鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

大津絵美術館の所蔵品を鑑定してみたら数百円から8000円程度だった

大津絵

滋賀県大津市で江戸初期から名産としてきた民俗絵画である

仏画や世俗画など東海道を旅する旅人たちの間の土産物・護符として人気である

仏画とか鬼の絵とか欲しくて滋賀県に行くたびに買おうと思っているが、何を買おうか迷ってしまい中々買えないでいる

そんな大津絵の美術館が大津市にある

大津市園城寺の円満院が運営する「大津絵美術館」だ

しかしこの美術館に展示されている作品を専門家が鑑定したところ

1点あたり数百円から高くても8000円程度の価値しか無かったそうだ

「土産物屋より安いな」

そもそも何故美術館の所蔵品が鑑定されたのかというと

美術館の作品は差し押さえれていたのだ

津地裁が昨年11月に差し押さえた作品は26点

その内訳が

模写が5点で4000円から8000円

版画が21点全部で2万円

ん〜安いな

そもそも大津絵は高いものだと江戸時代ので200万円を超えるそうだが

いかんせん元々はお土産物

古美術としての価値が高いのはせいぜい明治時代まで

それ以降はほとんど価値がないみたいだ

そして今回鑑定された作品たちも大正以降のもばかりだという

お寺の関係車の話では20年前にお寺が借金を抱えてその時に古いものは売却してしまったというのだ

それで今ある展示品は新しく価値のないものばかりみたいである

気になるこの大津絵美術館の入場料は

国の重要文化財の宸殿などの拝観も含めて大学生以上500円、高校生300円、小中学生以下無料である

まぁこれなら妥当な金額だな

そして外人観光客の人気スポットとなっているそうだ

確かに大津絵は日本を感じることができる面白い絵

人気出るだろうな

俺が某道の駅で見た織部美術館は入場料300円にもかかわらずレプリカばかり展示されていたしな

ちなみに今は無料で開放されてるいる

「俺の300円は一体何だったんだ」といつも思うが

よほど人が入らなかったのだろう

要するに美術館と名乗ってるからがっかりする

他の呼び方に変えれば納得いくのかもしれない

「大津絵館」みたいな単に大津絵を紹介する施設にしちゃえばいいのだ

そして地元のお店と提携して展示販売だな

元々お守りとしての意味もあるんだから

仏画など祈祷してお守りとして売れば税金もかからないはず

お不動さんとか大黒天とかの大津絵を俺は欲しい

地元では価値のない作品の展示に疑問の声が上がってるそうだが

俺的には「別にいいんじゃないかな」と思うのだった

 

 

今日、本屋を冷やかしてきた

テレビや映画など映像化された作品だけのコーナーが作ってあるのだが

そこに谷崎の細雪を発見

よく見てみたらどうやらNHKのBSで「平成細雪」としてドラマ化されたらしい

知らなかった

すでに第1話は放送済じゃないか

ちなみに第2話は明日午後10時からの放送だ

俺は再放送を調べてみた

明日の午後4時30分から再放送がある

「よし間に合ったぞ」

ドラマは全4話

文豪谷崎潤一郎の名作「細雪」を「平成細雪」としてバブル崩壊後を生きる女性たちの物語として蘇らせてしまった

「年始を飾る華やかで美しく、せつなくて、笑えるゴージャスなドラマ」との触れ込みだが果たして・・

そもそも純文学の映像化は難しい

本来文字によって表現されるものを映像化して表現しようとするのだから無理がある

谷崎の細雪は何度か映像化されている

俺は吉永小百合はが雪子を演じた作品しか見ていないが

ちなみに監督は市川崑である

そして東宝が50周年記念だとかで思いっきり気合を入れて製作しただけに

映画自体は非常によかった

原作に結構脚色はされているが。この辺りは映像化で魅せる作品にするためであろう

とにかく着物や建物の映像を見るだけでも価値のある作品だ

そしてやはり雪子を演じれるのは吉永小百合だけだろうなとも思った

石坂浩二の貞之助にも最初は違和感があったが何回も見てるうちに

「これでいいのだ」と思うようになった

そして俺は酔うとこの映画のラストの貞之助兄さんのシーンを真似するのだ

しかしあのシーンは映画のだけの脚色であり原作にはない

まさか貞之助兄さんが・・・

ちなみに貞之助のモデルは谷崎潤一郎本人である

話の内容としては大阪船場を代表する名家・蒔岡家は会社を人手に渡し、元禄以来の歴史を閉じた。
何不自由なく生きてきた四姉妹の新たな人生が描かれる

生粋のお嬢様育ちで4姉妹

その中で3女の雪子はお見合いを繰り返すもなかなかうまくいかない

やはりどこかで「蒔岡」の名前が邪魔をするのだ

4女の妙子は自由に生きる

自由すぎて問題行動ばかり起こす

そして妙子にも「蒔岡」の名前が重くのしかかる

そんな姉妹の面倒を見るのが次女の夫の貞之助だ

貞之助がまとめ役となって話は進む

しかし平成版のドラマがどんな展開になるのかは分からない

4姉妹を演じるのは

中山美穂 高岡早紀 伊藤歩 中村ゆり

随分とイメージが違うな

中山美穂は「毎度お騒がせします」で随分とお世話になった

高岡早紀も写真集でお世話になったこともある

問題は主役でもある3女の伊藤歩

正直俺は知らない

4女の中村ゆりは植物男子ベランダーや京都人の密かな愉しみなどのドラマで好印象な女優さんだが、彼女が妙子?とも思う

イメージ的にハマるのは幸子役の高岡早紀かな

最近、和服姿がなかなか色っぽくていい感じだ

貞之助兄さんは神尾佑

名前を聞いてもわからない

犬のおまわりさん状態だな

まぁいい

とりあえず見てみよう

これが民放なら大失敗は確実だろうがNHKのドラマはなかなかいいものを作る

とりあえず明日だな

そして細雪を再び読み直してみたくなった