鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

50歳の結婚未経験率、男性は4人に一人

加速し続ける少子高齢化

国の研究機関が調査したところ50歳の時点での結婚未経験率が男性で4人に一人、女性では7人に1人という結果が出た

これは男女とも過去最高だと言う

都道府県別では男性の場合は沖縄が最も高く、最も低かったのは奈良

女性の場合は東京が最も高くて、最も低いのが福井県だそうだ

若い世代への意識調査でも、「一生、結婚するつもりはない」という人が年々増えているそうで、当面は結婚を経験しない人が増加する傾向が続くとみられている

まぁ俺もこのまま行けば順当に仲間入りになるであろう

俺の場合は20代後半からパタリとモテなくなった

おそらく交際する相手もそれなりの年齢層なので結婚の事をどうしても意識してしまう

そんな時に俺は結婚不適合者だと見た目だけで判断されたようだ

 

俺が20代後半から30代前半の頃は

普段の生活では女性との接点は皆無

基本的に早寝早起きなんで夜に出歩くのは好きでは無い

そして休日は草サッカー、草野球、釣りに明け暮れていた

そして次第に仕事が忙しくなり、ほぼ無休状態で働いていた

自由になる時間は、日曜日の午後から夕方までの半日のみ

そして日曜日の夜8時から翌日の夕方まで再び仕事というとてもハードな暮らしだった

それでも給料は同じ

世間で言われるブラック企業なんか真っ白に見えるぐらいだが

文句を言うとかなりの勢いで怒られるので仕方が無い

「最近の若いもんは直ぐに休みたがる!」「休みなんて正月と盆だけで充分だ!」

なんせ社長はうちの親父だったからだ

そんな生活が数年続き

気がつくと周りは結婚して自分だけが取り残される

仕方が無いので当時流行し始めた「ねるとんパーティ」に通い始めた

今で言う「婚活パーティ」である

女性はほとんど無料であるが男は5000円〜

参加条件には高身長だとか大卒だとか上場企業だとか年収500万以上だとか書かれていたが、実質条件など無いのも同然であった

そんなことしたら参加者が集まらないからだ

初期の頃はなんと酒まで飲み放題であった

みんな会場まで車で来るのに

たまに泥酔する奴もいた

そいつは所構わず女性陣に「やらせろや!」と絡み、会場で暴れた

パーティにはプロフィールカードと言う物があって

自分の名前、年齢、職業、彼女いない暦、趣味、好きなタイプ、学歴、年収、乗っている車、貯蓄額などを書かなければならなかった

俺は正直者なので、嘘偽りなく全て本当の事を書いていた

そしてお互いにカードを交換してテーブルごとに話をするのだ

男2〜3、女2〜3ぐらいで

制限時間は2〜3分だ

ほぼ全ての女性は俺以外の男と話をしたがった

俺の隣にパイロットの奴がいた時には、俺の存在は完全に無視された

普通の職業でも車が外車だとそいつはモテモテだった

そんな時代であった

休憩時間にトイレに行くとみんな携帯で話をしている

盗み聞きしてみると彼女みたいである

結局はパーティでカップルになるのは、そう言う奴らばかりだった

そしてみんなプロフィールは嘘を書いていた

 

結局俺はパーティに100回以上通ったが一回もカップルになることはなかった

ほとんど誰からも告白カードに丸印をつけて貰えなかったからであるが

どうやら俺はサクラだと思われてる場合が多かったみたいである

30代後半になり俺は完全に結婚を諦めたのであった

 

同時に普及し始めた出会い系サイトもやってみた

初期の頃はお互いに真面目な出会いを求めていたので数人とは実際にあって食事をした

まぁ結果的にそれだけで終わってるのだが

次第に出会い系サイトは援助交際の場所となってしまった

 

最近はお寺が運営する出会い系のパーティが好評らしい

お寺の場合はビジネスが最優先ではないからだそうだが

少子高齢化は出会いの場が無いのも一つの理由である

しかしそんな出会いの場にも性欲のみで参加して来る奴らに邪魔をされてしまう

いくらでも嘘をつけるからだが

昔から男女の出会いはビジネスに利用される

そしてそれは最終的には援助交際の場へと姿を変える

出会い系のパーティでも詐欺を仕掛ける女が良く紛れ込んでいた

デート商法って奴だ

パーティでカップルになり後日デートをする

その時に会社に少し用があるからと、一緒に会社まで行く

とある小部屋で

ここで待っててと言われて待っていると怖いお兄さんが登場

そして宝石などを買わされるのだ

パーティ常連の俺はその詐欺師の女を知っていた

彼女達はいつも宝石商を名乗っていた

確かに彼女達は美人であった

当時、何人か騙されたみたいである

 

40代50代でも高スペックなら問題ないであろう

しかし俺のような低スペックは、どこへ行っても相手にされないのだ

これからも少子高齢化はどんどん進むであろう

俺みたいなおっさんが周りにもいっぱいいるからだ

はっきり言って結婚なんて若い頃の勢いでしか出来ない

若い頃は正直、なんにも考えずに「なんとかなる」と思ってるからだ

それが30代になると現実が見えてくる

将来的には介護問題も出てくる

そうなるともう結婚なんてできなくなるのだ

相手が高スペックでない限り

しかしモテる男は浮気をするのだ

結果として離婚

それが繰り返されていくのである

 

この問題はかなり難しい

出会いはまず第一印象だが、おっさんになるとそこをクリア出来なくなる

なので最初から一瞬で恋愛ゲームから脱落してしまうのだ

やはり、なんとかハウスみたいに協同生活させるとかしないと、見た目以外の部分は見てもらえない

テレビ番組や新興宗教団体でもない限りそれもまた不可能だ

国もいろいろ対策してくるけど結局は成果が出ていない

こうなったら昔みたいに結婚しなければ生きて行けない状況にするしかない

男女平等による女性の社会進出

これらが絡んで来るのでこれまた物議をかもしてしまうが

昔の人は結婚まで顔すら見た事なく結婚したと聞く

結婚とは家と家の結婚である

昔みたいに親が強引に決めてしまうしか無いのかもな

俺が20歳の頃には数人の知り合いの人から

「うちの娘を貰って欲しい」と言われたし

ただ若干20歳の俺にそんなこと言われても当時はただただ困るだけであった

 

 

やはり結婚問題は難しい

そんな時におすすめなのは、やはり谷崎潤一郎の「細雪

長編だが谷崎の中では読みやすい作品だ

 

 

 

細雪 (上) (新潮文庫)

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 こちらは映画

監督は市川崑監督、主演は吉永小百合

ラストは映画独自のシナリオです

まさかあの人が・・・