鯖棒亭日乗(下)

日常の記録写真と駄文  sababoutei@gmail.com

ボブやっぱり欲しい

「受賞を知って言葉を失った。何と言っていいのか分からなかった」

ボブ・ディランノーベル文学賞の担当者に離した言葉である

これによりボブのノーベル文学賞の受賞がほぼ決定的となった

あとはちゃんと授賞式にでてくるかどうかだ

授賞式ではスピーチの代わりに歌を歌っても良いそうなのでボブはおそらく何かしら歌を歌うと思うのだがその曲の選考でメッセージを伝えようとするのか?

それとも単に一番のヒット曲を歌うのかはボブのみぞ知るところであろう

反逆精神のイメージが強い彼だけにもしかしてピコ太郎のカバーをすることもありえるかもしれない

吉田拓郎はボブに対して「授賞式に出るのなら燕尾服なんか着ないで欲しい」とメッセージを送った

それにはかつて自分がレコード大賞を受賞した時にいつもの拓郎ファッションで受賞したことから来ているみたいだ

これも反逆精神からであろう

そしてボブは時代時代により自らのスタイルも変えて来ている

なので今この時にピコ太郎スタイルを取り入れてもおかしくは無いと思うのだ

世界的に話題にもなる

最近ではボブの事なんかすっかり忘れてた人も多いであろう

そんなボブが再び世界的に脚光を浴びるステージなのだ

俺はアップルやパイナップルの所を爆弾に変えて歌う事で彼なりのメッセージが出せるような気がするのだ

そして爆弾にペンを差した時に仕込んでおいた火薬で爆発させるのである

ボブの頭髪は逆立ち顔はすすだらけ

これぐらいやってくれれば彼の長年のファンも納得してくれるかもしれない

反戦歌手が爆弾を作った人の賞なんか貰わない」

「権力に屈しないのがボブ」

とかファンの方達は言っていたようだが一転して受賞する事になったボブに対して彼らは今どうやってボブの曲と向き合って良いのかわからない状況なのかもしれない

まるでレコード大賞を1億円で買収したと噂される3代目なんとかブラザーズのファンみたいに

そこでボブ太郎である

まさに起死回生

今年の日本ハムである

 

ボブはおそらく最初から受賞する気満々だった

しかしタイミングが悪くてノーベルからの電話の時には

いつもボブはパスタを茹でていたのかもしれない

流石にパスタを茹でていては電話には出られない

「やれやれ」

なんで俺がパスタを茹でると誰かが電話をかけて来るんだ?

と思っていたのかもしれない

ノーベル文学賞の担当者は10分間だけでも時間をくれと思っていたに違いないが

ボブがパスタを茹でていたのではそれは到底無理な話なのである

今までの無反応はおそらくただ単にタイミングが合わなかっただけだったのだ

そしてその間にいろんな憶測が飛び

ボブ自身言い出すタイミングを掴めなくなってしまっていたのかもしれない

なんせ世の中「受賞しないボブかっこいい」となっていたからである

本当は欲しいのに世論は逆である

困った

ボブは大変に困った

そこでふとボブは思ったのだ

「俺は反逆精神のボブだったはず!」

そうなのだ世の中が受賞反対ならその逆を行けば良いのである

 

果たして彼がどんなスタイルで授賞式に登場するのかはわからない

でも俺はちゃんと燕尾服を着て他の人達と同じようにキチンとした態度で受賞するボブの方がカッコイイと思う

あとは文学的なスピーチ

これが一番大事かな

なんか世界中の人が「やっぱりボブでよかった」と思うようなスピーチをして欲しい

そして賞金の使い道

ここでもボブ流のメッセージが出せるポイントである

なにかボブさん流石だなぁと思うような事に使って欲しい

「ディランは最高だった」

あのジョンレノンの言葉である

俺はジョンが好きだ。彼がここまで言うのならボブさんは最高なんだと思う

そんな最高のボブが文学界最高の賞を貰うのだ

これもロックなんじゃないかと

否これこそがロックなんだと

そして最後にみうらじゅん氏の言葉を書いて終にしようと思う

 

「ディランのアルバムをどれか一枚聴こうと思うなら、ディランが今の自分と同い歳の時に作ったアルバムを聴け」 みうらじゅん