに7歩歩かれたお釈迦様は右手で天を示し、左手で地を示して

こう言われたのだ「天上天下唯我独尊」

オンリーワン

自分という存在はこの世に一人だけ

だから尊いのである

お釈迦様は生まれてすぐに人間の尊厳を説かれたのである

俺が生まれた時はただひたすら泣くことしか出来なかった

やはりお釈迦様は我々とは違う何かを持っていたお方なのである

 

そんな素晴らしいお釈迦様の誕生日

世界屈指の哲学者でもあるお釈迦様

無宗教でもいい

キリストさんのことなんか全く考えないがクリスマスを楽しむ日本人

とりあえず今日という日に感謝して自分の存在に感謝して1日過ごしてみよう

 

そして午後6時からはJスポーツ

今日はパリ〜ルーベ

北の地獄である

地獄は北にある

フランス北部にあるのだ

クラシックの女王とも呼ばれるパリ〜ルーベ

コースは平坦だが連続する石畳に選手は肉体も精神もボロボロになる

それでも彼らは走るのだヴェロドロームを目指して

最初の勝負どころは森の中を走るアランベール、5星である

とは言ってもホテルではない石畳の最高ランク

最高に荒れてる石畳なのだ

 

実力だけでは勝てないパリ〜ルーベ

いかにして勝利の女神を味方につけるのか?

それはサガンなのかグレッグ・ヴァンアーベルマートなのか?

それともデマールなのか?ナーセンなのか?

今日こそは運に見放されないぞセップ・ヴァンマルク

チャンスがあれば独走しちゃうよ

ランパールト、ジルベール、テルプストラ、スティバールのクイックステップ軍団

そしてシクロクロス世界チャンピオンのワウト・ヴァンアールト

なんとかヴェロドロームでのスプリント勝負に持ち込みたいスプリンターたち

ヴィヴィアーニは出るのかな?

出てくれないと俺の予想が外れてしまう

相変わらずクイックステップはすごいメンバーだな

コンタドールの教え子のマスもバスク一周でステージ勝利

バスク一周も面白かったな

 

さてもう4時である

そろそろいろんな準備に入らなければ

なんせ今日は花まつりパリ〜ルーベ

俺はとても忙しいのだ