鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

松方弘樹死す

また一人昭和のスターが逝った

74歳

まだまだ若いし、まだまだ遊びたかっただろう

昭和と言う時代のスターは金の使い方も女遊びも豪快である

松方さんも愛人関係も含めると6人子供がいるらしい

相続がいったいどうなるのやら

残された親族の中でこれから仁義なき戦いが始まるのかもしれない

俺が知っている松方弘樹は映画スターや遠山の金さんでは無く

「天才たけしの元気が出るTV」で甲高い声で笑いながら小さく折り畳んだハンカチで汗を拭くおじさんと梅宮辰夫と一緒にマグロを釣るおじさんである

なので松方さんについて調べてみた

どうやら最初は歌手志望だったそうだ

しかも五木ひろしと一緒に歌を学んでいた

そして自分には歌の才能が無いことに気づき役者の世界へ

仁義なき戦いなどのヤクザ映画で頭角を現したそうだ

自らがプロデュースした映画「首領になった男」では3億5千万を借金して製作

そして2億円の利益を出したが関係者一同をチャーター機にてハワイ、台湾旅行に連れて行き見事に全額使い切ったそうだ

果たして平成の時代にこんなことが出来るスターがいるのだろうか?

そもそも平成の時代にスターなんてものが存在するのだろうか?

女性関係もかなり派手で関係した人は200人を超えるという

酒も一升二升どころでは無いみたいだし

いったいどんだけ飲むんだと

まぁ家族は大変だっただろうが

実際に離婚しているしパイプカットもさせられている

そしてマグロは2009年に325キロの超大物を釣り上げている

俺自信も松方弘樹に憧れグアムに旅行に行った時に現地のトローリングツアーに参加してカジキを釣りに行った

しかし結果は船酔いしただけで当たりすら無かったのだが

親友である梅宮辰夫と一緒に釣りをする姿は本当に楽しそうだった

息子曰く子供の頃の移動手段はファーストクラスではなくヘリコプター

自宅にはプールがあり芸能人が集まったパーティーにて女優のかたせ梨乃が酔った勢いで全裸で泳いだそうだ

その時に息子の仁科克基がバスタオルを持って目隠し役を担当

するとそこにいた北野武が「おい、マサキ、小遣いやるから見せろ」と言ったそうだ

なんかあらためて昭和のスターって凄いなぁと思う

勝新太郎なんかも数多くの伝説を残しているが

 

ライバルであった北大路欣也は「さよならは言いたく無い、また会おう、弘樹」と最後の言葉を贈った

そして先輩であり親友の梅宮辰夫は彼の葬儀にて心の中で松方弘樹と最後の会話を交わした

「天国にも海があるので釣りに来い」と言われたので

「待ってろ、俺もすぐ行くから」と

 

ご冥福をお祈りします