鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

1日分の野菜カレー

今日は「あてなよる」にて夏目漱石の思いでのカレーが放送される

とてもカレーが食べたい気分だったのでカレーを食べて来た

名駅だとミヤコ地下街の老舗カレー「タンドゥール」で食べる事が多いが

今日は以前TVで見て気になってたユニモールの店へ

野菜を食べるカレー CAMPである

店名の通りコンセプトはキャンプで食べるようなカレーということであろう

写真を見ると大きく切られた野菜がごろごろ入っている

これで税込み990円

まだまだ続く野菜高謄の中で野菜好きにはたまらないカレーである

野菜は良い

いくら食べても大丈夫なんだという安心感がある

そしてなにより健康にもいいと俺は思い込んでいる

たぶん良いはずだ

医者と薬剤師が仕切りに俺に野菜を食べろ食べろと言う

はっきり言って俺はそこら辺りの坊さんより野菜を食べている

やはり年を取ると野菜がうまく感じるのである

かつて俺が大好きだった野菜料理の店があった

その店は地元で取れた無農薬野菜だけを使用して蒸篭で蒸しただけの料理であった

野菜の他に鶏肉か魚を選べるようになっていた

あとはパンと野菜スープに小鉢が付いていた

蒸した野菜は3種類のソースをつけて食べる

もう最高に野菜の旨味が引き出されて「野菜ってこんなに甘くておいしいんだ」と改めて実感できる料理であった

しかし昔から俺が通う店は潰れるというジンクスがある

その店も例外ではなく短い期間で潰れてしまった

なんでだろう?

場所的にロケーションも良く

あんなに美味しいのに

みんな野菜を食べないんだよなぁ

ちなみにその料理の写真がこれ

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蒸されたパンも熱々もっちもちで本当にうまかったんだけどなぁ

誰かこのコンセプトを引き継いで店を開いて欲しい

 

そんな野菜好きな俺が今日食べたカレーに話を戻そう

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1日に必要な野菜は350グラム

これは健康保険の組合からうるさいほど毎年の用に言われる

両手いっぱいの野菜をイメージするのだそうだ

しかし野菜は正直高い

そしてスーパーで売られている大量生産された野菜はそれほど美味しくは無い

むしろ家庭菜園で手間ひまかけて作られた野菜の方がおいしかったりする

形は悪いのだが

うちの親父もタダで畑を借りていていつもいろんな野菜を作っていた

茄子にキュウリに苦瓜にトマトにほうれん草や里芋など無茶苦茶美味くて

なんで適当に作ってるのに店で買う物より美味しいのか不思議であった

そして茄子の収穫の時には家で飼っていた犬が自ら茄子を口でくわえては引きちぎり

収穫の手伝いをしていた

やはり飼い主の行動を見て自分も何かしなきゃと思ったのであろう

気がつくと他人の畑の茄子まで収穫していた事は内緒である

この店の1番人気のカレーはやはり1日分の野菜カレーだ

とりあえず定番のカレーを食べるしか無い

俺の気持はかたまり

いつもの用に右手人差し指を天高く掲げて一人カレーをアピールした

そしていつものようにカウンターへと案内されるかと思ったが

勝手に好きな所に座りやがれってことらしい

カウンターの空いてる席ならどこでもOKだそうだ

たまに一人客だとカウンターの一番端っこに案内される事がある

あれはあまり気分がいい物ではない

他はガラガラなのに自分だけ端っこに追いやられてしまい

とても孤独感を感じるのである

しかしこの店では座る場所はカウンターならどこでOK

フリーダム!!

やはりコンセプトがキャンプだけのことはある

俺の頭の中では長髪ヒッピーがラブ&ピースを叫び

大麻を吸う場面がイメージされる

でも大麻は行けない

俺は頭の中で大麻からビールに変えて妄想しなおした

そしてさっそく俺は迷う事無く注文した

一日分の野菜カレーと生ビールを

正直に言うと少しだけ迷った

期間限定のキノコとチーズと骨付き鶏の猟師風カレーと

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はっきりいってポイントは最後の猟師風と言う言葉である

山を知り尽くした男のイメージが俺の頭の中に浮かぶ

殺生はいけない

しかし人間生きる為には命を食べなくてはならない

キノコとチーズ

そして骨付き鶏

嗚呼食べたい、しかし今日の俺は野菜を食べに来たはず

俺はこのメニューを諦める理由としてもう一人の俺にこう言い放ったのだ

「骨付き鶏はイメージ的には美味しそうだが実際に食べるとなるとめんどくさいぞ」と

この言葉で俺の心は完全に一日分の野菜カレーに決まったのである

事実として食べ終えた骨の置き場所をどうすればいいのか俺には分からなかったのだ

まぁいい

今回美味ければこれはこれで次回だ

そして俺はキャンプの時に持って行くようなコップに注がれた水を一口飲んだ

するとさっそく生ビールが運ばれて来た

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いつ吞んでも昼に吞む生ビールは美味い

後ろのチェック柄の水筒にどうやら水が入ってるみたいだが

俺にはそこから水を注ぐ勇気がなかった

もし間違っていたら?

と思うととても手が出せる代物ではない

そしておしぼりが置かれてる飯ごうには小さなスコップが入っている

俺はこのときほどTVで事前情報を仕入れておいて良かったと思った事は無い

この店ではその小さなスコップがスプーンの代わりなのである

もしこの事実を俺が知らなかったら周りをきょろきょろ確認したうえでドキドキしながらその小さなスコップでカレーを食べる事となったであろう

すると意外と早くカレーが運ばれて来た

小さなスキレットに入れらてぐつぐつ音を立てている

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ライスは中盛りにした。これが噂のスコップ

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それにしても予想以上に野菜がゴロゴロである

ほぼ野菜でルーが少ない

むしろ野菜にルーがかけてあるといった感じか

でも美味そうだ

しかしこれはキャンプのカレーではない

俺が食べたカレーはこんなに多くの種類の野菜は入ってはいなかった

ちなみに野菜はその時の仕入れによって変わるみたいだ

本日の野菜は17種類

タマネギ、きゅうり、ミニトマト、キャベツ、にんじん、しめじ、小松菜、大根、かぼちゃ、なす、パプリカ、トマト、じゃがいも、えのき、エリンギ、れんこん、コーン

もう何でもあり

俺はきゅうりがカレーの具として使用される事に衝撃を受けた

でも考えてみれはカレーの強烈な味で煮込んでしまえば何でもOKだろう

俺は小さなスコップでカレーの具材をすくいあげて一口食べてみた

う、うまいぞ

これだけ大きく切られていればビールのツマミとしても充分に使える

そしてこれはまさに野菜を食べる為のカレー

野菜がエースでルーがアシストなのである

まぁエースが多すぎるのでたとえとしておかしくはあるが

とにかく野菜を引き立たせる為だけにルーが存在しているのである

そのため辛さは甘口から普通と言ったところ

しかしかなりスパイシーな味がする

事実として俺は食べ終えた後で体がポカポカになり帰りの電車の中では汗が止まらなかったほどである

このカレーはうまい!

なんか初めて食べる味だ

そしてこれだけの野菜は食べごたえ抜群である

このカレーが何キロカロリーなのか俺は知らないが結構腹は膨れる

やはり野菜を欲噛んで食べることで満腹中枢を刺激されるのである

某トッピング商法のカレー屋の野菜カレーは酷い

固くてゴリゴリしていて野菜の旨味など皆無である

しかしここの野菜カレーはとてもうまい

ここもチェーン展開してるみたいだが

こういった店が増えるのはとても嬉しい

決してキャンプで食べるカレーではないが

むしろこっちのほうがうまい

このガツンと来るスパイスの味が病み付きになりそうだ

正直いまだに口の中にスパイスの味が残っている

先ほどコーヒーを飲んだがとてもコーヒーが不味く感じるほどに

久しぶりにまた直ぐにでも食べたくなるようなカレーであった

最後に出来る事なら箸を置いて欲しい

そうすれば骨付き鶏も食べやすくなるであろう