鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

園芸日記 19

から梅雨

雨が降らない

今日は一日中曇り

湿度も50パー切ってる

午前中は自転車で60キロ走ってきた

途中でいつも見かける人と一緒になった

ただいまツールに向けて体を絞りたい俺は軽いギアでくるくる回して有酸素域で脂肪を燃焼させるぞ大作戦中なのだ

なのでフルーム並みに回してはいるが時速20キロちょいしか出ていない

そんな俺の後をずっとくっ付いてくる

正直俺としては抜かして欲しいのだ

俺は橋を超えたところのコーナーで足を止め先を譲った

俺を抜き去ったいつもの人はそのままグングン加速するわけでもなく、俺の数メートル先を走るだけだ

どうやら彼は限界だったみたいだ

それでも彼は必死に俺との差を広げようと踏み込む

スプリンターを要するチームから逃れる逃げ集団みたいに

これだから他人を抜かすのはキツイ

再び抜かされると恥ずかしいので、同じぐらいの巡航速度の場合は

お互い牽制し合いながら走ることになる

抜かすべきか抜かさずべきか

正直俺はギアをひとつあげるだけで彼に追いついてしまう

しかしそこから彼を引き離すにはさらにギアをかけなければならない

流石にそれはごめんなのである

脇道を見つけた俺は彼とは違うコースを選んだ

その後、再び俺たちは違う場所で出会うことになるのだが

彼と別れた俺は軽い登りに入ったところで、いつものフルームの真似をすることにした

まず後ろに人がいないことを確認

そしてギアを落としてくるくるとケイデンスをあげる

下を向いては体をくねくねしながら前を向く

再び下を向き体をくねくねさせながら前を向くを繰り返すのだ

そんな俺は後方に気配を感じた

横に並ばれた

「フルームですか、笑」と言いながら後ろにいた人は俺を軽々と抜き去っていった

から梅雨

少し恥ずかしかった今日の俺である

 

話を園芸に持っていかねば

そんな梅雨の季節

俺はふとアズーロコンパクトについて調べてみた

どうやらこいつは外国生まれなんで日本の高温多湿には弱いみたいである

そして梅雨に入る前に、本格的な夏を迎える前に3分の1ほど刈り込まなくてはならないらしい

モサモサだと湿気がこもって暑苦しいので刈り込めということ

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これが刈り込む前の状態

基本放任主義の俺は伸びるままに育てている

ハイレグの水着を着るわけではないので、ぼうぼうで良いと思っていた

むしろぼうぼうの方が好きな俺なのである

見た目とのギャップがたまらないのだ

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散髪後にアズーロコンパクト

ずいぶんとすっきりした紫アフロになった

もう少しサイドを刈った方が良いかもしれんが、とりあえず今回はこんなところで

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残骸

ガザニアの花とともに刈り込まれたアズーロコンパクト

湿気対策とはいえ、まだ咲いてる花を切るのはツライ

これが俺の放任主義の理由だ

 

同じように間引きという殺人行為もツライ

大塚家具ではリストラ担当者の方が不幸なことになってしまったが

やはり誰かの首を切るのは非常にツライことである

そんな間引きを行ったミニひまわりだが、俺はリストラ対象者に再就職先を与えていたのだ

俺はリストラした彼を再就職させるべく

ブラックジャック並みのスピードで空いてるスペースに移植手術を行った

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向かって右上の彼である

移植直後は昏睡状態が続いたが最近になって持ち直してきたのだ

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下の大きな葉は枯れたが、新しい葉が出てきてるのだ

他と比べれば成長はかなり遅い

だが確実に彼はその小さな命をつなぎとめたのだ

これは彼の生きたいという強い気持ちがあったからこそ

直根で移植はほぼ不可能と言われるミニヒマワリだけにまだまだ予断は許さない

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そしてオリーブである

俺には壮大な計画がある

自宅のベランダで収穫したオリーブの実を塩漬けにして

ブエルタ・ア・エスパーニャを見ながら酒のつまみにするという計画が

オリーブの木は異なる種を並べないと受粉しない

なので俺は4種類全て違うオリーブの木を並べた

今年はふた鉢が花を咲かせた

そんなある日俺は異変に気付いた

花が終わったオリーブに何かができている

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俺はヴィンテージもののアランミクリのメガネを外して

あたかも漫画の主人公かのように目をゴシゴシこすった

余計に見づらくなった

再び目が落ち着くのを待ってよく観察してみた

「こ、これは!」

「もしかしてオリーブの実なのか?」

「おまえは本当にオリーブの実なのかい?」

「何もしないからおじさんに教えてくれないかな?」

「ママには内緒だよ」

マンザニーロだマンザニーロ

なんかロバート・デ・ニーロみたいでかっこいい名前だとは思っていたのだが

ついにやりやがった

本当はマンザニロだが、もはやそんなことはどうでも良い

今日からおまえはデ・ニーロだ

モヒカンにタンカースでタクシードライバー

スペイン原産980円で購入したマンザニロ

しかしこれからどうすれば良い?

収穫はいつだ?

そして俺は塩漬けの作り方を知らない

 

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瀕死状態からすっかり回復して苔玉風に洒落た姿になった「小海老草」

又の名をペロペロネという

葉っぱの先が赤くなりその部分がエビに見えるからだそうだが

突然白いものを出し始めた

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どうやら花みたいだ

ちなみに花言葉

女性の美しさの極致・思いがけない出会い・可憐な人・ひょうきんな・おてんば・機知に富む・愛嬌・友情

 

ん〜、いったい何を基準にして花言葉を考えたのか?

とんでもなく美しくて可憐だが、友達思いのおてんば芸人と言ったところだろうか?

 

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俺のベランダにはいろんな虫が遊びに来る

この日はトンボが来た

ここは死にたいぐらいに憧れた花の都、大東京ではないのに

それにしてもこいつはロットLLユンボみたいな色だな

おまえはどこへ飛んでいく

舌を出して笑うんじゃねえぞ

 

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半日陰スペースに鎮座してる奴らも無事に今年も成長中

梅雨が明けたらシュガーバインは室内かな

 

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ユーフォルビア ダイアモンドスターもどんどん葉みたいなのをを白くさせている

芸能人は歯が命というが

ユーフォルビアは葉が命なのである

 

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アゲラタムのアーティスト

こいつは成長が遅い気がする

俺は白い肥料を適当にばらまいてやった

まぁ芸術家だし一筋縄ではいかないのかもしれないな

 

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すっかり花を咲かせなくなった、なでしこだったがようやくシーズン2

どうやらこいつは切り戻してやった方が良いみたいである

 

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俺のベランダシーズンは、まだまだこれからである

 

つづく