俺が京都に行く時に持って行く本がある
岩波文庫版の梶井基次郎の檸檬、冬の日と森見登美彦氏の太陽の塔である
必ずと言っていいほどこの2冊は持って行く
少し時間が空いた時に読む為であるが
散歩の休憩時間や食事の待ち時間など檸檬はもってこいなのである
そして檸檬を思い浮かべながら寺町二条を歩くのも楽しい
行き帰りの電車や鴨川で等間隔カップルの間に割り込んだ時やホテルの部屋で晩酌しながら読むのが太陽の塔だ。森見登美彦氏の原点。俺はこの本が大好きなのだ
あとは行く場所に合わせて見仏記なども持って行く
俺は仏像が大好きなのだ
だけど煩悩の塊な俺は仏像の前に行くとどうしても後ろめたい気持になってしまうのである。醍醐寺の五大明王を前にしたらもう「ごめんなさい、ごめんなさい」なのである
そんな俺が昨日購入した本が「京都好き」である
梶井基次郎、池波正太郎、みうらじゅん他29名の見た、食べたもの、ことなのである。それぞれが書いたエッセイなどが載っていて巻末には登場する店や場所などが地図上に示してありこれ自体がガイドブックとして使えるのである
これには梶井基次郎の檸檬も掲載されている為これからは岩波文庫版の代わりにこの本を持って行く事になると思う
それぐらい俺はこの本を気に入った
京都のお供には良いのである
俺が旅する時は一人旅
勝手気ままに好きな所へ行き食べたい物を食べて酒を飲む
一人なら下鴨神社から四条のホテルまでのんびり歩いても誰にも文句を言われない
仏像の前で30分以上たたずんでいても誰にも怒られない
やはり京都は一人が良い
しかし料亭などお一人様はお断りの所があるのでその時だけ誰かいてくれたらなぁとは思うがさすがに1万以上する料理を一緒に食べようとする友達もいないので無理な話なのだ。この辺り料亭もお一人様を受け入れてくれると良いのだが
ただ本店ではなくデパートやホテルや雑居ビルに入居してる少しお安い値段で提供してる支店ならお一人様もOKなのでいつも支店ばかりになるが
たまには本店で味わいたいのである
スッポンとか
夏の京都だと鱧と鮎だろうか
俺は鮎はいつもただで食べてるので鮎を食べるのにお金を払うのは抵抗がある
もちろん俺たちが川原で焼いて食べる鮎とは調理の仕方が全然違うであろうが
鮎が高級食材ということに抵抗がある
子供の頃は禁漁とかわかんなくて取りたいだけ取って食べていただけに鮎は無料であり遊びの延長なのである
鱧は美味い
噛めば噛むほど美味い
鱧の美味さが分かったのも大人になってから
なので夏の京都では俺は鱧を食べたいのだ
あとは鯖寿司
冬の油の乗った鯖寿司も良いが夏のさっぱりとした鯖寿司も好きだ
季節ごとに美味さがあるのが良い
京都の鯖寿司はなれ鮨なんで当日よりも2日目のほうが美味いと言われている
そして3日目の固くなった鯖寿司は焼いて食べると美味いらしい
俺のお気に入りは八坂神社前の「いづ重」
お土産にももってこいの鯖寿司
あぁ食べたい
今年はまだ食べていない
そして夏に食べたくなるものが大原の「志ば久」のしば漬けである
発酵して酸っぱいしば漬け
これの刻んである奴をごはんの上に乗せて鰹節をぱらぱらしたら醤油をひと回し
後はガツガツ食べるのみ
夏はこれが美味いのだ
あぁ食べたい
しば漬け食べたい
俺が京都に行きたいが行けない理由がベランダの植物である
こいつらの世話をしなければならない為に俺は家から離れられないのだ
簡易的な自動給水装置ではおそらく初日で水切れを起すであろう
多肉だけにしとくんだったなぁ
なんて俺は後悔したりしてるが
あのツールのとに咲いたミニひまわりのワクワク感を思い出すとやっぱり花だよなぁと思う
とにかく俺はこの夏に京都に行けないのである
なので俺は思い出に浸る事にした
過去の京都の夏の旅の写真を見ながら
京都慕情を聞きながら
嵐山駅の足湯
嵐山の竹林
お盆恒例の古本市
あぁ懐かしい
また行きたいなぁ
日帰りで行って来ようかなぁ
古本市だけでも