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鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

2017パリ〜ニース第8戦

2017年パリ〜ニースの第8戦

最終決戦である

31秒差をひっくり返したいコンタドールと死守したいエナオモントーヤの争い

この日は距離も短く高速の山岳バトルが予想されたが

中継が始まると最後から二つ目の1級山岳で既にパンタノが最後かのような引きを見せている。残り51キロだ

昨日に引き続き強力な引きを続けるパンタノ

今日もコンタドールが攻めの走りをするかと思われた所、残り50キロ地点で早くもコンタドールがアタック

まさに中継が始まるのを待っていたかのようなアタックである

実況解説も見てる側もまだ頭の整理が付いていない

何名の逃げがあってどの位置にコンタがいたのか?そして他の総合のライバルは?

コンタドールのアタックに最初はエナオも必死に食らいつくが次第に遅れ出す

どうやら24名という大量の逃げがあったみたいだが1級山岳に入りパラパラと逃げのメンバーが千切れてくる

そんな集団を吸収しながらコンタドールは単独で走り続けた

やがてマイケル・マシューズがチームを超えてコンタドールに協力する

今年からサンウェブで走るマシューズ

サンウェブはジャイアント・アルペシンからスポンサー変更になったチームだ

ジャイアントから離れたアルペシンは今年からカチューシャ・アルペシンとしてカチューシャのスポンサーになっている

本当に毎年ややこしい

そんなマシューズの協力を得てコンタドールは後続との差を少しずつ広げて行く

残り46キロ地点でその差は35秒を超えた

残り41キロ地点でエナオのグループが後続のメイン集団と合流

この中には総合争いのメンバーが勢揃いしている

そしてスカイのアシストも含まれている

アシストと先頭を引いてくれる他チームの協力を得たエナオであったが先頭ではUAEコンタドールに協力して引き始めてその差は40秒を超えてしまう

残り22キロ、42秒差をつけて先頭のコンタドールグループは最後の1級山岳へ入る

21キロ地点で50秒差

追走のメイン集団ではアシストを使い切りエナオ自身も引き始める

しかしコンタとのタイム差は少しずつだが開いて行く

先頭はコンタドール、デラクルス、ソレール

クイックステップのデラクルスは後続にアラフィリップとDマーティンがいる為に先頭交代はしない

モビスタのソレールはステージ狙いと表彰台狙いのゴルカ・イザギーレが後続にいるのでこれまたコンタには協力はしない

ただひたすら一人で先頭を引き続けるコンタドール

後続ではリッチーポートがアタックを仕掛けるなどして追走のペースアップを計るが差は無情にも広がって行く

エースばかりの集団なので中々ペースも上がらない

社長ばかりの集団では仕事がはかどらないようなものであろう

「仕事してるのうちばかりでしょ」「お前も引けよ」「いやいやここはあなたが引いて下さい」「うちは関係ないし」様々な思惑が絡んでいる追走集団だ

なんとか自分の力を使わずにコンタに追いついてもらって最後に飛び出してやろうと誰もが考えてしまうのだ

一方先頭ではコンタドールが一人で引くしかない展開なのでただひたすらゴールを目指すだけである

残りの二人は金魚の糞のようにくっついて最後の最後でコンタドールを差してしまえばいいだけなのだ

と思ったらソレールがいきなり飛び出した

しかもコンタドールとチームカーのポポビッチが話している所を引き裂くかのような不意打ちアタック

ソレールの不意打ちアタックにコンタドールは付いて行けない

デラクルスもここは様子見なのかコンタドールと一緒に走ることを選択した

そして何故か突然前を引き出した

ステージを取れとのチームオーダーなのか?後続にチームメイトが2人いるのに?

ステージ優勝に向けてガンガン走るソレールだったが下りで協力体制となったコンタドールとデラクルスに追いつかれてレースは振り出しに戻る

その後の中間スプリントでコンタドールがボーナスタイムを2秒GET

コンタとエナオのタイム差は微妙なラインで推移していく

残り5キロでタイム差は37秒

しかもライバルチームのデラクルスまで引いてくれるありがたさ

そこで引いて大丈夫なのか?と見てる方も心配してしまう

やっぱりDマーティンの総合よりデラクルスのステージなのだろうか?

残り2キロで28秒差

おそらくボーナスタイムを含めて数秒の争いになる

もうTV画面から目が離せない今年のパリ〜ニース

ダゾーンでティレーノを見てる場合ではないのだ

追走はバーレーンメリダの協力を得て先頭に迫り来る

先頭ではついに残り1キロを切りコンタドール、デラクルス、ソレールのスプリント勝負に

デラクルスの戦略でソレールが遅れコンタドールとデラクルスのスプリント勝負

しかしコンタドールにはゴール前での駆け引きをする暇は無い

ただ1秒でも早くゴールを目指すだけ、その為にコンタドールに付き位置で良いデラクルスが最後にコンタドールを交わしてデラクルスがステージ優勝となった

コンタドールは惜しくも2位でゴール

ボーナスタイムは6秒GETだ

そして後は待つだけ

後続のエナオのタイムを

後続もかなりスピードが上がっている

タイム差が18、19、20、21

エナオモントーヤゴールラインを通過した

 

パンタノがコンタドールに声をかける

言葉は分からないがダメだったみたいな雰囲気が伝わってくる

コンタドールへのインタビューが始まる

残念そうな表情を見せるコンタドール

そして結果が出た

 

その差2秒

たった2秒差でチームスカイのセルジオルイス・エナオモントーヤが総合優勝に輝いた

サイクルロードレスは人生と同じである

あの時ああしてれば、過去を振り返っても既に遅い

長いレースの中で瞬間瞬間の判断が2秒の差となり勝敗を決める決定的な差となってしまうのである

 

総合成績

1位 セルジオルイス・エナオ(チームスカイ)      

2位 アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード)   +02秒
3位 ダニエル・マーティンクイックステップフロアーズ)   +30秒
4位 ゴルカ・イザギーレ(モビスター)            +1分"
5位 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)+1分22秒
6位 イルヌール・ザカリン(カチューシャ・アルペシン)    +1分34秒
7位 ヨン・イサギレ(バーレーンメリダ)          +1分41秒
8位 ワレン・バルギル(サンウェブ)             +4分07秒
9位 サイモン・イェーツ(オリカ・スコット)         +4分39秒
10位 トニー・ギャロパン(ロット・ソウダル)         +9分14秒

 

ポイント賞

ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)

 

山岳賞

リリアン・カルメジャーヌ(ディレクトエネルジー)

 

新人賞

ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)

 

チーム総合

クイックステップフロアーズ

 

終わってみれば最終日にステージ優勝をGET、総合3位にDマーティン、ポイント賞と新人賞にアラフィリップ、そしてチーム総合に輝いたクイックステップは大成功の最終日であった

スカイもフルームが観客として見守る中でなんとか総合優勝

エナオ自身もキャリア最大の勝利である

トレックも新戦力のパンタノとコンタドールの活躍。ツールが楽しみだ

 

それにしてもやはり今年はJスポーツでフランドルが見れないらしい

ミラノサンレモもアムステルゴールドレース

なんか寂しい春になりそうだ