鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

2017年ブエルタ第8ステージ

2017年ブエルタ・ア・エスパーニャ

第8ステージ

3級山岳が2つあるが勝負どころはゴール直前の1級山岳

スタート直後から激しいアタック合戦

今日のステージも逃げ切りの可能性が高いからだ

しかしその場面は中継されない

中継が始まった時には大集団の逃げが決まっていた

その数21名

有力メンバーとしてはアラフィリップ、マイカなど

その他もヘススエルナンデスやヤン・ポランツ、ブッフマン

特にボーラは3人を逃げメンバーに送り込みマイカのステージ優勝に向けて万全の体制だ

この日スタートできなかった選手が一人

怪我でもなく病気でもない

チームから追放されたバルギルである

バルギルは前日のステージでチームオーダーを無視して集団から遅れたエース、ケルデルマンを助けに戻らなかった

そのためにチームの判断でブエルタから追放となった

ツールで大活躍したバルギルだがすでにフォルトゥネオへの移籍が決まっている

確かなことはわからないが様々な大人の事情が絡んでいる追放なんだろうな

ツールからたった1ヶ月での決裂

もともとサンウェブはスプリンターチームだった

ようやくデゲンコルブ、キッテルのWエースがいなくなり自分の出番かと思われた時に頭角を現したドゥムラン

そして移籍してきた総合エース候補ケルデルマンの存在

フランス人としてツールを走りたい

しかしチームはおそらくドゥムランを選ぶ

そして今回のブエルタではケルデルマンがエースだ

まぁいろいろ以前から不満があったのかもしれない

オランダ軍団VSフランス

どっちにしろサンウェブにしてもバルギルにしてもイメージダウンにしかならない追放処分だ

レースはこの日も何も起こらない

メイン集団はスカイが4分ほどでコントロール

1級山岳まで大事に大事にフルームを運ぶだけだ

やがて勝負の1級山岳が近づく

メンバー3人送り込んだボーラが積極的にレースを動かし始める

ペースアップで力無き者は早めに落とす

デヴリーズがアタックを仕掛けるもすかさずブッフマンがチェックして潰す

このボーラ包囲網から抜け出すのは容易ではない

山頂まで3キロ

ブッフマンが最後の力を振り絞りペースアップ

このペースアップで逃げ集団は完全に崩壊する

ここまではボーラの作戦成功

残ったメンバーはマイカ、アラフィリップ、パウエルス

実力から言ってアラフィリップが残るのは仕方がない

あとは登りの区間でどれだけマイカから引き離せるかだ

積極的に攻撃を仕掛けるマイカ

パウエルスは脱落

ついていけるのはアラフィリップだけである

急勾配の中で何度も何度もアタックを仕掛けるマイカ

しかしアラフィリップは離れない

アラフィリップとしては山頂までマイカに食らいつけば得意の下りと僅かな平坦である

そしてマイカとしてはなんとしてでもアラフィリップを離さなければならないのだが

二人一緒に山頂を通過することとなる

残念ながらその戦いはメイン集団を映していたため分からない

先頭のマイカとアラフィリップはそのままダウンヒル

残り1キロ

ヤン・ポランツが追いついて3人になる

スプリント勝負

さすがにアラフィリップが強い

そのままマイカたちに2秒もの差をつけてステージ優勝となった

 

一方メイン集団はコンタドールが軽快にダンシング

フルームは後方で下を向いている

スカイのアシストがフルームを探している

調子悪いのか?

それともいつものようなペース走方なのかこの時点では分からない

しかし徐々にアシストに引き連れられて上がってくるフルーム

やがてコンタドールにに追いつきアタックした

そこに食らいついたのはコンタドールだけ

この日も新旧王者のタイマンだ

ハイケイデンスVSダンシング

まるで漫画のような戦い

この日のコンタもまるで羽が生えたかのように軽快に登り続ける

対抗するフルームのスーパーハイケイデンス

なんとか1秒でも追いつきたい

そして1秒でも突き放したい

気持ちと気持ちがぶつかり合う

そこに前待ち作戦遂行

逃げから降りてきたコンタドール心の友、ヘスス・エルナンデスコンタドールをアシスト

フルームとコンタドールは協調体制

同タイムでのゴール

その他の総合ライバル勢はタイムを落とした

 

総合の順位ではトップ10以下のコンタドール

しかしレースは完全にフルームVSコンタドールとなっている

お互いにツールを完走している二人

果たしてコンディションがどこまで持つのか?

今日も楽しみだ