鯖棒亭日乗(下)

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芥川龍之介、直筆の恋文が初公開と漱石山房記念館

文豪の芥川龍之介の恋文が初公開される

場所は東京都北区の田端文士村記念館で10月7日からの公開だ

恋文は芥川が結婚前の妻へ送ったものだそうだ

気になる内容は

「愛シテ居リマス」「小鳥ノヤウニ幸福デス」などと書かれてるそうだ

しかし毎回こういったことがあると思うが、文豪も大変だな

まさか自分が死んだ後でラブレターまで公開されてしまうなんて

漫画家は漫画家でプライベートな漫画を公開されてしまうしな

手塚治虫のように

厳重に鍵をかけて保管しておいても暴かれてしまうのだ

芥川と妻の文は1918年の2月に結婚した

今回公開されるラブレターは400字詰め原稿用紙の切れ端に書かれていた

そして妻の文はその紙を便箋に貼り付け大切にしまっていたそうである

 

「ワタクシハアナタヲ愛シテ居リマス コノ上愛セナイ位 愛シテ居リマス ダカラ幸福デス 小鳥ノヤウニ幸福デス」

 

芥川龍之介だから許されるのだろうが

一般人が「小鳥のように幸せ」なんて書いたら相手から何て思われるかわかったものではない

危ない人だと思われても仕方がないだろう

果たして小鳥が幸せなのかどうかは置いといて

俺は子供の頃に巣から落ちて子育てを放棄されたズズメを飼っていた

ピーピー泣くスズメのヒナに注射器で餌を口に入れて食べさせていた

しかしある時、スズメの鳥カゴが空っぽになっていた

どうやら蛇に食べられてしまったみたいだった

あの時の俺は子供ながらに自分がしたことが正しかったのか悩んだものである

 

そんな恋文が後悔されてしまう芥川龍之介の師匠の夏目漱石

9月24日に記念館がオープンしたそうだ

漱石山房記念館

夏目漱石が晩年に暮らした東京都新宿区早稲田南町の借家跡地に、初版本や草稿などの資料を集めたて展示

漱石は死ぬまでの9年間をこの場所で暮らし三四郎やこころを書いた

愛知県犬山市明治村にも漱石の家は移築保存されてるが、あの家は確か「猫」を書いた家

この記念館の場所は漱石が作家時代のほとんどの期間に住んだ家である

木曜日の午後3時から集まる、木曜会として数多くの弟子が集い賑やかだった家

小宮豊隆鈴木三重吉森田草平、野上豊一郎、松根東洋城、阿部次郎、安部能成寺田寅彦菊池寛岩波茂雄中勘助内田百間和辻哲郎野上弥生子谷川徹三、江口渙、芥川龍之介久米正雄、松岡譲、他

錚錚たる顔ぶれの木曜会

そして引っ越し好きな漱石が最後に住んだ家

とは言っても実際の建物は空襲で焼けてしまった為に近代的なデザインの新築である

しかし室内にはちゃんと漱石の書斎などが再現されているそうだ

紫檀好きな漱石

紫檀の机もあるんだろうな

本物かどうかは知らないが

あとはパンを焼いて砂糖をかけて食べていた火鉢だろうな

ジャムも大好きな漱石

スイーツ男子である

所蔵品は130点

南蛮風の長襦袢、和洋折衷の建物や初版本、インクの跡がにじむ草稿などが展示されている

そして「吾輩は猫である」のモデルとなった飼い猫の死を門下生に知らせたはがきなども展示されるという

どんな気持ちで漱石が書いたのか?

文体や文字など気になる逸品だ

生誕150周年記念として12億円かけて整備された記念館

入場料は三百円

展示品も2〜3ヶ月ごとにローテーション

閲覧用の図書も3500冊以上

近くにあればぜひ行きたいが

いつか池波正太郎記念館と合わせて行ってみたいな

 

上野のパンダの名前はシャンシャンに決まった

俺が応募したウランウランはダメだったか

でもチームは存続だし

よしとするか

 

soseki-museum.jp